続 オーケストラは
事件だ!

('98.2.22, 第43回定期演奏会
パンフレットより)

 「前回の定演プログラムの続きを書け」という編集長のご命令を受け、恥ずかしながら今回も神戸市民交響楽団(略称KCO)を新聞記事スタイルで遊んでみることにします。新聞記者は外で記事を書く「外勤記者」と、出てきた記事の価値判断をして見出しとレイアウトを決め実際の紙面を編集する「編集記者」の2つに大きく分けられます。私は現在、毎日新聞の編集部門にいますが、新聞記事のお決まりのスタイルに慣れてしまって、その陳腐さに鈍感になりがちです。この原稿はそんな新聞記事への自戒も込めています。
 さて、まず始めはお天気記事。紙面では閲読率の高いコーナーです。朝はまずこの欄に目を通すという方も多いと思います。地方の支局へ行く新人記者は警察のほかに、たいていは気象台を担当させられます。台風シーズンや大雪の頃は忙しくなります。

 22日午後から、神戸文化ホール上空は強い冬型の気圧配置となり、神戸市民交響楽団の定期演奏会には団史上一番の寒気が流れ込む。このため特に低弦の裏プルト側では音程が大荒れとなることが予想され、この日でかける聴衆はこの方面にあまり耳を向けない方がよさそう。指揮台周辺では、指揮者の落雷も。シューベルトの間は時おり晴れ間ものぞくが、マーラーになると演奏会場全域に睡魔の霧が立ち込め、金管地方や木管地方の山沿いでは力みもちらつく。演奏会後はブーイングが吹き荒れることも。拍手の嵐の確率は5%。【チェロ 大野靖史】


 気象衛星「ひまわり」のおかげで最近の降水確率はよく当たりますが、この「拍手」確率だけは当たりませんように。

 次に政治記事。毎日新聞では1面の裏側の2ページ目を「内政面」と呼んで、国内政治の動向を伝えます。日本の記事の政治記事は特に女性に人気がないのですが、政治家同士の喧嘩や政党の内紛の裏話などの「政界」記事が多く、本当の「政治」記事が少ないことも原因です。政治改革が求められていますが、政治記事改革も必要です。

news2,1,4,1