バリアフリー車
「百聞は一見に如かず(Seeing is believing)」ではないが、
やはり車についても実際現状を見てみたい。。。
ということで2005年5月某日、私はお台場にある「MEGAWEB」というところに行ってきた。
お台場でも目立つ観覧車や、ビーナスフォート等があるパレットタウンの中にあり、
その「MEGAWEB」は、3つのテーマ館、3つのライドコースを揃えた、トヨタの最先端のショウルームである。
私が関心を持ったのは、トヨタのユニバーサルデザインショウケースであった。
ここには、ユニバーサルデザインの考え、具体的な製品も展示されているが、
障害者が乗れる、そして運転できる、最新のトヨタの車も多く展示されているのである。
今現在、トヨタがどんな取り組みをしているのか?興味津々であった。
そしてやはり車椅子をどう扱うか、収納するかも見てみたかった。
(トヨタの皆さん、丁寧なご説明ありがとうございました。)
さて、まず目に飛び込んできたのは、こういうタイプである。
トランク前でつり上げる寸前状態
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つり上げるクレーン拡大
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実はこれ、もう10年以上前から見かけていたものであるが、
単純な構造ながらも、トランクに車椅子を積むには実用的であると思う。
ただ車椅子そのものは、まだまだ10〜20キロのものがあり、さらに電動車椅子をトランクに・・・という発想や視野に入れだすと、もうちょっと頑強な作りのものがあると、安心感もあると思う。
しかし上右側の白い方の車には、下の写真のように助手席のシートがこんな風になっていて、
着実に進化したように思える。
リフトアップシート
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リフトアップシートの説明
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この助手席はリフトアップシートとといい、
車椅子からの乗り換えが低い位置で出来、助手席に乗った後は少し持ち上がり、方向を変えて無事助手席位置に納まる。
そしてその後に車椅子を畳んで、後ろに行ってこのクレーンでトランクに入れる。
「介助者の負担」ということを考え、
いかにスムーズに車椅子の人を車の座席に乗せるか?
また、いかに車椅子をトランクに積み込むか?
それにテーマを絞った車と行った具合だろう。
そして左の写真、上のバージョンアップ版ともいうべき、車も見ることが出来た。
これは助手席ドア、スライド型の後部座席ドアを開くと、
柱のない状態になり、出入りがより楽で、
しかも後部座席が、
前に出てきて下がるにリフトアップシートになっている。
前の助手席が、あんなにもちんまりした姿になっていたのが可笑しいが、
もちろん、後部座席のリフトアップがなされた後は、
すぐに、普通のシートに復元でき、そこにも乗れるのであろう。
日本人らしい折り畳みの文化を感じる。
さてさらにグレードアップというと、これがまたあるのである。
いや最終到達地に近づいたものというべきか?
右の写真は、助手席にリフトアップして載せるのだが、
専用の車椅子ではあるが、車椅子ごと、助手席にのせちゃうタイプなのだ。
しかも助手席はスライドドア、それもリモコンでしっかりと閉まる。
写真の左横に、車の付いたシートのようなものが写ってるが、
これが実は電動車椅子で、なんとそれも乗せることが出来るとのことである。
実際にその専用車椅子に乗せていただき、リフト作業をしていただいたが、
ゆっくりとではあるが、静かに揺れることなく、助手席位置に乗り入ることが出来た。
上の写真は車椅子部分を拡大、ちょっと見にくいかもしれないが、車椅子の下に白い四角い箱みたいなのがあって、
それが車椅子ごと持ち上げるリフト作業と、その後回転させる役割をするものである。
後ろ向きに白い箱の上に車椅子を乗せて、定位置でロックさせると、リフトの作動ができる。
ここまで来るとさすがトヨタ!
しかも電動車椅子まで乗せれちゃうとは、その技術たるや、世界に誇れるトヨタだ〜〜〜
と一瞬思うのだが。。。
そう、車椅子を扱う人ならすぐにその難点・不便さに、気がつくでしょうね。
車椅子が後ろ向きで、定位置の場所に乗せる難しさ、
そしてなにより道路の歩道寄りに、あんなにもスペースが空けるなんて、
実際には考えられないでしょうね。
でも、ここまで来たらもうあと一歩、
車椅子の方向を変えて(車と平行にとか)リフトに乗せて・・・、
どうせなら運転席の方に乗り入れちゃおう〜〜〜
そうすれば、車椅子の免許保持者もすぐに使えて、
世界的にも、優しいトヨタの印象間違いない!!!
では実際に足を使わず手だけで運転できる車はどうなのか?
それは日本の車では、それ程進化していないので、
私の使っている車をあげて、また別のページで紹介していきたいと思う。
さて最後に、私が今までに知った、
車椅子を車の屋根に収納しちゃうって発想のものを、ここにリンクしてみたいと思う。
日本にも、現実にこういうものがある。存在するのである。
しかしコストの高さ・補助の低さ、そしてその性能の未知数から、
ほとんどの免許を持ってる障害者は、手が出せないのが現実である。
(私もご多分に漏れず(^^;)
これも「百聞は一見に如かず」、
ここにある「オートボックス」を見てみてください。
ページの中程に、収納の様子の動画もあります。
障害を持った人のこれからの行動、バリアフリーに対する考え方も、ちょっと変わるかもです。
福祉車両メーカーニッシン自動車工業
2005.6.12.記
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