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ファイアーエムブレム
発売メーカー 任天堂


 ファイアーエムブレムのシリーズはファミコンの『暗黒竜と光の剣』、『ファイアーエムブレム外伝』、スーパーファミコンの『紋章の謎』、『聖戦の系譜』と今まで四本の作品が発売されています。
 ここではファミコン版、またファミコン版のリメイクとなっている、スーパーファミコン版『紋章の謎』の前半部分、『暗黒竜と光の剣』を中心にいろいろ語っていきたいと思います。

 私がFC版の第一作目に出会ったのは、友人に勧められてのことでした。面白いゲームがあるよ、という話は何度か聞かされていたのですが、たまたまその友人と日本橋に行く機会がありまして、その時、無理矢理ゲームショップに引っ張っていかれて買わされてしまった、というような感じでした。(^_^;)
 そんなこんなでその友人がそんなに熱心に勧めるならやってみる価値はあるだろうと思って始めたのですが、しっかりはまってしまったのでした。

 最初のプレイではキャラがどんどん死ぬのをリセットするのが面倒臭くてそのままプレイを続けていったところ、途中でちょっとどうしようもなくなってギブアップ、また始めからやり直す羽目になりました。そして二回目でなんとか、エンディングを見ることが出来、その後のプレイでパーフェクトエンディングも見ることが出来ました。
 シミュレーションRPGというゲームシステムに初めて触れたのがこのゲームでした。大戦略シリーズに代表されるようなウォーシミュレーションのシステムにRPGでのキャラクターの成長の要素を加え、またキャラクターにもそれぞれ人格や個性を与える……。これはなかなか画期的な発想だったのではないかと思います。
 大戦略でも経験値によるレベルアップはありましたし、マスターオブモンスターズではそれを更に進めて、モンスターの成長、キャンペーンモードなどが導入されて、S・RPGの萌芽は見られていましたが、ファイアーエムブレムでは更に大胆にRPG要素を取り入れて、新しいゲームのジャンルを確立したという意味で特筆すべきゲームだったと思います。
 そしてこのシステムが私にとっては大変ぴったりとくるシステムでした。元々、大戦略シリーズはよくプレイしていましたし、戦術級のウォーシミュレーションゲームは好きでした。ファイアーエムブレムではそれにキャラクターの個性やストーリー性が加えられてキャラクターに対する感情移入の度が増しましたし、それがゲームの面白さを更に引き出していたんですよね。

 ファイアーエムブレムのキャラクターにはそれぞれの個性や性格があるのですが、ユニットの持つ特徴というのが更にキャラクターの個性として付け加えられていました。
 例えばシーダなどの場合はペガサスナイトというユニットの個性がそのままシーダというキャラのイメージに繋がっていましたし、傭兵のオグマとナバール、シスターのレナなど、キャラクターの持つ性格にそれぞれのユニットの能力がそれぞれの個性の一部になっていたんですね。
 傭兵のオグマとナバールなどは、ゲームのシナリオ中ではっきり設定されていなかったものの、プレイしていくうちに自然とライバル関係を意識するような雰囲気になっていきます。ソシアルナイトのカインとアベル等もそうですが、この辺もなかなか面白いところであるように感じました。

 このゲームではマップの途中でセーブが出来ないというのもキャラへの思い入れを深める要素の一つになっていたかも知れません。とにかく一度死んでしまうともうそのユニットは生き返ることはありませんもんね。(後半のオームの杖で一人だけ生き返らせることが出来ない訳ではないんですが。)
 一人でも死ぬとパーフェクトエンディングは見れませんし、特に目をかけて育てていたキャラが死んでしまうと悔やんでも悔やみ切れません。てな訳で一人でも死ぬとリセットの嵐になる訳ですが、それだけに一人一人のキャラを大切にする、思い入れも深まるというところがあったかも知れません。(そのことがこのゲームをやや難しくしているという面もあるのですが……。)

 RPG的な要素を加えたSLGということで実験的な作品という側面もあったのかも知れませんが、流石任天堂と言うべきか……。しっかり練りこまれていて、はまれる作品に仕上がってました。任天堂の商売の仕方に関してはいろいろ批判されることもありますが、ゲームに関しては妥協を許さずしっかりとした作品を作るのはやはり流石だと思います。

 このファイアーエムブレムも私にとっては思い入れの深いゲームの一つです。


眠夢の独断評価
ファイアーエムブレム ★★★★★
ファイアーエムブレム外伝 ★★★
ファイアーエムブレム 紋章の謎 ★★★★★
ファイアーエムブレム 聖戦の系譜 ★★★★


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