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             王監督とイチローの"For The Flag"

                                                   伊勢雅臣
■転送歓迎■ No.1139 ■ H18.05.29 ■ 8,373 部 ■■■■■■■

     本年3月に開催されたWBC(ワールド・ベースボール・ク
    ラシック)日本代表チームのスローガンは"For The Flag"だっ
    た。これは、アテネ五輪で長島茂雄日本代表監督が掲げたもの
    を引き継いだのである。"Flag"とは、当然、国旗・日の丸の事
    である。「チームのためではなく、国のためにやる。巨人時代
    とは違う」と長嶋監督は決意をこめていた。

     WBCの日本代表チームを率いた王監督も、「日の丸という
    か、国の威信を背負って戦うわけだから」と意気込みを語って
    いた。そして、その言葉通り、見事世界一を決めて、ナインは
    日の丸をかざしてグランドを駆け、よろこびを爆発させたのだっ
    た。

     王監督は次のような一文を書いている。

        祖国、という言葉は美しい言葉だ。私が不思議に思うのは、
        たとえば、後楽園球場で日本シリーズが行われる時など、
        試合前に国旗が掲揚されるが、そういう時、お客さんたち
        の中には座ったままの人もいることが私には不思議に思え
        る。ぶらぶら歩いている人もいれば、煙草をくわえたまま
        の人も見かける。国旗が掲揚されるときには、総員脱帽と
        まではいかなくても、起立ぐらいしたら、という気持ちに
        なってしまう。それが国に対する礼儀ではないだろうか。

         ひとつの旗の下で心をひとつにするなどというと、すぐ、
        それは危険だ、軍国主義の再来ではないか、というような
        見方をする人もいるかも知れないが、それは飛躍のし過ぎ
        ではないかと私は思う。

         自分だけで偉くなった、自分だけで大きくなったという
        感覚ではなく、そこには国に守られてきたという意識が多
        少なりともあっていいはずだ。

         もちろん私は、国のために死ね、などと極端なことをいっ
        ているつもりはない。皆がたまには、国と自分との関係を
        もっとおおらかな気持ちで、礼節をもって考えてみてもい
        いのではないか、とふと感じるだけなのである。
        (中学道徳副読本より)

     WBCではイチローの意気込みが際だっていた。二次リーグ
    初戦のアメリカ戦、イチローは先頭打者ホームランを打ったが、
    その直前に国歌を歌ったときの気持ちをこう語っている。

         最高の舞台で君が代を聴いて、あらためて日の丸の重み
        というものをあの瞬間感じたし、選手はみんな国歌を聴い
        て、強い気持ちを持ってゲームに入ることができたと思い
        ます。こういう気持ちになったのは、僕は初めてでした。

     台湾国籍だが、第2の祖国、日本のために戦った王監督、そ
    して日頃、異国の大リーグで戦っているイチロー。国際的に活
    躍している人ほど、"For The Flag" への思い入れは深まるの
    だろう。 

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