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        「あづかれる宝」〜 皇后様の和歌集、仏で好評

                                                   伊勢雅臣
■転送歓迎■ No.1181 ■ H18.09.04 ■ 8,518 部 ■■■■■■■

     皇后さまの和歌集のフランス語訳『SE−OTO』が発売中
    の仏女性誌「ポワン・ド・ヴュ」で大々的に紹介されるなど好
    評だ。

     皇后さまの和歌集「瀬音」や歌会などで詠まれたお歌から
    53首を選んで訳している。仏語訳(竹本忠雄・筑波大名誉教
    授)と日本語を同ページに掲載し、フランス人の日本語への理
    解も助けている。訳者による丁寧な注釈や皇后さまの詳伝も付
    記された本格的な歌集で5月に発売された。

         「皇后と詩」と題する同誌の記事は、「和歌」が「20
        00年」も伝わる日本文化で、フランスでもよく知られて
        いる十七文字の俳句とは異なり三十一文字による「言葉の
        音楽、かりそめを説明する芸術」と指摘。凝縮した言葉の
        中に豊かな感情を込める和歌の独自性を強調している。

         皇后さまが1960年に「浩宮誕生」と題して詠まれた
        一首、「あづかれる宝にも似てあるときは吾子(わこ)な
        がらかひな畏(おそ)れつつ抱(いだ)く」なども紹介し、
        皇后さまを優れた詩人と称賛している。
        (産経新聞「皇后さまの仏訳和歌集『瀬音』 「言葉の音
        楽」と仏で称賛」、H18.08.27 東京朝刊

    『SE−OTO』を出版したシグナチュラ社のアニエス・タピ
    エ・ドセレーラン社主は、「皇后さまの作品は日本の精神性と
    深遠な個人的経験の出合い、つまり神聖と、自然と言い換えて
    もよい創造の結合です」。

     社主の三十年来の友人で、アンドレ・マルローの研究で知ら
    れる竹本忠雄・筑波大学名誉教授から皇后さまのお歌を紹介さ
    れ、一年をかけて準備に奔走。翻訳を竹本氏、仏語監修を「日
    本待望論」などの作品をもつ作家オリヴィエ・ジェルマントマ
    氏に依頼して出版にこぎつけた。

         「フランスでは俳句は知られており、作る人もいますが、
        和歌は少数の人にしか知られていません。皇后さまのお歌
        を通して、フランス人は和歌という日本の芸術を知るでしょ
        う」とドセレーラン氏。とくに感動したのは、皇后さまの
        母としての思いや福祉へのご関心がにじむお歌だという。

         あづかれる宝にも似てあるときは吾子(わこ)ながらか
        ひな畏(おそ)れつつ抱(いだ)く(昭和三十五年「浩宮
        誕生」)

         めしひつつ住む人多きこの園に風運びこよ木の香(か)
        花の香(平成三年「多摩全生園を訪ふ」)

         仏語監修のジェルマントマ氏は、「かねての日本文化へ
        の賛歌の念が一段と強くなった。卑俗になり下がった世の
        中に対して、人間よ、もっと謙虚になれと教えていただい
        た」と語る。
        (産経新聞「お人柄にじむ53首 皇后さま和歌集、仏で
        近く初出版」、H18.01.04 東京朝刊) 

     もうじき、秋篠宮両殿下に第3子がお生まれになる。日本国
    民にとって「あづかれる宝」である。 

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