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   『古きニッポン』の子孫として、愛情と倫理に溢れた人々
                〜 自衛隊イラク復興支援 〜

                                                   伊勢雅臣
■転送歓迎■ No.1277 ■ H19.04.23 ■ 8,914 部 ■■■■■■■

     陸上自衛隊によるイラク支援は、約二年半、十次にわたって
    展開されたが、昨年7月に最後の第十次復興支援群がサマワか
    ら帰国して幕を閉じた。

     その第8次復興支援群長として任務を遂行した立花尊顕(た
    かあき)一佐のインタビュー記事[1]を読んで、自衛隊のイラ
    ク支援がなぜ成功したのかが、よく分かった。立花一佐の語っ
    た内容の一部を紹介したい。

         一番嬉しかったのは、一月十六日付サマワ新聞が、次の
        ように報じてくれたことです。

             我々は我が県に日本隊が到着するまで、この道徳と
            倫理を保持した立派な人々について何も知らず、感情
            のかけらもない技術革命により、全世界の心を支配す
            るつもりだろうと思っていた。しかし、日本国陸上自
            衛隊が県内に到着して数週間の内に、サマワの人々は
            彼らが『古きニッポン』の子孫として、愛情と倫理に
            溢れた人々であることを見出した。彼らは偉大なる文
            明を保持するとともに他の国家を尊重し、他国民の家
            庭や職業に敬意を払う立派な伝統を持っていたのだ。

         また、各事業が一つ終わると竣工式があるのですが、そ
        こでは「日本の尽力に対して心から感謝する」といつも言っ
        ていただきました。感謝の表現として心に残った言葉をい
        くつか紹介しますと、アルタフォークという学校の校長先
        生は「今こうして愛と平和を満たした日本人たちがいる」
        と述べ、サマワの市評議会議長は「日本人の善意と倫理に
        よってもたらされたものだ」と述べてくれました。また、
        ムサンナ県の青年・スポーツ局長は「日本隊がつくったも
        のは素晴らしい。日本隊は約束を必ず守ってくれる」と述
        べ、ある学校の児童代表は「私たちは日本隊の車の音がす
        る度に外へ出て車に向かって手を振ってきました」とまで
        言ってくれました。このような挨拶に何度も触れ、多くの
        人たちが我々の活動に期待をし、感謝をしていることを群
        長として率直に感じました。

         先ほど「日本隊がつくったものは素晴らしい」という評
        価を紹介しましたが、ある施設の小隊長が私のところに相
        談に来たことがありました。今、公共施設の補修をやって
        いるが、日本の水準でやるといつまでも終わらない、しか
        し急ぐといいものはできない、どうすればいいか、という
        わけです。私は「君が専門家なのだから、君が考えてやり
        なさい」と言ったのですが、やはり隊員の中には「日本が
        補修したものは、いい加減なものではいけない。いい加減
        なものをイラク側に渡すわけにはいかない」という意識が
        あるのです。それは、日本のものづくりへのこだわりであ
        り、日本は世界からそのように見られているという意識で
        す。ですから、我々が補修するものは、いい加減な状態で
        彼らに渡すわけにはいかない、日本が補修したものは何十
        年も残ってほしいという気持ちが隊員たちにはあるのです。
        因みに、一九八〇年代に日本のODAで建てられたサマワ
        の総合病院は、今でも市内で一番立派な建物です。

         このようなものづくりへのこだわり、あるいは、先ほど
        お話した挨拶や相手と同じ目線に立つということ。これら
        は自衛隊が特別に持っていることではなく、小さいときか
        ら日本できちんとそういう教育を受けてきたことの現れな
        のだと思います。そうでなければ、口で言っただけではな
        かなかできることではありません。そういう意味では、私
        たち日本人はもっと誇りを持っていいと思いました。

     相手への思いやり、ものづくりへのこだわり、これらは日本
    人が伝統的に美徳として大切にしてきたものだ。自衛隊は、そ
    れを十分に発揮して、イラクの人々の心を掴んだ。

    「古きニッポンの子孫」として振る舞えば、そのまま「国際派
    日本人」として通用することを、自衛隊は実証してくれたので
    ある。

■リンク■
a. JOG(378) サマーワに架けた友情の架け橋
    自衛隊のイラク支援活動によって得られた信頼と友情は「日
   本人の財産」

■参考■
1. 「イラク復興支援活動と自衛官の誇り」『祖国と青年』
   日本協議会・日本青年協議会
    

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