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                圧政と闘う中国の人権活動家

                                                   伊勢雅臣
■転送歓迎■ No.1334 ■ H19.09.03 ■ 9050 部 ■■■■■■■


     日本で「人権活動家」というと、胡散臭いイメージがつきま
    とう。その象徴的人物が安田好弘弁護士で、オーム裁判で異様
    な引き延ばし戦術をとったり、今回の山口県光市の母子殺害事
    件では、赤ん坊を床に叩きつけて殺したのは、「ママゴト遊び
    のつもりだった」などという奇矯な弁護を展開している。

     犯罪者の人権のみを偏重する日本の人権派弁護士に比べれば、
    中国で人権弾圧と闘う活動家たちは本物である。

     その代表者が、高智晟弁護士(42)。気功集団の法輪功弾
    圧、土地強制収用に抗議する宗教関係者や農民の支援活動など
    で「人権擁護活動の代表的人物」として海外でも著名だ。陳氏
    は、米誌「タイム」の「世界を作る100人」に選ばれた。

     この高弁護士が支援していたのが、全盲の人権派活動家の陳
    光誠氏(34)である。陳氏は、中国山東省の村で「当局が強
    制中絶など不当な人口抑制を行っている」と告発したが、支持
    者に対する暴行事件が起き、陳氏や村民が地元政府に抗議に向
    かおうとして騒ぎとなり、幹線道が「当局の規制のため」に数
    時間にわたって渋滞した。当局は同日、陳氏を逮捕し、交通秩
    序攪乱(かくらん)などの罪で懲役4年3月の判決を言い渡し
    た。

     この裁判が開かれる3日前に陳氏を支援していた高弁護士は、
    「犯罪活動に関与した疑い」(新華社電)で山東省で拘束され
    た。支持者らは「陳氏への支援活動を妨害する狙いだろう」と
    指摘する。[1]

     その後、高弁護士は国家政権転覆扇動罪に問われ、懲役3年、
    執行猶予5年の判決を言い渡された。その理由は2005年秋、胡
    錦濤国家主席に「法治の徹底」を求める公開書簡を発表したり
    して、政権を批判したこととされている。[2]

        (余談ながら、「法治の徹底」が「国家政権転覆」につな
        がる、というのは、中国共産党が独裁政権たる自らの本質
        を露呈したブラック・ユーモアだろう。)

     高氏は弁護士資格を剥奪され、今も当局の監視下にある。産
    経新聞の記者がインタビューしようと訪問したら、高氏のアパ
    ートの玄関脇の踊り場に4人の公安当局者が簡易ベッドまで持
    ち込み、24時間体制で外部からの訪問者を監視していた。

     北京政府はオリンピックを控えて、本年1月から相手の同意
    さえあれば当局の許可なしで取材できるという外国メディアへ
    の取材緩和方針が導入されたはずだったが、産経新聞記者のイ
    ンタビューは「ダメだ」の一点張りで拒否された。[3]

     真の「人権派」とは、圧政と闘う存在であることを、中国の
    人権活動家たちは教えてくれている。圧政のない日本では、真
    の人権活動家は存在し得ないのだろう。


1. 産経新聞「強制中絶告発の人権活動家に懲役刑 中国、程遠い
   『法治』」H18.08.25、大阪朝刊、7頁
2. 産経新聞「中国人権派弁護士に有罪 国家政権転覆扇動罪」
   H18.12.23、大阪朝刊、5頁
3. 産経新聞「取材緩和 中国の現実 人権派弁護士との接触阻止」
   H19.01.18、大阪朝刊、6頁

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