[トップページ][平成21年一覧][Media Watch][070.14 報道と政治宣伝][222.4 台湾]

■■ Japan On the Globe(609)■■ 国際派日本人養成講座 ■■

        Media Watch: NHKに巣くう報道テロリスト
    
                 NHK番組『JAPANデビュー』は、意図的
                な捏造報道で、日台友好関係の破壊を狙った。
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■1.「人間動物園」!?■

     ジャーナリストの大高未貴さんは、台湾の教育部原住民教育
    政策委員・華阿財氏とのインタビューで、こう質問した。

        (台湾原住民の)パイワン族がロンドンの博覧会に連れて
        いかれ、彼らが人間動物園として見せ物にされたとNHK
        が報じていますが、本当ですか?[1,p36]

     NHKのドキュメンタリー番組『JAPANデビュー』は、
    台湾の原住民パイワン族が百年前のロンドンでの日英博覧会に
    連れて行かれ、戦いの踊りや戦闘のまねごとを披露し、「人間
    動物園」と呼ばれて人気を博した、と報じた。大高さんはこれ
    が事実かどうか確かめるために、台湾にやってきたのだった。
    
     大高さんが「人間動物園」と口で言っても、華さんは一向に
    理解できなかったので、メモ用紙に「人間動物園」と書いた。

     華さんは目をひんむき、憤激の体で頭を何度も左右に振った。
    「私は、こういう事を聞いたことがない!」 それから華さん
    は、こう語った。

         ロンドンに行ったパイワン族の24人は誇りを持って民
        族の舞踏や戦いの儀式を披露しました。滞在が1年4カ月
        にも及んだので恋も生まれ、結婚式もあった。イギリス人
        との友情も深まり、その後、イギリス人学者二人が部落を
        訪れ、25日間も滞在し、相互交流を深めました。その時、
        イギリス人がパイワン族に英語の歌を教えてくれ、いまで
        も部落に伝承されています。

     華さんは「私は英語下手ですけど」と照れ笑いしながら、そ
    英語の歌を二度も披露してくれた。

     別の資料によれば、この日英博覧会では、京都の大相撲の一
    団や綿花農家も参加し、相撲や伝統技術を披露したという。
    今日でもよく行われる民族文化の実演である。

     これを『JAPANデビュー』は、台湾原住民を差別した
    「人間動物園」と報道したのだった。華さんはパイワン族の代
    表として、民族の名誉を汚された事に対して、NHKへの抗議
    文を書いているという。

■2.「台湾人は豚のシッポを食うのか」■
    
    『JAPANデビュー』のインタビューに登場した柯徳三さん
    も、実際の報道ぶりに仰天し、怒り心頭に発した一人である。
    柯徳三さんは、濱崎ディレクター以下NHKスタッフを自宅に
    招き、朝9時から昼食を挟んで夕方までインタビューに応じた。
    [1,p30]

     日本統治時代の良い部分も悪い部分も公平に話したという。
    特に教育やインフラ整備などの良かった点については、時間を
    かけて説明した。[a,b]

     しかも、柯さんは濱崎ディレクターに対して、「日本人に対
    してこれを発表したら悪く思うような箇所があれば、削っても
    構わないよ」と言った。

     しかし、削られたのは、時間をかけて説明した良かった点の
    方で、紹介されたのは次のようなエピソードだった。

         豚肉の角煮(ローバ)を弁当に持っていくと、笑われる
        んだ。台湾人は豚のシッポを食うのかと騒ぎ立てる。だか
        ら家に帰って母に文句言った。おかずを日本式にしてくれ、
        卵焼きとたらことかと。母も随分苦労した。さくら干しと
        か、みりん干しとか。そうしたら弁当の蓋を堂々と開けら
        れる。[1,p24]

     この話が、日本統治下で台湾人が「差別」「弾圧」されてい
    た実例として紹介されたのである。
    
■3.日本式の貧乏臭い食事■

     しかし、これは「恨み言」ではなく、台湾人の誇りをユーモ
    ラスに語った話なのだ、とメールマガジン『台湾の声』編集長
    ・林建良さんは明かしている。

        「ローバ」「豚のシッポ」とは台湾料理で一番おいしいと
        される高級料理だ。それを弁当に入れるのは豊かな上流家
        庭の子供だけだ。一方、玉子焼きというのは、台湾では貧
        しい家庭の料理である。・・・

         要するに柯徳三さんは、貧乏臭い弁当を母親に頼み、
        「苦労」させたと語ったのだ。だからそのとき、周りにい
        る台湾人は笑っていた。

         だがインタビューを行った濱崎憲一ディレクターはそれ
        がわからなかった。日本の植民統治下における「差別」
        「弾圧」のネタを探すのに急だった彼は、大喜びでこのエ
        ピソードに食らい付いたのではないか。[1,p24]

     他民族の食事について違和感を持つ事はよくあることである。
    たとえば、フランス人がカエルやカタツムリを食べるのは他国
    民には容易にはなじめない食習慣である。そして子供なら、そ
    れをからかったりもするだろう。しかし、この程度の事をもっ
    て「差別」と言うのは、なんとも苦し紛れの報道である。

     真に日本統治の功罪を問うなら、日本人の子供と台湾人の子
    供が同じ学校に通っていたという教育政策、そして台湾人のな
    かには日本人よりも贅沢な弁当を持ってくる家があったという
    経済事情の方を考えるべきではないか。

■4.「日台戦争」!?■

     柯さんは『JAPANデビュー』の次のようなナレーション
    にも怒りをぶつけた。[1,p40]

         漢民族としての伝統や誇りを持つ台湾人が、日本の支配
        に対して激しい抵抗運動を起こしたのです。

         武力で制圧しようとする日本軍に対し、台湾人の抵抗は
        激しさを増していきます。戦いは全土に拡がり、後に日台
        戦争と呼ばれる規模に拡大していきます。

    「日台戦争」という表現には、誰でも驚かされる。柯さんもこ
    う怒った。

         思いもよらない言葉ですよ。まったく聞いたことがない。
        日本と台湾がどこで戦争やったんだ![1,p31]

     清国は台湾を割譲したが、一部の抵抗勢力を放置していった
    ために、日本軍は掃討戦を行った。一方、台湾人の有力者や商
    人などは、治安回復のために日本軍の台北入城や台南入城を要
    望した。これを勝手に「戦争」と呼ぶのは、歴史学や政治学の
    常識を無視した歪曲である。

     続いて「漢民族としての伝統や誇りを持つ台湾人」という歴
    史認識については、柯さんは顔を赤らめて、

         台湾人は漢民族ではない!

     医師である柯さんは様々な遺伝子学的根拠を挙げて、NHK
    の歴史認識の誤りを示した。

■5.「あんた、中共の息がかかっているんだろう」■

     柯さんは『JAPANデビュー』を見た後、濱崎ディレクタ
    ーに抗議の電話をした。

         私は濱崎さんに言うたんだ。あんた、中共の息がかかっ
        ているんだろう。私が聞くところによると、朝日新聞と
        NHKは、北京に呼ばれてチヤホヤされて、貢物をもって
        いったんだろう。[1,p34] 

     これに対して、濱崎ディレクターは「いや、先生、それは違
    います。我々にたくさん視聴者から評価する声が、FAXや手
    紙で来ています」と言って、それらをFAXで送ってきた。

     しかし、その後、濱崎ディレクターは柯さんに電話をしてき
    て、「さっきのFAXは柯さんだけに留めてほしい」と頼んだ
    という。

     この時、すでに番組のあまりの偏向ぶりに怒った人々の批判
    が全国からNHKに寄せられ、大問題に発展しつつあった。濱
    崎ディレクターは、柯さんの怒りを静めるために、視聴者の評
    価する声だけをとりあげたFAXを送ったのだが、その後、こ
    れがまた番組の偏向に抗議する人々の手に渡れば火に油を注ぐ、
    と考え直したのであろう。姑息な手を使う人物ではある。
    
■6.「人をばかにしているんだ」■

     もう一人、『JAPANデビュー』では、教育勅語を暗唱し、
    「人をばかにしているんだ、日本は!」と語った老人が登場す
    る。

     番組の検証を行うために訪台したジャーナリスト井上和彦氏
    は、日本統治時代を知る親日老人たちの憩いの場となっている
    台北市の龍山時で、この老人に偶然出くわした。

     井上氏が話を聞いてみると、この老人が言いたかったのは
    「我々台湾人は、命をかけて日本のために戦った。にもかかわ
    らず、戦後日本は、台湾の主権を放棄してしまった。だから台
    湾はみなし子になったではないか」ということだった。

    「人をばかにしている」のは、台湾を見捨てた戦後の日本であ
    り、台湾を統治していた戦前の日本ではない。

     龍山寺前の公園には大道芸人も数多く、彼らは戦前の日本の
    軍歌や唱歌などを演奏して年配者の喝采を浴びていた。取材中
    の井上氏を取り囲んだ群衆は、軍歌『暁に祈る』の大合唱で歓
    迎してくれたという。

     おそらく、濱崎ディレクターらNHKの取材陣も、同様の光
    景を見たはずである。そして、この老人に出くわして、その話
    を聞きながら、片言を切り取って、さも戦前の日本に対する批
    判のように加工したのである。

     これは偏向というより、確信犯的な捏造報道である。「人を
    ばかにしている」のは、濱崎ディレクターではないか。
    
■7.台湾と日本で沸き起こる抗議行動、集団訴訟■

     こうした日本語世代の人々が集まって、5月16日、台北の
    NHK支局にデモ抗議をしかけた。次のような声があがった。

         NHKは台湾の人の言うことを非常に歪曲し、それから
        捏造した。これに対して我々日本語族は非常に怒りを感じ
        るのです(『素晴らしかった日本の先生とその教育』の
        著者・楊應吟氏)[1,p18]

     日本国内においても、1500人もの抗議デモ隊がNHKを
    3回にわたって取り巻いた。その後も全国各地で抗議デモが繰
    り広げられている[2]。

     さらに1万人近くの原告が集まって、NHKへの集団訴訟が
    なされ、今もその人数は増え続けている[3]。放送法第3条3
    項には「報道は事実をまげないですること」とあるが、本稿で
    紹介した台湾の人々のインタビュー内容を恣意的に編集したこ
    とで、この条項に抵触している疑いは濃厚である。

     また「公共放送のあり方について考える議員の会」が発足し、
    6月11日の設立総会では約60人の国会議員が参加した。

     例によって、こうした動きは、産経新聞や週刊新潮以外のマ
    ス・メディアでは目立った報道がされていないが、インターネッ
    トが普及して草の根の情報伝達が広まった現代においては、以
    前のように大手報道機関が頬被りを決め込められる時代ではな
    い。これは戦後最大級の偏向マスコミへの批判行動であろう。

■8.中国共産党中央宣伝部「抗日戦争の研究強化呼びかけ」■

     柯徳三さんの「あんた、中共の息がかかっているんだろう」
    という言葉は、根拠なき罵倒ではない。「漢民族としての伝統
    や誇りを持つ台湾人が、日本の植民地支配によって差別された」
    という視点は、中国の主張そのものである。

     この点については傍証もある。中国共産党中央宣伝部の責任
    者・李長春は、4年前、「抗日戦争の研究強化呼びかけ」の演
    説を行っている。そこにはこうある。 [1,p161]

         日本が中国とアジア太平洋各国を侵略した歴史を深く研
        究し、日本軍国主義の残虐行為を明らかにし、右翼勢力の
        歴史をねじ曲げ、侵略を美化するでたらめな論調を暴かな
        ければならない。

         日本による植民地支配に抵抗した台湾人民の戦いの歴史
        を深く研究し、「台湾独立」と日本軍国主義の歴史的根源
        を明らかにし、祖国平和統一を促進しなければならない。

    『JAPANデビュー』の企画提出から制作決定、制作期間を
    考慮すると、4年前のこの「指示」と時期的にぴったり一致す
    る、というのが、チャンネル桜の水島総氏の見解である。

     台湾併合を狙う中国にとって、日台友好関係こそ目の上のた
    んこぶだ。そして日台を離間させてから台湾を併合し、西太平
    洋を「中国の海」とすれば、自ずから日本も属国となり、その
    技術力・経済力を自由に搾取できるようになる。これが中国の
    戦略である。

■9.我が国の自由民主主義が脅かされている■

    『JAPANデビュー』が、中国共産党中央宣伝部の「指示」
    に従ったものか、あるいは自主的にその意向に沿ったもので
    ある事は疑いようがない。NHKには、日本国民から集めた金
    を使って日本の国益を害し、他国のために捏造報道を行う報道
    テロリストが巣くっているのである。

     放送法第3条に定められている「政治的に公平であること」
    「報道は事実をまげないですること」「意見が対立している問
    題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにする
    こと」は、自由民主主義社会において国民が正しい判断をする
    ために必要不可欠な基盤である。
    
     意図的な捏造報道で事実を曲げ、視聴者を特定の方向に洗脳
    することは、中国の常套手段であり[c,d]、それをNHK内部
    に巣くった手先が日本国内で展開することは、我が国の自由民
    主主義体制に対する重大な挑戦である。

     NHKへの集団訴訟は、我が国の自由民主主義の基盤を守る
    ための戦いである、と言える。
                                         (文責:伊勢雅臣)

■リンク■
a. JOG(361) 麗しの島の幸福な日々
    もしもタイムマシンで元に戻れるなら、もう一度日本時代に
   戻りたいです。 
b. JOG(493) 「麗しの島」作りに生涯を捧げた青年たち
    20歳代で台湾に渡り、医療、衛生、農業に生涯を捧げた日
   本人たちを動かしたものは? 
c. JOG(438) 情報鎖国で戦う記者たち
   〜 中国のメディア・コントロール(上)
    全世界で不当に監禁・投獄されている記者のおよそ三分の一
   は中国政府によるもの。
d. JOG(439) 「天網恢々、疎にして漏らさず」
   〜 中国のメディア・コントロール(下)
    中国政府は世界で最大かつ最先端の ネット統制システムを構
   築した。
   
■参考■(お勧め度、★★★★:必読〜★:専門家向け)
  →アドレスをクリックすると、本の紹介画面に飛びます。

1. 西村幸祐(編集)『
   NHKの正体―情報統制で国民に銃を向ける報道テロリズム』★★★、
   オークラ出版、H21
2. 日本文化チャンネル桜「
   NHK『JAPANデビュー』に抗議する国民行動」   
3. 日本文化チャンネル桜「NHK集団訴訟」
   
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ おたより _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
■「NHKに巣くう報道テロリスト」に寄せられたおたより

                                             kokoroさんより
     今回、後半にご紹介いただきました、リンク361「麗しの島
    の幸福な・・」を読ませていただき、『日本人は素敵だった』
    の内容とわかりました。近隣諸国に興味を持ち、様々な近代史
    関係の本を読み始めた頃、題名に引かれ手に取り読後″驚いた
    ″というのが正直な感想でした。

     でも、それはとても嬉しい驚きでした。そして、台湾の方が
    今でも、こんなにも日本と日本人に対して好意や尊敬のお気持
    ちを、今だに持ち続けて下さっていた事に、日本人として感謝
    の気持ちでいっぱいになりました。私が教えられた戦争時の景
    色、雰囲気とあまりにも違っていましたので。

     日本は酷かった!日本人は残虐な事ばかり・・私の教えられ
    た太平洋戦争史はこればかりでしたから。読ませていただき、
    自信を取り戻すきっかけを作って下さった本でもあります。
    この本は友人に貸し、その後主婦の間を今だ回覧中のようです


                                             頑固爺さんより
     今回の貴記事でNHKの正体が日本の為ではなく中国共産党に
    奉仕する宣伝機関であることがはっきりと暴露されました。あ
    りがとうございます。

     6月5日のあのおぞましい番組放送は今まで鬱積していた良
    識ある日本人のNHKに対する不満や怒りに火をつけました。私
    も及ばずながら地元のNHK支社に電話で強く抗議すると共に集
    団告訴の原告団の一人になりました。

     国民が当たらず触らずで見逃してきたことが彼らをここまで
    増長させてしまいました。読者の皆さんもこの際、はっきりと
    見える形で世界最大の反日メディアであるNHKの解体もしくは
    根本的是正に向かって立ち上がりましょう。

■ 編集長・伊勢雅臣より

     公正な報道は、自由民主主義社会の基盤であり、それを守る
    のは国民の責務です。

© 平成20年 [伊勢雅臣]. All rights reserved.