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投稿時間:2002/07/15(Mon) 23:13
投稿者名:ウェンデル・アース
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戦争
人類発祥の星である「地球」は多くの伝説に包まれているが、
その中でとりわけ興味深いのが地球は放射能で汚染された死の星であるというものである。
しかし、放射能そのものの原因はわかっていない。我々は伝説の中にもいくらかの真実が隠されているという仮説のもと、
多くの伝説や伝承を照らし合わせることによって、人類誌の初期に起こったであろう出来事についてシナリオを作った。
このシナリオを作るにあたりキーワードになったのは帝国初期の文献出てくる人類黎明期の戦争である。
−−地球上で誕生した人類が恒星間飛行の技術を確立すると、宇宙に向かって進出し植民を始めた。植民地がやがて力を付けてくると
植民地は自らスペーサーワールドと名乗り地球からの独立を宣言する。その数はおよそ50と伝えられている。
独立したスペーサーは自分たちの地位保全のため地球に対して封じ込め政策をおそらく力尽くで取った。
地球上の人口増加が致命的になりつつあったころ、政治的な立場の変動により地球人は再び宇宙に向かって進出しはじめた。
それに恐れを抱いた一部のスペーサーたちが地球を滅ぼすために地殻中の放射性物質の崩壊速度を何らかの方法で早めた。
この事が地球人の進出に拍車がかかり、スペーサーワールドとの間に摩擦を引き起こしついに前面核戦争が勃発した。
戦争の結果、地球は滅亡しスペーサーワールドも力を失い衰退していった--
地球上で戦争が起こったことは、帝国初期の報告書で地表にクレーターが沢山見られることと
放射能濃度分布にバラ付きがあることが報告されていることから間違いはないと思われる。
我々の次の課題はスペーサーがどうやって地殻中の放射性物質の崩壊を早めたか、その方法を突き止めることである。
(1999年11月26日 金曜日 20時29分07秒投稿)

投稿時間:2002/07/15(Mon) 23:14
投稿者名:徹夜城
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Re: 戦争
>ウェンデル・アースさん。
この文章は、「ロボットと帝国」のあと何が起こったかという推理から始まったと考えてよろしいでしょうか?
反則ながらまずアシモフ自身の創作過程からこの問題を考えてみますと、当初は当時懸念されていた核戦争を想定して、未来の地球が核戦争で汚染されているという設定にしたのでしょう。しかしやがて米ソ核戦争の脅威がやや後退し、一方でスリーマイルのような原発事故が起こった。アシモフはこっちの方にリアリティを感じたのかも知れません。

さて、次はシャーロッキアンというかアシモヴィストというかの立場で考えます。まず原発からの放射能汚染で将来の地球があんな具合になっちゃうのか、科学的に検証した方が良いのかなぁ。核戦争の方が納得いきやすいのであのあとスペーサーとの間に戦争があったかもしれないですね。
ただ地球上の核戦争というと「われはロボット」の中でも言及があるのです。それが地球上の最終戦争となったようですが…

投稿時間:2002/07/15(Mon) 23:15
投稿者名:ウェンデル・アース
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Re2: 戦争
>徹夜城さま

設定として、「ファウンデーションと地球」以後の時代の歴史学者が伝説時代の歴史について論文を書いたという事にしています。シャーロッキアン風と言ったのは御存じの通りシャーロッキアンは作品に書かれた事はど
んな矛盾も全て事実であると言う立場を取るからであり、私もその考え方に立ってみたわけです。そうするとやはり「宇宙の小石」で地上にはクレーターができており、その周囲は夜間に燐光を発する程放射能が高いと言う記述がある以上、核戦争は起こったとするべきだと思ったのです。そして、戦争が起こった原因を外世界との軋轢であるとしてシナリオを組み立ててみたわけです。
「ロボットと帝国」のないように遵守しなかったのは、当然事実は資料的に隠蔽されているはずであったろうという仮定を置いたからです。