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投稿時間:2004/07/22(Thu) 00:18
投稿者名:shape
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永遠の終わり
永遠の終わり を(かなり斜め読みですが)読みました。

タイムマシンよりも銀河帝国が`文明として’`文化として’上だ、って
無茶苦茶な気もしますが、その強弁がアシモフの良さなんでしょう。

時間旅行と銀河旅行なら、時間旅行の方がずーーと難しいと思うんだが。

投稿時間:2004/07/22(Thu) 21:05
投稿者名:徹夜城(第一発言者)
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URL :http://www2s.biglobe.ne.jp/~tetuya/MS/asimov.html
タイトル:
Re: 永遠の終わり
この点については僕も少々ひっかかりを覚えているところでした(笑)。

最後の部分、再読してみましたが、この小説における価値観では時間旅行可能な「永遠」がある限り、人類は地球に「ひきこもり」になっちゃう、と。宇宙へ出たところで他の知的生命体に先を越されちゃってるから発展の機会も無く衰退の一途…という未来図が暗いものとして描かれてるわけですね。
それに対して「永遠」が消滅すれば人類はもっと早くに宇宙への進出を果たし、銀河全体に拡大していく。そのほうが安全ではないにせよ「無限の可能性」がひらける、とそういうわけですね。
ひきこもった安全よりも、危険ながらも可能性に賭ける方を尊ぶといった姿勢は「ロボットと帝国」にも現れますね。

むかし読んだ時も思ったことですが、人類さえよければいい、他の知的生命体の「権利」なんか知るか、という「宇宙征服は早い者勝ち」的な発想にちょっと違和感を覚えたこともあります(大航海時代のヨーロッパ人を連想するところがある)。また時間旅行があくまで地球上、人類限定である点も他の知的生命体との絡みで不自然さを感じなくは無いです。
…もっとも時間テーマものは「穴」のない話を作るのはほとんど不可能ですからねぇ。「永遠の終わり」はアシモフ流アイデアストーリーに、アシモフの発明品である「地球人類のみの銀河帝国」成立の楽屋オチをつけてみたという作品なんだと思ってます。

投稿時間:2004/07/24(Sat) 17:28
投稿者名:shape
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タイトル:
Re^2: 永遠の終わり
> この点については僕も少々ひっかかりを覚えているところでした(笑)。
>
> 最後の部分、再読してみましたが、この小説における価値観では時間旅行可能な「永遠」がある限り、人類は地球に「ひきこもり」になっちゃう、と。宇宙へ出たところで他の知的生命体に先を越されちゃってるから発展の機会も無く衰退の一途…という未来図が暗いものとして描かれてるわけですね。
> それに対して「永遠」が消滅すれば人類はもっと早くに宇宙への進出を果たし、銀河全体に拡大していく。そのほうが安全ではないにせよ「無限の可能性」がひらける、とそういうわけですね。
> ひきこもった安全よりも、危険ながらも可能性に賭ける方を尊ぶといった姿勢は「ロボットと帝国」にも現れますね。
>
> むかし読んだ時も思ったことですが、人類さえよければいい、他の知的生命体の「権利」なんか知るか、という「宇宙征服は早い者勝ち」的な発想にちょっと違和感を覚えたこともあります(大航海時代のヨーロッパ人を連想するところがある)。また時間旅行があくまで地球上、人類限定である点も他の知的生命体との絡みで不自然さを感じなくは無いです。
> …もっとも時間テーマものは「穴」のない話を作るのはほとんど不可能ですからねぇ。「永遠の終わり」はアシモフ流アイデアストーリーに、アシモフの発明品である「地球人類のみの銀河帝国」成立の楽屋オチをつけてみたという作品なんだと思ってます。

投稿時間:2004/07/24(Sat) 17:29
投稿者名:shape
Eメール:
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タイトル:
Re^2: 永遠の終わり
> この点については僕も少々ひっかかりを覚えているところでした(笑)。
>

第一発言者さん、レスどうも。
タイムマシンを開発していた人類が、宇宙へ進出してなかったって
おかしい気もしますが、そのへんの無茶苦茶さを強弁するのが
アシモフの良さかな。