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投稿時間:2004/11/25(Thu) 23:39
投稿者名:コルホーズの玉ネギ畑.
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タイトル:
アシモフが予言できなかったものと、予言してしまったものと
前略 『彼方へ』まで読了したけれど、『地球』へは当面進めないことに。
 トランター帝国シリーズやロボットシリーズなど、ファウンデーション前史に取りかかるため。
 知ってのとおり、『ファウンデーションと地球』がすべてのネタバレになってるようなので。

 さて、本題。タイトルの前者に関してすぐに思いついたのは、『停滞空間』でして。
 タイムマシンというSF特有の器械はおくとして、
実験的に連れてこられたネアンデルタール人の子どもが喋れるようになってしまうんですね。
 ここに投稿されている方は、先に放送されたNHKスペシャル『地球大進化』に依るまでもなく、
すでにネアンデルタール人に関する本を一冊ならず読んでいることと。
 一時期そうした本の出版ラッシュがあり、科学ファンのあいだでは既知のこととは思いますが。

 今回のタイトルの後者としては、今年11月6日に中古で購入した、旧版の『ロボットの時代』から。
 「みんな集まれ」は題名ほど穏やかな内容でなく、背景の冷戦にしても朝鮮半島、ベトナム、カンボジアなど、
その定義が誤謬であることは、今から見れば明らか。
 とはいえ、われわれが失ったのは台湾でなく香港だけど、たしかに東ドイツを得たことは事実。
 しかし、われわれと彼らのあいだの中間色が多くなることはなく、
東独はおろか彼らの地域のほとんどがわれわれの色に染まることまでは、
まして存命中に進展してしまうとは、アシモフ御大としたところで書き漏らし。
 もっとも23世紀初頭まで社会主義が存続している『宇宙戦艦ヤマト』もあるわけだから、
共産・社会主義の限界を言及したことだけでも驚異に違いあらず。

 もう一つ決定的なのは、飛行機による自爆テロ。
ロボットがそうした行動を起こすなど、三原則を甚だ逸脱しているけれど、
短編であるため理由付けは一切ないけれど、そんなアシモフに抱いたのは、空恐ろしさ。
                                    草々

追伸 ところで、『停滞空間』は『BRAIN VALLEY』に、『みんなあつまれ』は『ターミネーター』に、
それぞれ影響を与えたと見えるのですが、うがちすぎ?