全国青年環境連盟(エコリーグ)という、大学生が比較的中心になっている若者の組織があり、全国の環境サークルのネットワークの中心になって・います。人が集まれば面白いことは自然とはじまるもので、大学のごみを調査したり、削減に向けて取り組んでみたり、学園祭をごみの出ないものに変えていったりと、なかなか元気な動きをしています。こうした動きの原点にあるのは、なんといっても元気な仲間が集える場所であり、「エコ・リーグ」自体が取り組んでいるものはその交流が中心になります。今回も関西地域を中心として大阪府高槻市で2泊3日のイベントがありました。私も初期のころには深く関わっていたのですが、寄る年波には勝てず(^^;)、最近はとんとご無沙汰していたのですが、分科会で何か語ってほしいということで、ちょっと考え込んでしまいました。
ふつうに「家庭でできる省エネ」のことをしゃべったらいいのですが、場所が「エコ・リーグ」ということもあり、あんまりまじめに語るのはためらわれました。決してエコ・リーグが不真面目な組織だということではありません。むしろ最近はひじょうにまじめな人たちがたくさん参加してきて、社会を動かしていけそうな雰囲気もあるのですが、逆に、ちょっとまじめすぎるのではないかという気がして仕方ないのです。ものが環境問題という重いテーマであるからこそ、「遊び」の要素を入れていかないと、どこかで破綻してしまいそうな感じがしており、できるだけ「ばかなことをしよう」と働きかけてきたつもりです。
今回はどうしようかなを考えていたのですが、自転車発電をしながら考えていた、新しい単位を紹介しようと考えつきました。
定義: 100ジュール/秒の仕事率を 1人力とする。
よく馬力というのが仕事率の単位として用いられているのですが、それを人の力で換算してみようというものです。家庭で使われているエネルギーも、この人力の単位をつかえば、どれだけたくさん消費しているのかが一発でわかるというものです。ちなみに1人力は、人がかなりしんどい仕事をしている状態に出せる仕事量です。かなり汗をかく仕事をしたり、ランニングをしたりなど、人ひとりでようやくできる仕事といった感じです。
上記の単位ではわかりにくいと言う場合には、「1人力=100ワット」と読み替えてもらってもかまいません。
これによると、テレビ1台は約1〜2人力、エアコンは4〜10人力となります。電気の場合にはたいしたことにはならないのですが、シャワーを使う場合には284人力(1分15リットルの場合)、車で都市部を走っている場合には平均で233人力も消費しているのです。
さらに1人力で1時間仕事をした仕事量を、1人力時間という単位として使うことにします。すると、一人暮らしで1日に使うエネルギーは69人力時間、缶ジュースを作るためのエネルギーは16人力時間といった形で計算ができます。
これはなかなかわかりやすいだろう。・・・ということで明日、エコ・リーグの参加者を対象に試してみます。
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