CoolTimes7月号コラム:イモを喰おう
日本の農産物は石油なしで生産できなくなって久しく、現状は石油を田畑に撒 いて育てているようなものです。畜産でも石油を食べさせて育てているし、魚も 石油をまき散らしながら採ってくるし、なかなか日本の食卓は油まみれです。
太陽の恵み以外にどれだけエネルギーを投入しないと生産できないのかを調べ た報告がありますが、それによると主食である米の場合1kgあたり3196Kcalのエネ ルギー投入となり、食品としてのカロリーの0.9倍にあたるエネルギーを使って作 られています。同じく大根は2.8倍、肉類は2.5倍、魚類は3.1倍、ハウストマトに 至っては26.5倍にもなります。
では油にまみれていない食品はと言えば、一番良いのが「イモ」です。それも ばれいしょ(ジャガイモ)よりは甘藷(サツマイモ)のほうがいいとか。0.27倍 のエネルギー投入で済んでいます。最近は家庭でのイモの消費量ががた落ちだそ うですが、太陽のエネルギーをうまく使ったこうした食品を選んで、CO2排出の少 ない食生活を送りましょう。
ただイモの場合には、食したあとに大量にメタンや炭酸ガスが発生することが 気になりますが、まあその時は笑ってごまかしましょう。(量的には問題はあり ませんので)
参考資料:科学技術庁資源調査会編、家庭生活におけるエネルギー有効利用(1994)
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