省エネのためのエアコン調査
地球温暖化防止に向けて、高効率の家電製品を選択していくことは大きな効果があることが知られています。しかし、値段が高ければなかなか広まらないと言うのも事実。将来的にどれだけ得になるのか調査を行いました。製品の効率については、省エネルギーセンターや、環境パートナーシッププラザで一覧表の冊子を作成していますが、それらがちゃんと売られているのかも調査しました。
調査方法
店舗で販売されている価格と機種についてメモさせてもらいました。2月13日から14日まで京都と大阪あわせて4店舗で調査をさせてもらいました。時期的には冬の販売シーズンの終わりで、かなり割引販売されています。
結果
とりあえず標準的な8畳から10畳用のエアコン(2.5kwタイプ)に絞っています。このタイプはのべ29品ありました。購入時の費用としては、購入価格と工事費を加えています。また年間のエネルギー使用については、平均的な家庭での使用量から算出しています。
暖房の効率値(COP値:投入した電力の何倍の暖房効果を出せるかの値)によって、A:COP値4.5以上、B:COP値3.5から4.5、C:COP値3.5未満に分けました。当然Aが一番いいタイプです。
購入時 2年後 4年後 6年後 8年後 10年後 (千円) A: 137 170 202 235 268 301 B: 97 140 182 224 266 308 C: 78 133 188 243 298 353購入価格はさすがに効率のいいものの方が高いのですが、10年間使用すると、最も費用が安くすむようになっています。特に一番効率の悪い(安い)タイプを買う場合は明白ですね。6年以上使用するならば、完全に安物買いの銭失いとなるわけです。平均して15年近く使用するということですから、もし買うのであれば最も性能のいい物を選んだ方が特ということになります。
また、店頭には比較的効率のいい製品がよく並べているようです。お店の人も宣伝していましたが、たくさんエアコンを使う場合には高効率の製品にした方が、値段的にも得だということです。確かに店頭には、大型のものほど高性能のものが置かれていました。
以下に示すのが、能力ランク別の店頭展示台数ベースCOP平均値です。通産省も、トップランナー方式と言って、現状でもっとも効率のいい製品の性能を、販売平均で達成することを目標にさせています。2010年までに達成できるか疑問だったのですが、この勢いだと結構早めに達成できそうですね。ちなみに現状での最高は、暖房COPが5.00、冷房COPが4.72です。
冷房COP 暖房COP 2.2kw 2.99 3.41 2.5kw 3.37 3.80 2.8kw 3.49 3.80
お問い合わせ、感想などありましたら鈴木(ysuzuki@mti.biglobe.ne.jp)まで。お気軽にどうぞ。
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