今まで地域版のグリーンコンシューマーガイドを作成してきたグループが連絡組織として、グリーンコンシューマーネットワークを作っていますが、97年の8月3日に全国一斉にスーパーマーケットの調査を行いました。グループを中心に調査の輪が広がり、全国北は北海道から南は九州沖縄まで、857店舗の調査が行われました。とりまとめは、京都の「環境市民」というNGOが行っています。8月末には朝日新聞の全国版でリリースされましたが、その他にもいろいろ興味深いデータが得られています。公式見解は、環境市民の堀さんのほうでとりまとめられており、環境市民のニュースレターなどで報告が行われていますが、とりあえず集計に携わったものとして気付いたことを書きつづってみました。
正式な報告はいずれネットで流していく予定です。
調査内容
誰にでも簡単に調査ができるようにとかなり調査項目は絞っています。今回は、トイレットペーパーの再生紙、買い物袋の削減、冷房温度について調査しました。
調査結果
大手スーパーは、全国で売上上位の10チェーンを選んでいます。こう見てみると、生協の取り組みの積極的なことが目に付きます。
買い物袋を持ち込んだらスタンプを押して、商品券として使えるといったスタンプ制度を採用するのはさすがに大手スーパーのほうが多いようですね。生協では袋を有料としているところも多いようです。有料化は、袋の削減に非常に大きな影響を与えると言われています。
ちょっと生協を持ち上げすぎたようですが、後でちょうさしている「冷房温度」については、生協も一般スーパーもほとんど変わらない温度になっています。生協は「組合員に見えやすい所は取り組むけれども、見えない重要なところはそれほど積極的ではない」といった感じでしょうか。
スーパーの冷房って効きすぎだと思いませんか。ちょうど真ん中あたりの乾物売り場前の温度を調査してもらいましたが、だいたい19度から27度くらい、平均で23度でした。これは冷房の目安とされている28度を大きく下回る温度です。
調査員に、お店の温度がどうか尋ねていますが、「やや寒い」「寒い」といった回答が「ちょうどいい」といった回答と同じくらいあります。逆に「暑い」と感じるお店はほとんどありませんでした。感覚的に「寒い」という人と「暑い」という人が均衡してくる温度というのは、だいたい28度くらいなのですが、現状は「寒い」と感じる人が4割近くを占める23度くらいに設定されてしまっているのです。ちょっとサービスが過ぎて、お客さんにも環境にも迷惑になっているといった感じですね。
ちなみに、冷蔵のショーケース前ではさらに2度ほど低い温度になっています。これではスーパーに厚着をして入らないと体をこわしてしまう人もいるかもしれませんね。
せっかく全国で調べたので地域差などがでたら面白いかなと思ったのですが、あまり明白には出ていないようです。いずこも同じ秋の夕暮れ(ちょっと寒い)でした。
(1997.9.9)
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