CAMELMAMA将棋哲学を語る。

 

今年初めて,CAMELMAMAが将棋を指していた。

私(CAMEL)がNHK杯戦のビデオを見ている間,PCを相手に将棋を指している

ではないか。(相手は金沢将棋である)

CAMELMAMAがPCですることといったら,インターネット・フリーセル・四川省・麻雀(最近凝ってる)

が主流であるが,その日は飽きたらしく,珍しく将棋をしだした。

最初の出だしだけ少し見て,その後私はビデオを見ていたのだが,5分位たって,CAMELMAMAの

方をみると盤面は初期設定の盤面になっている。

どうも,その5分間で負かされたらしい。

そして2局目が始まり,また出だしを見ていると以下の手順で進められた。

先手:CAMELMAMA 後手:金沢将棋レベル1

76歩 84歩 26歩 85歩 (下図) ここでCAMELMAMAの手が止まった。

どうも前回の敗因はここにあると本能的に悟ったのだろうか。

ここで,どう指していいかわからないらしい。

そこで私は,『相手は角頭を狙っているので,77角と一つ上がって86の地点を守るのが普通だよ』とアドバイスをする。

するとCAMELMAMAは『ひとつだけ!』と言って納得していない様子なので,『86歩と突いてきたらとればいいし,34歩なら66歩とか88銀で角交換なっても77の銀が86を守ってるから心配ない』とここまで言ったのだが,やはり納得してない様子でなかなか指さない。

どうして指さないのかを,聞いたところCAMELMAMAから意外な考え方を聞き出せた。

さっき言ってた『ひとつだけ』というのが,77角にためらいを感じてる理由なのである。

つまり,

『角は斜めにずっと向こうまでいける能力があるのに,ひとつだけというのはその能力を発揮でき

ていない』 というのである。

なるほど! 言われてみるとそうかも…・と納得しかかって我に返る。

そんな無茶苦茶な!

上図で角を動かす場合は,33角や44角はただで取られるので論外として,77角よりも

55角の方が角の能力が発揮できて最善ということなのだ。

76歩 84歩 26歩 85歩 55角 と進むのである。…・

うーーーーーーん! 5分で負ける訳だ。

 

追伸: しかし数日たって内藤九段が北九州に来て,最近先手番で矢倉をやらないとおしゃってた。

(後手番ではたまにされるらしい)

その理由が,途中で68角とひとつ上がるのが気にいらないらしい。

後手は31〜64に二手であがれるのに,先手と後手が入れ替わる気がするとのことで

ある。 なるほど!

この話を聞いて,上で述べたCAMELMAMAの哲学をふと思い出してここに記載したのである。

意外なところで,共通点を見出して,私は複雑な気持ちである。

(99.03.07)