第一回JAVA将棋大会

 

JAVA将棋: インターネットを始めて,JAVA将棋を見つけた時は本当に

感動しました。

インターネットを通じて将棋の対局ができるなんて,夢のようでした。

それ以来,私にとってはインターネットイコールJAVA将棋でした。

1997年の4月から現在に至るまで,一番通ってる将棋サイトです。

昨年12月に第1回JAVA将棋大会(竜王戦)に参加し, 運よく優勝する

ことができました。

ここにその軌跡(奇跡)をたどってみました。

ちなみに,JAVA将棋では ハンドル名:h-sueででています。

 

1回戦

1回戦は何とオランダの方(元オランダチャンピオン)でした。

時差が8時間あるので,メールのやりとりをして日程を決めました。

As the time difference is 8hours,there may not be many possibilities

My first suggestion is Sunday, december 7 my time 8:30 in the morning

Your time 16:30 のメールに対し I am O.K と返事を出しました。

外国の人と将棋を指すのは初めてでした。 インターネットってすごい。

先手JanOost三段 vs 後手h-sue (97年12月7日)

私(後手)の四間飛車に先手急戦を仕掛けてくる。

ほとんど定跡形です。 この形(先手4五歩〜3五歩の早仕掛け)は昔から

何度もさしてるので自信を持っていたが,図の2二角でしびれてしまった。

普通は2四飛 2三歩 1一角と進み飛車を取り合うか 1一角に3三角と打ち

同桂成りに2四歩と進むかである。

『羽生の頭脳』にも似たような型がでているが,ここで単に2二角はのっていな

い。 Jan氏も2二角のほうが1一よりいいと思っていると局後chatで語ってくれた。

2二角なんてあったのかあ!!!(勉強になりました)

この後,不利な戦いを強いられたが,何とか逆転できたのはラッキーだった。

Jan氏も秒読みになってあせってしまったようです。

 

2回戦

2回戦は意外な終局となった。 何と後手6四角と打った下図が最終局面である。

先手shot二段 vs 後手h-sue (97年12月16日)

 

私の四間飛車に先手右四間&左美濃。

実は,上図の局面で先手側に何らかのアクシデントが発生し,対局続行不能状態に

なってしまった。

後日shotさんからメールをいただき『局面は形成はすでに悪いので私の負けにしてください』とのことであった。

何でも,PCの状態がおかしくなったみたい。

局面は後手が飛車取りと8五歩をみて少し指しやすいとは思っていたがまだまだ

これからの将棋である。私の読みは,このあと先手5七飛なら5四歩(5五銀を防ぐ)か5六歩〜3七角成りの予定だった。

3回戦

3回戦の相手のプロフィールを聞いて驚いた。

何と,あのAI将棋の作者というではないか。

1回戦のオランダチャンピオンといい,本当のインターネットでは,素晴らしい

出会いを提供してくれる。

さて,本局だが,またしても四間飛車対右四間左美濃となった。

先手の桂得の局面で,今5九桂と受けたところ。

うーーん。 少し弱気だった気がする。ここで後手(私)は次の一手で少し

指しやすくなったと感じた。

先手H.Yamashita四段 vs 後手h-sue (97年12月18日)

 

次の一手といっても極めて平凡な手である。

5九桂では,何はともあれ6五銀と出るべきではなかったか!

ちなみに,図で指した私の一手は5四歩です。

 

準々決勝

準々決勝は先手が3手目に角道をとめて矢倉模様の出だし。

相矢倉は,自信ないので陽動三間飛車に展開しました。

1筋から攻めて少し下の局面では,少し指しやすいと思ってました。

ここで2三歩でも優勢と思ったのですが,受け身になるのがいやで次の手を決行

しました。

私の指した手はお分かりでしょうか?

 

先手tabata三段 vs 後手h-sue (97年12月22日)

 

私の指した手は …5七角成りです。

以下2二飛成り 6八馬 同金 1三角 同龍 同香 4一飛 2九飛 6九角 5二銀

と進んで,優勢になったようです。

少し優勢だからといってじっくりと2三歩だと きっとまぎれていたかもしれない。

 

準決勝

いよいよ準決勝

182手の大熱戦で,JAVA将棋大会最優秀棋譜賞をいただきました。

でも内容は,私(後手)の無理攻めを先手が受ける展開になり,結局私の切れ模様

となりました。

それから先手の攻めを後手がしのぐ展開になるのですが,先手勝ちの内容だったはずです。

序盤は先手四間飛車vs後手右四間左美濃。

私は四間飛車が多いのですが、よく右四間から左美濃をされるとき,四間飛車側は

どう指したらいいか未だにわかりません。

ここでは,それを逆用して私が右四間左美濃にしました。

左銀冠で41金・42金で仕掛けるのが私流で銀交換後の割り銀をなくしてます。

下の局面は,5五馬と王手をかけたところ,ここでは先手が勝ちの局面です。

先手zarusoba三段 vs 後手h-sue (97年12月23日)

 

ここで先手は3九玉と逃げました。

これが最後の敗着だったようです。平凡に4六銀と受けて先手の勝ちでした。

3九玉以下 3五銀と2二金を防ぎながら馬を取って後手も戦える展開になりま

した。 本当にラッキーな勝利でした。

 

 

決勝

まさかの決勝進出です。

相手はKAZU三段で私と同じ学生将棋出身でした。

私の戦前の予想では,優勝はwisc五段で,もし私が決勝に進んだらきっと決勝で

あたると思ってました。

そのwisc五段が準々決勝でWildWolf四段に敗れ,さらにそのWildWolf四段をKAZU

三段が破って決勝進出となりました。

決勝は,先手四間飛車に後手左美濃になりましたが,中盤で勘違いをしてしまい

早くも必敗形になってしまいました。

終盤で先手の詰めろを遠見の馬で防いだのを,今度は先手が馬の効きを勘違いして

少しまぎれてきたところです。

下図は,龍取りを放置して4七とと寄ったところです。

 

先手KAZU三段 vs 後手h-sue (97年12月25日)

 

ここで先手は2三金と攻めてきました。

しかし以下 同玉 同銀成り 同馬 同玉以下も王手が続きましたが,ついにとぎれ

6九金と手を戻したときに1七銀以下即詰みで勝ちとなりました。

図では,6九金と龍を取られると全然自信がなかったです。

決勝戦とはいえ,内容はいまいちでなんか相手に申し訳ない将棋でした。