第1位

第1位は 米長九段の将棋です。

(上手 米長9段 vs 下手 櫛田アマ都名人 角落ち戦 )

何年か前,何かの雑誌で企画された対局だったと思います。

ここでの上手の次の一手には,驚きました。 こんな手があるのか!

すごい勝負手!です。しかも緻密な・・・・・。

(図は下手5七銀 の局面です)

 

正解は: 3三王です。

なんだこれは!と思われる方も多いと思います。

だって,無条件に下手の飛車が成れるからです。しかも桂得。

しかし,2一飛成りには2二飛の返し技が用意されてます。

こんな中盤で,王を動かすことが,勝負手になるのは,非常に希なことです。

3三王 以下 4六歩 2二飛 2五歩 1三桂 3三桂 2五桂 同桂 3二王 とし

7九玉 に 2四歩と桂を取り返す展開となり 上手が優勢になった様です。

1三桂からの読みは当然3三王と指したときからの構想だと思います。

米長九段の大胆さと緻密さが見事に表現された一着では,ないだろうか。