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花村八段の会心譜からです。

先手 花村八段 vs 後手 中原名人 ( S47.12.24 放映 NHK杯トーナメント)

私が中学生の時でした。 NHK杯をみていると図の局面が現れました。

当時は,あまり定跡も知らなかったので,対棒銀での3三金の受けで飛成りを

防ぐ手を初めて知りました。 解説者のいうとおり中原名人は5四角から3三金と

と指し,おーこれは定跡なんだと興味深々にみてました。

このままいくと,後手が良さそうと解説していたと思います(あやふやな記憶)

にも関わらず,先手は定跡通りに進め,今1三桂と跳ねたところです。

先手は自ら悪くなるように進めているようにみえ,これは一方的に後手の勝利で

終わってしまうと思ってました。

しかしここでの次の花村八段の次の一手が,その解説者も驚かす絶妙手でした。

図は後手1三桂 まで)

 

正解は 8三銀です。

さすがに,当時絶対の強さを誇っていた中原名人も長考に入ったと記憶してます。

同飛は2二飛成りです。 結局後手は飛を逃げ,先手も8筋に飛が回る展開になりました。