第8位
8位は 先手 郷田5段 vs 後手 羽生名人(肩書きは覚えていない)
福岡に将棋日本シリーズを見にいったときの局面です。
ここで次の一手が出題されました。
会場には1000人はいたと思いますが正解者は,たった一人でした。
解説の先生の挙げた候補手にも入ってない手を先手が指したのです。
まさに,意表の一手でした。
( 図は 先手番です)
正解は 7五歩です。
こんなところから,手を作なんて,夢にも思いませんでした。
以下 同歩に 2四歩 同歩 2二飛 3三角成りと進み7筋の傷(両方とも)をめぐって
の攻防が続き,大熱戦の末,先手の勝ちになりました。
郷田五段の渋い差し回しが印象的でした。
さらに,驚いたのが,局後の羽生の感想戦でのコメントでした。
封じ手(この局面)の先手の7五歩について,どう思いましたかの質問に
『7五歩の一手だと思いました』と答えたのです。
この対局者同士の間では,この7五歩は当たり前だったようです。
ちなみに私の予想は,1六歩でした。 その理由は,『手のないときは端歩をつけ』の
格言からきたものです。 どうも私と彼らの棋力の差は宇宙的に果てしないことを感じ
ました。