第14位
先手
二上八段 vs 後手升田九段 ( 時期は不明 )またしても升田九段の振り飛車からです。
下図は,今でもよく見かけそうな定跡形です。
何回となく見かけたことの有りそうな局面から 後手の升田九段はいかにも升田九段
らしい手を指しました。
(図は
先手4六銀左まで)
正解は
7五歩です。ここは,加藤vs内藤戦でも似たような局面をずいぶん前にみたことがあるし,
『羽生の頭脳』を始めとする数々の定跡書にも載ってそうな局面です。
ここで,7五歩がいかにもという升田九段らしい豪快な手です。
7五歩以下 同歩 7七歩 同角 1三桂 4五桂 4四角 3三桂成 7七角成 同金 と
進み,結論からいうと少し無理だったようです。
ここでは 待つ方が(たとえば8四歩)本当だったとのことです。
しかし,この局面から玉頭に狙いを付けるという差し回しは印象的でした。