青の幻想





青い鳥

夜想

土星食



青い実を食べたねじまき鳥は
ガラス細工の尾羽を残し
七度羽ばたいて空に消える
真夜中と真昼が溶け合う
半透明の隙間から


飛び去った時間を追いかけて
漁り人は天空に網を投げ
何処かの惑星の海の深みで
古代の歌が始まる


寄せる波、返す夢
銀の浜辺でまどろむ水たちの記憶
千億もの星の涙を集めて
回り続ける速いメリーゴーランド


季節がめぐり
惑星がめぐり
青の記憶がめぐる


鳥かごの扉は開いたまま
捨てられた夏の浜辺で少女は眠る
砂に刻んだダンスステップは
風が運んで見えない


( 聞かせてよ、君の鼓動を )


帰りたかった、海
暖かな鳥の眼をした私の故郷