トランスミッション

エンジンと一緒に降ろしたトランスミッション。

部屋に運び込みました。
スターターのリングギアを兼ねた蓋(Flywheel)。
これを外すと現れるのが前側のタービン(Driven Torus Assembly)。

スナップリングを外し、前側のタービンを外すと、後側のタービンが現れます。

これらは一般にトルクコンバーターで通じますが、正確にはフルードカップリングと呼ぶそうです。
Jetawayのこれには、トルク増幅効果がありませんので。
裏側にはプラネタリーギアが付いています。

後側のタービンを外します。

軸の部分には、前側にBronze Thrust Washer、後ろにSteel Selective Washer、その後ろがFront Sun Gear。
このスナップリングプライヤーが無いとスナップリングは外せません。

スナップリングの後ろには、Steel Backing Washer、Needle ThrustBearing、Steel Backing Washer、Front Internal Gear。
それらを外して残るはTorus Cover Assembly。
Torus Cover Assemblyを引き抜くと、ベルハウジングが残ります。

中央にオイルシールがあるので、分解する機会があったら交換した方が良いです。
(画像はシール交換後です)

リビルトキット付属のシールは品質に問題がありそうでしたので、NATIONAL製のシールを輸入しました。
ベルハウジングを外すと、Front Coupling Driven Torusが出てきます。

これはJetawayの特徴的な部品で、中には小さいフルードカップリングが入っています。
Front Coupling Driven Torusを取り外します。

後部にはスチールのOil Seal Ringが数本あるので、交換しました。
ここまで分解したら、オイルパン側から攻めます。

オイルフィルター、Servo and Acuumlator Assembly、Control Valve Assembly(バルブボディ)を取り外します。
Servo and Acuumlator Assemblyはバネのテンションがかかっているので、外す際には注意します。

オイルプレッシャーレギュレーターを取り外します。

これでやっとオイルポンプが取り外せます。

このポンプはボルトのねじ山がなめてましたので、別のものに交換しました。
オイルポンプを取り外すと、一枚のOverrun Clutchが。

中央部はBronze Thrust Washer。
このBronze Thrust Washerは、組み立て時にずれないように注意が必要です。
軸の隙間からワッシャーの位置がわかりますので、必ず確認します。
私はずれているのに気づかずオイルポンプを組み付け、ワッシャーを傷めてしまいました。
ebayで手に入れる事ができたのでOK。
Overrun Clutchの周りに、大きなスナップリングがあります。
これを外すと、画像のNeutral Clutch Assemblyが外せます。

これを外してしまうと、元に戻すのが大変です。
スペシャルツールのNeutral Clutch Retainer J-6135があれば良いのですが。

このミッションは過去にリビルトされているようです。
ほとんど劣化のないクラッチ、なめたねじ穴、工具をすべらせてできた傷などが何よりの証拠。

なんだか戦意を失ってしまいましたので、クラッチプレートは交換せず。
少し傷みのみられたピストンシールは交換しました。
ブレーキバンドも磨耗した感じがありません。

奥に見えるボールベアリングは規格サイズの為、NSKの新品に交換しました。
上の画像を後ろ側から。

テールハウジングでカバーされる部分です。
こちらはテールハウジング。

スピードメーターギアが見えます。
これは一番上の方で書いた前側のタービン(Driven Torus Assembly)。

ブッシングが段つき磨耗してたので
入れ替えてもらいました。

新しいものは溝付きだけどいいのかな。
Flywheelの裏側のブッシングも同じく。

ブッシングがひどく磨耗すると、タービンのブレが大きくなって、他の部品と接触することもあるとか。




トランスミッションいじりはこのくらいにしておきました。
我ながら中途半端ですね。

B A C K