フロントエンドリビルト II

エンジン、ミッション、バンパーを取り付け、車体の重量はかなり回復しました。

これでロアアームをジャッキで上げればバネは縮む?
まあ縮むには縮むのですが、スプリングコンプレッサーは必須という結論。
スプリングの自由長がかなり長いので、ロアアームを降ろしてもスプリングがロアアームの出っ張りに引っかかって外れないのです。
(マニュアルには特に記述は無いのですが)

これを無理に外すと危険な気がするので、予めスプリングを縮めておきます。
ロアアームがI字型なので、片爪タイプのコンプレッサー2丁でOKです。
多少ネジ部が干渉しますけども。

内掛けタイプのコンプレッサーは全く使い物になりませんでした。
スプリングは最後の難関。
あとはサクサク分解できます。

右側のスプリング上部にはアルミのスペーサーが入っていました。
なぜかワッシャーがたくさん入ってます。

右側アッパーのブッシング。

アームが手でガタガタ動かせます。
前から見るとこんなですから。

とりあえずこのブッシングを外す必要があります。
ハンマーで叩けば簡単に抜けるものもありますが、これはかなりガッチリと嵌っています。
考えた結果、カラーにグラインダーで切れ目を入れて…

金鋸でスリットを作ります。
この程度にまでなったら、カラーをハンマーで叩きます。
すると、スリット部分が潰れてカラーが外れます。

あ、ゴムの部分はドリルでちまちまと削り取りました。効率悪い…
ロアアームのブッシング。

これも同じ手法でやってみますが…

金鋸でスリットを入れた後、その裏側をグラインダーで削ります。

これで潰れやすくなって…
外れます。

プレスは持っているのですが、適当な当て物がなかったのと、アームを潰してしまう恐れがあったので、この方法でやってみました。
交換する部品は、Kanterにオーダーしました。
割引セール中だったので、50ドル引きです。

スーパーデラックスフロントエンドリビルトキット $630
割引き -$50
送料 $132
合計 $712

でOKしたのですが、後でアッパーアームのボールジョイント(左右)が欠品との知らせが。
ボールジョイント抜きで合計$615と案内されました。
差額の97ドルではボールジョイントの片方すら買えないのだけど!!

欠品のボールジョイントと、スタビライザーブッシング、スプリングインシュレーター、ショックアブソーバーは他で入手しました。
また、ストラットロッドのブッシングも、スチールのカラーが含まれていなかったので、他の製品を購入しました。
これでスーパーデラックスとは片腹痛し。

鉄製の部品は、ジンクリッチを下地にして黒スプレーを塗っておきます。
ブッシングの圧入とボールジョイントの交換ですが、プロにお任せです。

エンジンをボーリングしてもらった店に依頼しました。
ロアアームボールジョイントの圧入で問題があったとのこと。

ボールジョイントの外径が0.5mmも大きく、外したジョイントのサイズに削ってから圧入したとのこと。
「他の車種用じゃないの?」と言われてしまいました。

まあ嵌っていればOK。
ナックルとの嵌合も問題ないようですし。

整備工場ではなく、加工屋さんに預けたおかげで事なきを得ました。
ロアアームのブッシングもばっちり。

これを圧入する際には、アームが潰れないようにスペーサーを入れます。
ebayで買ったアッパーアームのボールジョイントは問題なかった様子。
マニュアルには「アッパーのボールジョイントは交換するな」「アームASSYで交換しろ」と書かれています。
理由は定かではありませんが、ボールジョイントの取り付け方向が決まっているので、正確な角度で圧入するのが難しいからではないかと推測します。

社外品には、左の写真のようにツバが付けられていて、決まった方向にしか取り付けできなくなっています。

さらに、このボールジョイントには左右の区別もあります。
純正ボールジョイントは溶接で点付けしてあるのですが、社外品は裏からナットで固定する構造になります。

リング状のものがそのナット。

マスキングしてあるのは、バンプラバー。
これの交換部品は見つけることができませんでした。
こんな風に締め付けました。

アーム類の塗装も終わったので、組みつけていきます。

アッパーアームのブッシングは自分で取り付けてみようかと。

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