解説:ホルテン兄弟の全翼機データ(H VIII)
最終更新日1998.10.11
1943年から設計が開始された輸送機です。
様々な説があってはっきりしないのですが、どうも最初は全幅80mクラスの巨人輸送機(掲載したイラストはこれです)だったようですが、
設計作業を担当していたゲッチンゲンでの制約から約半分の40mクラスのサイズに変更され、
その時に中央部にコンテナともカーゴベイとも言える正方体の胴体部が設置されました。
そのカーゴベイのサイズもどうもよく分からないので、なんとも言えないのですが、サイズが中途半端なような気がします。
そのせいか、空中風洞等の使用も考えられたようですし、ジェット爆撃機(H XVIII)の実験機としての完成が予定されていたとのことです。
結局、中央翼部分が完成したのみで終戦を迎えました。
終戦後、アルゼンチンに渡ったライマール(弟)は、H VIIIをややスケールダウン(全幅 約32m)した機体を IAME I.A.38として完成させましたが、
様々な問題から成功せずに終りました。
項目 | H VI |
RLM識別子 | - |
全幅(m) | 40.0 |
全長(m) | 13.0 |
全高(m) | 4.40 |
翼面積(u) | 17.8 |
前縁後退角(Grad) | 33.7 |
テーパー比 | 8.1 |
アスペクト比 | 11.0 |
空虚重量(kg) | 5,000 |
総重量(kg) | - |
離陸重量(kg) | - |
翼面荷重(kg/u) | 55 |
最大速度(km/h) | 280 |
巡航速度(km/h) | 250 |
着陸速度(km/h) | 87 |
エンジン | Argus As10(240 HP)×6 |
乗員 | 3 |
初飛行 | - |
使用文献
・Nurflugel, R.Horten/P. F. Selinger, Weishaupt-Verlag Graz, 1983