H XIIIはH IX(Ho 229)より高性能を目指した、後退角60°という物凄い機体です。
a型は空力特性を得るためのグライダーで、ゴンドラ型のコックピットを持っています。一応、主翼上面にも視界を確保するキャノピーもありますが、
ほとんどはゴンドラからの視界しかなかったと思われます。これでは着陸が難しかったであろうことは想像に難くなく、案の定、オーバーランして
フェンスに突っ込む事故を起こしています。
一方、b型は戦闘機としてロケットエンジンとジェットエンジンを搭載して、超音速を目指しました。
ただこの辺りになると、終戦間際のゴタゴタや機種整理かで幾つかの機体と統合されてしまっていて、本機も H X(HXIIIb)としてホルテンの自著に記載されています。
機体のイメージは、リピッシュのP13aをスマートにした感じで、ユンカース EF-140とも同じ雰囲気を持っています。
項目 | H XIII a |
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RLM識別子 | - |
全幅(m) | 12.4 |
全長(m) | 11.28 |
全高(m) | 1.9 |
翼面積(u) | 36.0 |
前縁後退角(Grad | 60.0 |
テーパー比 | 6.5 |
アスペクト比 | 4.0 |
空虚重量(kg) | 250 |
総重量(kg) | 330 |
翼面荷重(kg/u) | 9.2 |
最大速度(km/h) | - |
着陸速度(km/h) | 44 |
最大滑空比 | 16 (速度 80.0 km/h) |
エンジン | 無し |
乗員 | 1(座乗) |
初飛行 | - |
使用文献
・Nurflugel, R.Horten/P. F. Selinger, Weishaupt-Verlag Graz, 1983
・Flying Wings of The Horten Brothers, H.P.Dabrowski, Schiffer, 1995