(1)植物編
「ザノニア・マクロカルパ(Zanonia macrocarpa)」ってご存知でしょうか。別名「アルソミトラ・マクロカルパ」とも言うらしいです。
熱帯アジアにいるウリ科植物で、ヘチマのようにつるを木に巻きついて高いところに実をつけ、実が熟すとその下部が割れ、右写真のような種子(翼の部分も含めて約0.2グラム!)がグライダーのように滑空し、遠くへ自分を運ぼうとします。
重心位置は最大滑空比を得られるような位置にあり、最良滑空比はなんと「4」。すんごいですねぇ。偶然なのでしょうか、それともやはり進化の結果なのでしょうか・・・。
ドイツのアールボーン教授はこのザノニアに着目して論文を発表しており、その論文を見たエトリッヒ(リリエンタールの後継者)が
ザノニアの種子に平面形を似せたグライダー(左写真)を1906〜1907年に製作しています。このグライダーの動力化は上手く行かなかったのですが、
通常形態化(胴体及び尾翼付加)してあの「タウベ」になっています。
(2)動物編
空飛ぶ動物は多いですが、鳥は飛ぶことの本命ですので端へ置いておくことにしましょう。
全翼機に近いのはなんでしょうか。ムササビなんか近い気がしますが、あの長いしっぽが「いまいち」ですね。それにあれは、飛ぶというより、落ちる速度を調節している感じですし。
「飛びエイ」はどうでしょうか。
名前からして、飛びそうですよね。
TOMさんこと笠原さんから、本に載っていた写真を送っていただきました。
跳んでますが、飛んでるかどうかはよく分かりません。柔らかい主翼(?)では上反角が大きすぎて、揚力は大きくないようですから、跳ねてるといった方が近いようです。