”「悠」の理念・目標とHICUBEの枠組み概念図”
−非営利SOHO;地域政策工房「悠」のサービスマークのこと−
<「悠」の活動理念>
何のため、どの様な政策が必要と考えるのか。「悠」の理念を3つの原則で表します。
(1)生存の原則:
一人一人違う思いと生き方を持つ個人が、自律性・主体性をもって精一杯自分の人生を生きることは尊いことである。
(2)貢献の原則:
手段としての経済成長と持続的な発展は、スマートな個の貢献とその結果としての生活の高質化により可能になる。
(3)民主の原則:
個の貢献のあり様は、社会を良くするための知恵を出す参加型の民主主義に基づくべきである。
<政策研究目標>
税金をどのように使うのか。「悠」の3つの目標は次の通りです。
(1)分配;花・実(命題1:誰にとって最も有益であるべきか)
・元気で自律的な個が報われ、地域のイニシアティブとなる社会を目指す。...美楽公正
(2)原理;幹・枝葉(命題2:どのような部分に影響を与えるべきか)
・学習と協働・競争による共生型の社会的進化の仕組みの構築を推進する。...共生進化
(3)基準;根っ子(命題3:人々や社会が動く要因は何か)
・生き甲斐の実現や質の高い生存のため、多様性を受容し自ら学ぶ 姿勢を認知するしなやかなシステムの構築に貢献する。...価値創造
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”無理が通れば道理が引っ込む”と云います。行動が行き過ぎると破綻をきたすことを戒めているようです。
ここで、少し発想を転換してみると、”道理が通れば無理が引っ込む”と言い換えても良い様に思えます。
これが正しければ、先に道理を見ておくことも有意義ではないでしょうか。そこでHICUBEは、
産業、文化、環境を住民の自律的な学習により融合・進化させて行く処に地域の発展が望めると考えます。
自律的な意志の発露に基づく時究という考え方から、無理を通してしまおうと提言してみました。
<時究≒生活の高質化>
Zero Emission

Full Emotion
<地域の自律的発展をデザインします>
Sustainability X Amenity X Relationship
<HICUBEのテーマ>
*地域の伝統的文化の尊重
(Humanity Integration)
*多様性と進化の統合化志向
(Hyper Information)
*産業・文化・環境・学習の融合
(Human-Factor Industry)
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”地域の独自性こそ自律的な発展の基本”
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<上記概念図の解説>
I think that 、HICUBEからの提案!
「時究≒生活の高質化」を解く!
1)まず、”時究”(Originalな言葉)とは如何なる発想か?・・・日本人よもっと休みをとろう!
”時給”なる言葉があり、結構使われている。一声、パートタイマ1000円、家庭教師のバイト2500円、
中間管理職5000円(あまり意識されていない)といった処か。工芸家に関しては、聞いてびっくり、結構パート以下!。
これからの時代、”お金を受け取る側”の発想で時給なんぼの話しではうまく行かないとの思いから、語呂合わせをしながら”使う側”から
如何に時間を活かして使うかを発想してみたのが”時究”である。若干苦しいところがあるが、まあ聞いて頂けますか。
通勤の時究は? と考えると、一声1000円(もうすこし少ない)か。往復3〜4時間の通勤時間を時究1000円では、日本の経済が良くなる感じが出て来ない。
たまの休み、テレビの前で缶ビール2〜3本飲んで、どうだろう受信料込みでやはり1000円レベルである。別にコモディティのビールが高くてよいと言っているのではない。
例えば、自分のやっている趣味の漆器作りの時究を考えると、2000円は越えそうである。これで倍になる。
これからの社会の発展や経済の活性化の為に、
もっと”時究”を高めることが必要ではないかと言うことである。当たり前のことであるが、新しい概念として”時究”を取り上げて行きたい。
各層の人々が、個人として活性化した活動をすることが時究を引き上げる種になる。このための制度や税法の改革がポイントになる。イギリスの考え方を経団連のお偉い様も確認して欲しい。
2)”時究”の拠って来るところ
時究とは、時を究めると解く。アクティブかつ多元的・多重的な発想によるものである。
これをもう少し平たく言うと、幾つかの表現ができそうである。たとえば、
・時間を大切にする
・時間を有効に活用する
・時間の流れを楽しむ
・時間を掛けて良いものにする
しかも、時間を3つの物理的な状態つまり、「瞬間(dt:微分的)、流れ(t)、蓄積(Σt:積分)」の3つの次元で捉え、
それぞれの状態の中で時を究めることが重要になる。
これを普通の言葉になおすと、「効率、プロセス、歴史・未来」に置き換えることが出来る。
言い換えると、「時間の価値を高める、今を大切にする、過去の蓄積をうまく活用し未来に繋げる」などが、「時究」を高める行動指針となろう。
仏教哲学は、時間は死を内蔵していると説く。ここからSustainabilityが時間軸として浮かび上がってくる。
3)”時究を稼ぐ”:統合的な産業構造の変革(悠ディール政策)
具体的に時究を稼ぐための方策:「可処分時間」を増やす
<自分の努力が可能な事>
・残業を減らす
・通勤時間を減らす:職住近接など
・有給休暇をきちんととる:自由に休みをとり、分散化する
・有給休暇を繋げて長期化し、休暇の有効性を高める
<制度の改革>
・ILO条約132条を批准して、長期休暇2週間以上を実現する:休暇制度
・個人の学習投資に減税する:税制改革 ・元気で自律的な個業へのソフト的担保融資制度 ・助成から成果報酬への転換(依存→自立) ・中小企業診断の中に、デザイン、マーケティング、品質保証を組み入れる。
4)”生活の高質化”について
生活の高質化とは空間軸上の成果でもあり、アメニティと関係性に絡んでくる。
時間軸上で「時究」を高めることで、アメニティと関係性を含んだ生活の高質化が可能になるのではないだろうか。それが文化である。
逆に生活の高質化を図るには、高い「時究」が必要になると思われる。ただし、この場合、「時究」をどう算出するのか、時究のコストと成果をうまく評価出来ると良いのである。時究を高めるための投資はどの様にあるべきか。
そして時を究め「生活の高質化」に努力することこそ、日本が先進国の仲間入りをはたし、社会が活性化する根源的な発想になると信じるものである。
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「3つのHI」の発想
1)Hyper Information
形態としてはソフトな部分になり、Hyper(ハイパー)とは役割的には諸現象の関係性を取り持つ機能になります。文化の成り立ちがメッシュ化する中で、情報構造が複雑になる一方、Web型への開放性とアクセス性が極めて重要になっています。従って、情報化社会或いは知識・知恵の時代を迎えた今、このような情報を協働と競争の共存という共生モードの中で相対的に扱うことが求められています。複雑化・多様化する情報に対して的確に情報処理を行うことで、地域の文化インフラに潜む意外性が発見できる状況が出て来ています。多様性と意外性は表裏の関係にあり、社会的な進化と地域間競争の骨格をなすものでもあります。メッシュ化した文化をつなぐHyperな情報のあり方を探ることが重要課題と考えています。
2)Humanity Integration
人間性(Humanity)は、善悪の判断、人権尊重、権利・義務・責任などの人間としての倫理感に関わるものから、美や快適さを求める情緒の部分、人と人との信頼関係を生む意識の持ち方など様々な要素をもっています。しかもこれらを基本にして環境、文化、学習などに関わり、また道具の使い方や働き方など産業との接点にまで幅広く言及されるものでもあります。地域において人間性をどう活かして行くか(Integration)。今まで見逃されがちであったことの再考が問われていると考えます。地域の自律的な発展の原動力としての活かし方、地域文化を深化させまちづくりを進める推進力としての活かし方などが求められています。つまり、参画・貢献・共生的進化など市民の社会的責任としてのあり方を追及していくことになります。
3)Human-factor Industry
経済は文化と結びついてこそ持続可能性が出てきます。その意味で産業の中に文化に関わるHuman-factorを取り込んで行くことが重要になります。人間そして文化を無視した機械化や自動化の究極的な姿はどのような社会になるのでしょうか。どこかで調和モードにもっていく必要があります。かつて、「スモール・イズ・ビューティフル」という呼びかけがあり、環境に配慮した技術開発が行われています。しかし、人間性という観点では、全てが解決した訳ではありません。産業における手仕事のもつ文化的な意味を再考すべき時が来ていると敢えて断言します。一次産業の役割見直しは言うまでもなく、一次〜三次産業のHuman-factor化に加え、コミュニティ・ビジネス、新ツーリズム、文化産業など四次産業とも言うべき分野が有ります。ビジネスとアートの融合は可能であるとの信念に基づいて、産業と人の心との関わりや手仕事/手工芸の意義を見出して行きます。 |
<以下続編にて:お楽しみに!>...総合政策の議論の中でもある程度は記述しています。
産業・文化・環境・学習
Zero Emission 、Full Emotion
自律的な発展のデザイン
Sustainability X Amenity:直行性の意味 |