「多摩・自漆の会」について


<会の趣旨>

 漆工芸に携わる皆様、自分で漆を育てて使いたいと思いませんか。縁あって山梨県の白州の里山(「森のくらしの郷」内の"うるわしの森")が使えることになり、2006年4月には試しに20本の植樹を行いました。苗は、産地の方々のご協力により取り寄せ、思いを実行に移し第一歩を踏み出しました。これは全くの手始めで、多摩でも何か出来ることを示す準備段階と位置づけます。漆植樹活動を皆様のご参加を得て年々発展出来ればと思い、多摩地域の漆関係者に協働を呼びかけるものです。白州でも鹿害が思ったより大きく、この対策が課題です。2007年は、昨年の補充も含め60本を植樹しました。

<提案者の思い>

 日本産の漆の産出量は多くなく価格は高価です。高価でも入手出来れば使い方で工夫出来ますが、漆掻きの方の年齢を考えると、持続性に疑問が出ます。買い溜めで解決出来る問題ではありません。中国産に頼っている業界ですが、彼の国も経済発展に伴って価格が上昇したり品薄になる傾向があると聞きます。道具類の供給も含め、縄文時代から培った伝統ある日本文化の消長の問題になってきます。産地を応援することに加え、プロ・アマを問わず、工芸家自らも、自給自作的な発想を取り込む必要性を感じるこの頃です。
 勿論、この程度の事で漆の産出問題が解決することはありません。しかし、この様な個人ベースの活動がきっかけとなって、農林業の衰退そのものにも歯止めを掛け、放置された里山や耕地を活用した新しい産業の復興の方向付けに少しでも役立てばと思います。兎に角、方向を定めて動いてみること、実行有言でスタートしました。

<会員募集>

 ご賛同頂いた方々の間で役割分担なども協議しながら、皆様の強い思いを確かな形に変え、順次成長させていければと願っています。当面、植樹時の苗代や植樹経費分担(年会費;1人\2000)を基本とし、各位のご都合やお立場に合わせた形での参加を表明頂ければと思います。援助頂ける方も大歓迎です。

植樹の光景

植樹の光景1

植樹の光景2

芽吹いた漆の苗

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