「自己紹介」


 戦中生まれで団塊の世代の兄貴分です。趣味は、漆・木工・木彫です。文明の転換期と言われる時代に、シニアライフを楽しむには何をするのが良いのか。各自のスタイルが大切にされる中で、自分はアクティブLOHAS派かなと考えています。里山が手技関係の活動の場として適しているのではと思い、出会いの場づくりに努力しています。

『趣味の漆工に寄せる思い』
− ”うるし”の持つ「つやとあたたかさ」に魅せられて−

(昔漆を始めた頃、雑誌に寄稿し掲載された文の紹介)

 五十を目前にして余暇に漆を習い始めたばかりで、これから何十年か楽しんでいければと願っている。
 木工、木彫の仕上げ用の手法習得と思って漆芸の門をたたいたのは約1年前。今では、”うるし”の持つ独特の「つやとあたたかさ」に魅せられて、深入りしそうである。漆工芸そのものの他、専門家との交流や漆関連の情報の取り扱い等週休2日の内の1日を当てる範囲では、手にあまる感のするこの頃である。

 趣味のレベルで漆芸に取り組む者から見て、クラフト全般について、伝統工芸が見直されつつある一方、依然として余暇の活用としてマイナーな感じがしないでもない。漆芸が、我々アマチュアにとっても、単なる時間消費型のものから自分の手で何かを創り出す前向きの余暇活用型のものになるとき、伝統工芸そのものが、より生活に近い所で生きる、一種の民芸的な要素を持つものになり、発展していくのではないだろうか。

 専門家のご指導もさることながら、趣味を同じくする者の意欲的な取り組みと、「用の美」を愛する心を取り戻す人間性の復活が、大切な時代になっていると思う。(1992年 石黒記)


<主宰者が運営している工芸関連の工房ホームページ>
趣味の漆工房「研悠」...「漆楽園」
       (15年ほど輪島塗を習っています。)
ラブスプーン工房「HIRO」
       (一木彫りの木のスプーン;イギリスのWalesで習いました)