「器の楽しみ」

「しつらえ」の器、もてなしの心を盛るうつわ

 スローフード運動では、是非とも器にまで注目したいところです。ついこの間まで手で食事をしていた彼の地では、庶民の間で器の多様性に注目されることが少なかったのかも知れません。おっと、これは私の独善です。
 その点、日本の器文化は、箸の文化と合わせて縄文時代から多様に発展してきました。「しつらえ」などと、高度な文化にまで昇華させて来た先人の知恵を是非受け継ぎたいものです。近頃、テーブル・セッティングなどと、彼の地の貴族階級の文化を輸入している様子ですが、これは西洋の世界と言えます。日本のアイデンティティを考えるからこそ、”しつらえ”という和の文化を思い起こす言葉が強調される時代と言えます。そこでは、食を盛る”うつわ”のことから入るべきでしょう。料理が映えるうつわの世界は、日本文化の宝です。箸もしかり。若者そして子ども達に、文化を継承して行きたいものです。

うつわに関わる楽しみ、”しつらえ”への憧れ!

つくる、選ぶ、使う にまつわり、
自分の物語や贈る相手との思い出を愛でる!!

『和、吾、話、輪、環』 のうつわ。

おもてなし、普段使いに関わらず、しつらえの伝統を究め、呑む、食す、取り分ける!
  お気に入りの器に盛る楽しみは、食道楽にもつながっていく。

柳宗悦が説いた「用の美」とは何でしょうか。
銘をめぐる無名か銘かの論議。「銘」の存在は、
使い手・運び手・使い手の信頼がつながっていくための、
責任の在りかを示しているものかも知れない。

きれいで素朴な器は好きですか? うつわによって触発される料理があり、器が食を彩ります。

うるしの”ぐい飲み”を集める楽しみがある。骨董品の無い世界では、器が作り手の顔とつながって行きます。

器は作り手の人生とその時の気持ちを表わすと言います。材料にこだわり、道楽で創るうつわは何を意味するのでしょう。単なるエコではないですね。

Top