用語解説 (あ〜ん)


スーパーインポーズ

スーパーインポーズ  SHARPが世界で初めて実現した、テレビ映像とパソコン画面を重ねあわせて表示させる技術のこと。
 一見、ビデオ編集などのかなり限られた用途でしか使われないように思われがちであるが、実際には本機能の稼働率は かなり高い。[SHIFT]+[+]キーでスーパーインポーズモードに移行するが、この状態でのゲームやプログラミングは 日常茶飯事であった。
 パソコン画面上での「黒色(カラーコード=0)」が透けて、後ろにテレビが映っているように表示される。現在の Windowsのデスクトップ画面から想像すると、あまり実用的でないように感じるが、当時のパソコンはBASICの起動画面に代表 されるように、いろいろなビジネスソフトなどでも背景は黒が多かったから、この仕様で十分だった。
 また、裏で音だけが聞こえてくるだけでも、一家にテレビがそれほど無い時代にとっては重要であった。
 X1ユーザーには、テレビを見ながらゲームなどの「ながら族」がきっと多かったに違いない。
 X1turboにおいては、新たにカラーコード=8という黒色が拡張され、この色を指定するとスーパーインポーズ時でも 黒が透けなくなる。ビデオ編集フリーク以外にはほとんど顧みられない、こういうちょっとした部分でもきちんと対処 する姿勢は、やはり敬意を表すべきであろう。

その筋

 1985年から数年に渡って、SHARPユーザーの間にはやった言葉。
 発祥は、Oh!MZのある連載記事となっているが、私はその頃はまだ読者でなかったので、詳細は不明。
 本来の意味なども結局不明のままとなっているが、少なくとも大多数の人達は、「コンピューターのエキスパート」 とか「清く正しい(←ここが大事)ディープな世界」という意味で使用していた。
 使用例としては、
「Oh!MZの記事がほとんど理解できる人は、その筋な読者である。」
とか、
「Fantasianはなかなかにその筋であるが、東京ナンパストリートは明らかにあの筋である。」
という感じである。(注.あくまでも私の周りの使用例である。本件に関する深いつっこみはご容赦願いたい。)
 ちなみに、「あの筋」とはその筋の類義語で、主にアニメ系とか18禁系とか、そういったものに精通している 人を指す語として使われていた。
 なお、こういう解説を書くこと自体がまだ、その筋のなんたるかを知らない証拠である、とも言える。
 想像以上に、その筋とは奥が深い。

マシン語(機械語)

アセンブラ  コンピューターが直接命令の意味を解する唯一の言葉。
 人間の見た目に対するマシン語とは、16進コードの羅列である。
 もともとコンピューターはスイッチの固まりであるから、基本的には"1"(ON)と"0"(OFF)しか認識しない。 16進コードは、それらスイッチの束であり、その束にはそれぞれ意味付けがなされている。
 例えば、11001101(CDH)というスイッチの束は、Z80では「CALL」という命令に対応づけられており、 この束をひろったCPUはその束の意味に即した処理を実行する。
 アセンブラとは、これらスイッチの束に人間がわかるような名前を対応づけたものである。
 適当なエディタで、
  ORG  8000H
  LD   A,'A'
  RET
 と記述してから、このファイルの内容をアセンブルすると、メモリの8000番地に「3E 41 C9」という データが書き込まれる。で、メモリの8000番地を呼んでやると、CPUはそこに書き込まれているスイッチ の束を一つずつ解釈して、処理を実行していく。
ダンプリスト  すべてのプログラムは、マシン語から出来ている。C言語だって、Windows95だって、PS版グラディウスだって、 みんな最終的にはマシン語として実行されている。だから、マシン語を理解できるようになれば、何でも出来る ようになる。そこがマシン語の面白い所の一つだ。
 魅力あるアーキテクチャを持つマシン、開かれたアーキテクチャを持つマシンに、マシン語はよく似合う。
 486だって知ってみるとそれなりに面白そうだし、R3000カスタムCPUやGTE/GPUなどは、とにかくいじってみたいCPU(および サブプロセッサ)の筆頭である。また、SH4もかなり面白そうだ。
 あれほどよくわからなかった(というよりわだかまりがあった)EMSなども、486本を読んだらあっさりと理解できた。
 マシン語とは、そういうものである。

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