第2話:北の大地に上陸、こんな偶然あるの???


7/14(日)4:40

人の出入りの音で目が覚めた。
ここは船内、2等客席である。
はっきり言って、一畳程度の雑魚寝状態。
一部屋に20人ぐらいいる。
時計を見ると3時前である。もう少しだ。
起き上がり、外にでると遠くに明かりが見えた。

「北海道だ!」

海岸線が見える。甲板には多くの人が遠くの北海道を眺めている。
何を想い考え、見つめているのであろうか?
僕は、何も考えずただ、じっと見つめていた。
一年ぶりの再会である。
ほどなく小樽港に到着し、まずは歩行者、四輪車の順番で下船が始まった。
最後に二輪車である。バイクに荷物を積み込み下船の準備をするが、船内は
車の排ガスが充満しており、空気がすごく悪い。
はやく、北の大地の上陸したい。
4時40分上陸完了!
前日ガソリンも満タンにしたので、朝から思いっきり走り出せる。
天気はくもりであまりよくはないが、気分は良い。
なんたって、ここは北の大地「北海道」である。
憧れの大地だ!

今日のコースを確認して、いざ出発。
本日の第一ポイントは、北竜のひまわりだ!
石狩湾岸を走っていると、前方に左路肩に一台にバイクが停車していた。
今回最初のピースサインを出し、挨拶を交わした。
抜き去った後、バックミラーで見ると、停車していたライダーもピースサインを返してくれた。
これも、北海道の醍醐味のひとつである。
お互いに顔もまったく知らないが、気楽に話せるところが、ここにはある。

しばらく走っていると、久しぶりに信号に出会い、赤信号で停止した。
信号待ちしていると、先程追い越したライダーが追いついてきて、信号で並んだ。
僕のバイクのナンバープレートは、実家の奈良ナンバーのままだけど、ライダーはそれをみて

ライダー:「奈良からきたんですか?」
高津    :「実家は、奈良やねんけど、今は東京に住んでるねん。自分は何処から来たん」
ライダー:「奈良です。」
高津    :「奈良のどこなん」
ライダー:「大和郡山市です。」
高津    :「えっ!大和郡山!!!!、ぼっぼっ僕もや!、こっ郡山のどこなん?」
ライダー:「矢田山町です。」
高津    :「う、うそっー!!同じやんかぁ」

その時信号が赤から青に変わった。

高津    :「ちょっと、止まってゆっくり、しゃべろーや。」

で話をすると、中学校も同じで、学年でそのライダーは、2つ下の後輩だった。
すごい偶然だ!
しかし結構こういう偶然が起こるんである。北海道は!
そのライダーと30分ぐらい世間話や今後の行き先なんかを話し、
行き先が違っていたんで、しばらくはランデブー走行したが、途中で別れた。
はい、チーズ ガシャ!!!走るのが遅かった!!!
北竜町に到着したが、まだ8時前頃だ。
北竜町はひまわりが有名であり、一面広がっているはずのひまわり畑を探すが見つからない。
道を聞こうにも人がいないのである。
きょろきょろ走っていると、竜の門のあるドライブインの様な建物があった。
珍しい門なんで、三脚を立ててタイマーにて写真撮影!
カメラのボタンを押して走るが途中でガシャ!
看板には、やはり広大なひまわり畑の写真があった。
たまたま、清掃しているおじさんが居たので、尋ねた。
今年は、天候の加減で、発育が例年よりも遅いらしく、
満開になるのは、8月に入ってからだそうだ!
せっかくやってきたのに、残念だ!
どうりで、周りに黄色いひまわりが咲いてなかったわけだ。
楽しみは次回に取っておくことにする。

今は7月。じゃ、北海道の7月と言えば、そう富良野のラベンダーだ。
今回は、雨を避ける為にも7月を選んだが、もう一つの理由は
ラベンダーでもある。
一路富良野を目指して、バイクを走らせた。
途中、赤平、芦別付近で「いちご狩り」の垂れ幕があり、寄り道しそうになったが、
その想いも振り切り、富良野を目指した。

「富良野駅」到着。
ドラマ「北の国から」でも必ず出てくる場所だ。
ここでも昨年、再会があった。
根室駅のツーリングトレインで一緒に花咲きカニを食べた奴に数日後
ここで再会したのであった。
その時も今と同じ様に休憩をしていたら、目の前をそのライダーが走ってきたのであった。
しばらく休憩を取り、

「誰か知り合いがくるかなぁ?」

と、ぼーっとしていた。
この「ぼーっと」って言うのが、北海道らしいじゃないか。
一息いれ、ラベンダーを見る為に富良野のラベンダーファームに向かった。

が、まだ6分咲き程度である。まぁ、満開の時期に来るのも難しいけど。
6年前に来た時は、どんぴしゃで、満開であった。
まだ、北海道には7日間滞在予定なんで、最終日にもう一度訪れることにした。
宮沢りえも入った吹上温泉
北海道には、無数の温泉がある。
滝壷、海岸、山の中などにもいっぱい存在するのである。
次に目指したのは、
「北の国から」で、宮沢えりが入ったことで一躍有名になった
十勝岳にある吹上げ温泉である。
以前来た時、このあたりの道は未舗装であったが、現在は舗装されており
だいぶ走りやすくなっていた。
駐車場に到着すると多くの車が止まっている。
ちょっとうんざりするが、せっかく来たのだから、入ることことにする。
しばらく遊歩道を歩くと、道が開けてきた。
いやぁ、人がいっぱいだ!
20人はいる。
この温泉は混浴であり、脱衣場も簡単なものしかない。
周りを見渡すと、ほとんどの人が水着を見ているではないか!

「規則違反だ!」

て思うが、そんな規則もないので諦める。
水着なんて持って来るつもりもないんで、フルチンにて入浴する。
隣に居た奴がたまたま地元美瑛の奴だった。
そいつと一緒にぼやくことになった。

「露天風呂やのになんで水着きるねん」
「トランクスのままで入るなよな!」
「おやじぃ、男のくせに、恥ずかしがるな!」

ドラマの入浴シーンでは、透明な湯船に白いバスクリンを入れて放映した為、
観光客の一部が、

「あれ、白くない?!」

って言うこともあり、何かを勘違いしている人も多い。
なんだかねぇ!
北海道でも有数の天然の露天風呂なのに、TVドラマに登場してからは
なんか観光地化してしまったようだ!
高台の露天風呂より人の出入りを見ながらしばらくくつろいだ。
あんまりゆっくりとしていると本日の宿泊地であるキャンプ場に到着するのが
遅れてしまうので、身支度を済ませ出発した。

本日のキャンプ場は、ここもまた露天風呂があるところである。
ダート(悪路)を30〜40分走った所に存在する。
周りには一軒宿があるだけで、売店もなんにもない。
うーん、それが一番の魅力なんだなぁ。
でも、逆に食飲料がないと厄介である。
PETボトルのウーロン茶が残り少しであったので、
国道沿いのCVSにて購入して、一路秘湯「鹿の湯」のある
キャンプ場を目指した。
舗装路を40分ぐらい走るとダートの入り口に到達した。
荷物のパッキング状態を確認して、ダート突入!

「やっぱ、ダートは楽しいなぁ!
ガソリンも満タン、食料もOK。
うー、早く露天風呂に入りてぇなぁ。」

と、色々思いながら且つ、少しダートにびびりながら、走行するのであった。
ダートの30分って言うのは、結構長く感じるのである。
16時30分、ようやく到着した。
6年ぶりのキャンプ場だ!
ほとんど開発されてなく、前のままだ!
管理人事務所にて手続きを済ませ、バイクより荷物を降ろした。
駐車場に止まっているバイクのほとんどはオフロードだ。
なんか僕のレーサーレプリカのGSXR750がなんとも滑稽だ。
場違いのような感じもするが、ダートが好きなんだから仕方がない!

テントの張る場所を決めて、荷物を移動させた。
と、その時である。

「あっ、CVSで買ってきたPETボトルのウーロン茶がない!!!」

あたりを見渡してもどこにもない。
おそらくダートの途中振動で、落としてしまったのであろう。
なんてこったぁ。これから再び買いに走る気にもならない。
気をとりなおして、露天風呂「鹿の湯」に入ることにした。
この露天風呂は河原に隣接しており、もちろん男女の区別もない。
脱衣室なんてものもなく、岩場に衣類を掛けておくだけである。
渓流のせせらぎを聞きながら入浴する露天風呂!
もう、最高の気分!疲れが一気の取れて行く。
北海道をキャンプする時の醍醐味は、やはり秘湯の露天風呂に入ることだ。

テントに戻ると何人かのライダーが来ていた。
夕食の準備をしながら北海道について色々話した。
あるライダーが近くの「一軒宿の管野温泉」から帰ってきた。
管野温泉もまた、混浴の露天風呂のある温泉宿である。
どうやら彼は、そこの混浴にてお姉ちゃんと遭遇してきたそうだ。
僕を含めてその場にいたライダー3人は、夕食やテントの準備も後にして、
一目散で管野温泉に向かったことは、言うまでもない!!!
バイクに跨り、数分走ると、到着した。
早速、入湯料金を支払い温泉を目指した。もちろん、混浴を!
数個所の混浴風呂が有る為、順番に入って行くことにした。
ここは山奥の宿である雰囲気は最高だ。
これぞ秘湯にふさわしい温泉宿だ。内風呂、露天風呂とも情緒があっていい。
と、考えるのが健全な人だと思うのであるが、実際は

「あれ、姉ちゃんおらへんなぁ」

って思っていたのであった。

時間帯が良かったのか、悪かったのか、宿泊客には、全く会わなかったのだ。
風呂から出て、廊下を歩いていると、あちこちで夕食を食べている光景が見られたのである。
そう、夕食の時間に重なっていたのである。

宿を出た時は、あたりはもう薄暗くなっていた。
バイクに跨りエンジンを掛けて、ライトを点けるが前が見えにくい?
降りて確認すると、ライトが点灯していない。
接触不良なのか、ライト自体が切れてきるのか、色んなことが頭の中を過ぎる。
何度かスイッチをON/OFFを繰り返すと、ライトが点灯した。
どうやら、配線の接触不良と思われる。
とりあえず、ライトが点灯したから良かった。

キャンプ場に戻るとあたりはもう、真っ暗である。
これから夕食だと思うと思いやられる。
ランプは持っているが、さほど明るくはならない。
ゴミやムシなんかが入っても良くは判らない。
僕のキャンプの基本は、
「明るい間にすべてのことを済まし、暗くなったら寝る。」
そう、原始的な生活に戻ることである。
夕食は適当に済ませ、明日のコースを確認してから寝ようとしたが、
夏だというのに結構寒い。寒くて寝れない。

「東京じゃ、暑くて寝れないのになぁ。」

と、一人ぼやきながら仕方なく、長袖のトレーナー、ジャケット、レインコートを着込んで
寝袋に入り寝ることにした。

本日の走行距離:474.4km





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