C級スポーツ指導員の講議で聞いた話の中で、良い話だな、と思ったものを
ひとつ紹介させて下さい。もちろん、実話だそうです。
小学生の陸上の大会。大阪府の決勝戦。種目はリレー。
優勝候補の筆頭だったあるチームは、おおかたの予想通り、1走はトップで
2走にバトンタッチ。しかし、2走の選手がコーナーの所ですべってこけそうになり、
その為に2位になって3走へタッチ。順位はそのままでアンカーへとつないだが、
結局は2位でゴールイン。競技が終わって4人の選手は肩を落として歩きながら、
はずまぬ会話の中で、どうしてもこけかけてしまった2走の選手に対して、
「なんであんなところでこけそうになったんや?」と、責任を追求する様な
雰囲気になっていた。本人も、ものすごく責任を感じて、「どうしよう。
私の所為で、私がこけそうになったばかりに・・・」と落ち込むばかり。
少し歩いて、指導者の所へ辿り着いた。指導者が開口一番にかけた言葉は、
(2走の選手に対して)「◯◯ちゃん、よう踏ん張ってこけへんかったなぁ。
普通の選手やったら、あそこで絶対にこけてしもてたな。◯◯ちゃんが
あそこで踏ん張ってくれたお陰で皆のガンバリが実る結果になったなぁ。
ホンマに良かった。みんなようがんばってくれたね。御苦労さん。」
その言葉のあと、4人の選手達の雰囲気はがらっと変わって、「そうやな。
こけへんかってホンマに良かったなぁ。」という会話になった。
如何ですか?子供が失敗をしてしまった時に、「アホか!何をやってんねん!」
という具合に責め立てる様な事をしてしまってはいないでしょうか。
失敗した子供を如何に上手に励ます事ができるか、という事が、指導者の
力量をとわれる部分だという訳ですね。上のエピソードは、自分にとって
とても耳の痛いものであると同時に、そういう指導者になりたいなぁと
思わされる話でした。
後日、その2走だった選手は卒業アルバムに、小学校の一番良い思い出として
その日のリレーの事を誇らし気に書いたという事です。その先生の一言で、
きっとその子はリレーがそれまでよりももっともっと大好きになったのでしょうね。