少年ジョンの大冒険第1章
ある国の中の田舎にエストア村という村がありました。そして、そこにはと
ても仲良しのジョンという少年とメアリーという少女がいました。
そして、今日も2人は仲良く、一緒に元気そうににお花畑の上を走っていま
す。
そうこうするうちに、ジョンは立ち止まって、「おい、待ってくれよ」とメア
リーに言いました。
すると、メアリーは振り返り、「うふふ、捕まえられるものなら捕まえてみな
さいよ。」と微笑しながら言うやいなや、すぐ、振り返って前へ走り出しまし
た。
と、その時、急に黒ずくめのマントをまとい、頑丈そうな鎧を着て、立派そう
な刀を脇にさしている屈強な男が何もない空間に現れ、少女の前に立ちはだか
りました。そして、今まで走ってきて避けることもできないメアリーは男の胸
にぶつかるやいなや、立派な腕で男の脇に宙ぶらりんに抱え上げられてしまい
ました。
驚いたメアリーは「ジョン、助けて」と叫び、
ジョンも「メアリーに何をするんだ!!」と叫び、男に飛びかかりました。
すると、男は「ハァッ!!!」と叫ぶやいなや、気のようなものでジョンを
吹き飛ばし、ジョンは地面に叩き付けられてしまいました。でも、負けずに
ジョンはふらふらしながらも、立ち上がりました。
すると、男はうすら笑みを浮かべながら、「小僧、教えてやろう。この娘には
世界を自由に操る力があるのだ。この娘を返して欲しくば、俺のいる暗闇城へ
来るのだな」と言い、その後、なにやら呪文を唱え始めました。
すると、空中に暗黒の異空間への出口が現れました。そして、男がメアリーを
横に抱えたまま、空へ飛び上がり、その中に入ってしまいました。それを見た
ジョンは、後を追って空へ飛び上がり、中へ入ろうとしましたが、中へ入る前
にその出口は閉じてしまい、地面に戻ってきてしまいました。
そして、少年は悔しさの余り、「畜生!!俺がいながら何て事だ。必ずメア
リーのことを助けに行くからな!!」と叫び、少女を助けに行くことを心に堅
く誓いました。
そして、ジョンは男の事を調べるために、村はずれにある、村一番の物知り
である長老の家に行き、事の一部始終を話しました。
すると、長老は「それは近頃暴れ回っている魔法剣士のガイアじゃな。おそら
く、奴はメアリーを邪神「ラーガ」に捧げる気じゃ。彼女の家は代々「ラー
ガ」の生きる封印として、その役目を果たしてきたからな」と、言いました。
すると、少年は「俺はメアリーを助けたいんだ。長老、俺にガイアのいる暗闇
城の事を教えてくれ」と叫びました。
すると、長老は「ガイアは強いぞ、どうしても行くのか?」と言いました。
すると、ジョンはすかさずうなずいて、それに応じました。
すると、暗闇城のことをこの村から少し北へ行った港町のギルガに暗闇城のこ
とを知っているリチャードという商人がいる事を伝え、その居場所を教えまし
た。
そして、「ちょっと待ちなされ、我が家に伝わる魔をも切り倒す秘剣「エルト
ナの剣」を授けよう。」と言って、家の奧の宝箱から、「エルトナの剣」を
持って来て、ジョンにそれを渡しました。
すかさず、ジョンは「長老、必ずメアリーを助けてきます」と告げ、長老の家
を後にしました。
こうして少年ジョンの長い大冒険は始まったのでした。
(続く)
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