91年作「ゴッドファーザー3」より


マイケル・コルレオーネ役

AL PACINO
アル・パチーノ


ドン・ビトー・コルレオーネの権力と領地を受け継ぎ、既に60代となったマイケル・コルレオーネを演じるアル・パチーノ。彼の存在感のある演技力と全身からかもし出す風格は、まさにマーロン・ブランドの域に達している。
1940年4月25日、ニューヨークでシチリア移民の子として生まれたパチーノは、 少年時代から演技の才能を示し、演技専門のパフォーミング・アーツ高校に進む。一方で、映画館の案内係など様々な仕事を経験しながら俳優への夢を持ち続け、念願のアクターズ・スタジオに入学する。その後、プロとしてオフ・ブロードウェイでデビューを飾り数々の舞台に立つ。中でもオビー賞、トニー賞の連続受賞はニューヨークの劇壇で大きな注目を浴びた。
映画には「ナタリーの朝」の端役に出演したが、71年に
「哀しみの街かど」で麻薬常習犯の青年を好演して本格的デビューを果たす。早くも翌年、「ゴッドファーザー」のマイケル・コルレオーネに扮してアカデミー助演男優賞にノミネートされ、以後も
「セルピコ」(ゴールデン・グローブ賞)
「ゴッドファーザーPART2」、
「狼たちの午後」、
「ジャスティス」
とたて続けにアカデミー主演男優賞のノミネートを受けた。
他の主演作も話題作、秀作が多く、カンヌ映画祭最優秀主演男優賞に輝いた「スケアクロウ」をはじめ、捜査のためハード・ゲイの世界に乗り込む刑事に扮した「クルージング」やキューバから亡命したギャングに扮する「スカーフェイス」などの作品で観客を圧倒した。
また、「ジュリアス・シーザー」などの舞台での活躍も続き、
“The LocalTigmatic"ては自ら製作、共同監督、主演で映画化している
89年、「シー・オブ・ラブ」で4年ぶりにスクリーンに復帰。今までの個性に加え、渋みの増した演技を披露した。
また、最近作「ディック・トレーシー」では、ウォーレン・ビーティを食う余裕の演技もみせるなど、様々な役柄を常に完璧にこなし続けている。アル・パチーノ、まさにゴットファーザーの存在にふさわしい俳優といえる。
他の主演作に、
「ポビー・デアフィールド」、
「喝采の陰で」、
「レボリューション・めぐり逢い」
がある。