第3章 筋ジストロフィ−と訪問看護

 平成6年の健康保険法等の改正により対象範囲が拡大され,難病対策の一環として在宅患者訪問診察料,訪問看護・指導料が健康保険で認められるようになりました.内容は「在宅で療養を行なっている患者で,通院が困難な者に計画的な医学管理の下に定期的に訪問して診察を行なった場合,また訪問看護計画書によって,看護または療養上必要な指導を行なった場合」となっています.具体的には病状の観察,清潔等のケア,輸液やカテーテル管理等の医療処置指導,家族への介護指導などがあります.訪問看護を利用するには主治医からの訪問看護指示書が必要であり,実際には訪問看護ステーションとの契約となります.
 訪問看護ステーションには市町村,医師会,医療機関など異なる設置主体により数多く開設されています.主治医や市町村,医師会に問い合わますと居住地の訪問看護ステーションを教えてくれます.
 訪問看護ステーションが決定したら,主治医に訪問看護指示書の発行を依頼して下さい.主治医は病状や注意点について詳細に記載します.病状変化が予想される時は,1ヶ月に一度,指示書を発行して貰う方が良いでしょう.現在でも筋ジストロフィーの看護経験が乏しい訪問看護ステーションが多いのですが,主治医の記載が不明な場合には,速やかに主治医に連絡し訪問看護業務に支障を来さないようにお願いして下さい(この冊子も大いに参考になります).
 QOLの向上を目指して行なわれるHMVですが,充実した在宅生活を長く営むには介護者の負担をできるだけ少なくすることが極めて重要です.そのためには保健婦等による保健指導看護婦等による訪問看護指導などの保健サービス,ヘルパー派遣デイサービス,入浴サービスなどの福祉制度を上手に活用していくことが大切です.数ヶ所の国立療養所による調査では,福祉制度の利用頻度少ないようです.種々のサービスの内容は地方自治体により異なりますので,各市町村の福祉の窓口に相談して下さい.
 (津田 倫代)

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