Minimoogが聴けるお薦めアルバム

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YES / Yessongs

1790年代初頭の、言わずと知れた名盤。銀ラメのマントと金髪の長髪を振り乱すリック・ウェイクマンのキーボードプレイは圧巻。Minimoog2台、メロトロン400S2台、Hammond C-3、RMI Electronic Piano、スタンウェイのグランドピアノという構成は今でも作者の憧れである(笑)。「And You And I」イントロでのMinimoogの矩形波によるシンセ・リード、「Close To The Edge」中間部、「ヘンリー8世からの抜粋」での強烈なポルタメント、荘厳なパイプオルガンの世界から一気にバンドサウンドに展開させる切り裂くようなノコギリ波リード等、名音色揃い。作者のMinimoog原体験もこのアルバム。同名の映画では右手でメロトロンのコードを弾きながらMinimoogのポルタメントノブと鍵盤を往復する忙しい左手が確認できる。彼はディケイをリリースにアサイン、1SEC程度の長めのリリースでスタッカートで演奏(その間にノブをコントロール)するのが多い。手数の多い彼ならではの演奏法。


RICK WAKEMAN / ヘンリー8世の6人の妻

殆どYESSONGS時と同じキーボードセットで弾きまくる。最近のウェイクマンはデジタルシンセの「どんな音でも出る」時代になって音色選びのセンスの悪さが露呈して聴くに忍びない。当時の「シンセはモーグ」「ストリングスはメロトロン」後はハモンド、ピアノといった制約の中で作られた音楽の方が味があるように感じるのだが。写真は裏ジャケ。


YES / Relayer

ウェイクマン一時脱退後、このアルバムと一度のワールドツアーにメンバーとして参加したパトリック・モラーツ。彼こそチック・コリア、ヤン・ハマーと並ぶ恐怖のベンダー野郎。「Sound Chaiser」後半のMinimoogソロはベスト・シンセリードソロの5本の指に入るだろう。


HELDON / Stand By

おフランスのプログレバンド。R.フリップっぽいギターが弾きまくる裏でMimimoogがミニマルなアルペジオフレーズで流れる。


MOOG COOKBOOK / Moog CookBook

元ジェリーフィッシュのR.マニングとシンセコレクター/プレイヤーのB.キーヒューの脱力ユニット。オールド・シンセの音色カタログといった内容でSoundGardenやPearl Jam、Nirvanaといった最近のバンドの曲を完膚無きまでにへなちょこなアレンジで聴かせてくれる。Minimoogは各所で活躍。中でもポルカ/カントリーにアレンジされた(笑)L.クラヴィッツの「Are You Gonna Go My Way?」ではあのリフを演奏、聴くもの総てを腰砕けに。


Imperial Drug / Imperial Drug

同じくR.マニングがジェリーフィッシュ解散後に結成したバンド「Inperial Drug」の唯一のアルバム。本人は最近のBECKのツアーのキーボーディストとして、Moog SourceやRogueを使用しているが、このアルバムでは恐らくMinimoogによるものと思われるシンセ音が聴ける。サイケでグラムな雰囲気のROCK。


BUFFALO DAUGHTER / New Rock

Bassの大野さん(ex.ハバナエキゾチカ)はMinimoog好き。ツアー用にミルスペック並に強化されたMinimoogを使用する。「Autobacks」の唸るような音、「Great Five Lakes」での長尺ソロ等アルバムはMinimoog大会。


JEFF BECK / Wired

名盤。このページではベックよりも当時のキーボード、ヤン・ハマーに注目。Minimoog、Oberheim SEM等の音源、フランジャーや歪み等のエフェクトを組み合わせ、鬼のベンドテクニックによりギターソロと真っ向から対決する。ギタリストにとっては一番競演したくないキーボーディストらしい(笑)。


ゴーグルエース/ゴールデンアリゲーター

手前味噌で恐縮です。大学時代からの付き合いのバンドの1stマキシシングル。作者は3曲目「ロボトムー氏のテーマ」にてMinimoogで参加。オシレーターシンクをかけ、およそMinimoogには聞こえない妙な音でリフを弾いている。他の効果音も総てMinimoogのノイズやフィルター発振音。


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