日記 index

Night&Day index

4月1日(土)
ロッキングオンのサイトを見たら、編集部日記が一斉に3月31日付けで更新されているから何だろうと思って見たら「人事異動」のことだった。
 これによると渋谷陽一が編集長の雑誌以外はすべて編集長が総入れ替え(「フルーツバスケット」と表現されている)だそうで。よそさまの会社の人事をWebで見るというのもなんだか変だなあ。
 それにしてもJAPAN、昔いた人が出戻りに元CUTに新人か、いったいどうなるのか。
「俳優のノート」(山崎努/メディアファクトリー)/「山田太一、小此木啓吾、「家族」を語る」(山田太一・小此木啓吾/PHP研究所)/「電脳社会の日本語」(加藤弘一/文春新書)「ノーザンライツ」(星野道夫/新潮文庫)
▼所用で秋葉原へ。春だからオタクたちも活発的になっているのか凄い人出。JR秋葉原駅の電気街口は、事故でもあったわけでもないのに団子状態。昭和通り口から出て行く。
 路上はさながら露店状態、というよりはフリーマーケットか。300M〜400MのIBM・DELL・マックのノートPCが何千円(←誤字ではない)単位で販売。しかし昔のノートってごっついねえ。このくらいの容量でも立派に有効利用できそうだけど。
 歩きつかれて6時前に末広町から銀座へ。終電まで。飲みすぎ。

4月2日(日)
▼スーパーでエレファントカシマシの「四月の風」がかかっていたので、ひさびさに「ココロに花を」を引っ張り出して聴いていた。
 そういえば一時期このアルバムの一曲目「ドビッシャー男」を朝の目覚し代わりにしていたな。夏の発売だったので、自分としては夏のイメージがこびりついてしまっていたが、改めて聴くと春っぽいのね。

4月3日(月)
▼先月と先先月の日記を読み返すと、やけに新潟監禁男とモーニング娘。ばかりネタにしているなあ、ちょっとはひねらないと……とはいえそれほどリキ入れて書いている日記でもないから、今日も適当にいきます。
 最近はテキスト系日記ばかり辿っているのですが、「テキスト系」の上に「妄想」がくっつくやつ、しかも自分でペドフィリアを仮眠具合うと(←おもしろい変換だったのでわざとこのままにしておきます)しているサイトば かりに遭遇している。これがまた、ReadMe Japanでかなりのアクセス数を獲得しているし。
 そうか時代はペドなのか。チャイドルブームもあったことだし(今もあるのか)「土曜の夜はペドがおしゃれ♪」か。「給料三ヶ月分のペド」か、……書いていてだんだん意味不明になってきたな。もうちょっとましなことを書くか。
▼女の子に対して「かわいい」と言う場合には、その当人の「幼さ」を愛でる感覚が大きいんじゃないかと思う。「きれい」「美人」という言い表し方が、ある程度の「女性としての成熟」を褒め称えているのと比較して。
 だからペドフィリアに通じる感性とは「閉じられた男性的な征服欲」が裏側に見え隠れしていることだろう。
▼最近はフジタさんが日記内で俎上に乗せている高橋しん「最終兵器彼女」をなんとなく立ち読みでも読んでしまっている。
 フジタさんが指摘するところのロリな感覚もさるところながら、この作品は同じスピリッツの「センチメントの季節」のような「男子のおかずになるような即物的エロスからの脱却」を図っているのではないのかな。それこそ「閉じられた征服欲」を歓喜させるようなシーンが満載なんだけど。

4月4日(火)
▼山崎努「俳優のノート」
 欄外に内容が箇条書きしてある。歴史の教科書のようだ。
加藤弘一「電脳社会の日本語」
 なぜ「もりおうがい」「くさなぎつよし」がきちんとしたフォントで表記できないかがわかります、ってこの説明でははしょり過ぎ。

4月5日(水)
ロッキングオンの人事異動が波紋を呼んで各雑誌の掲示板、特にJAPANの掲示板の書き込みがすごい。この時期なら「椎名林檎のニューアルバムサイコー!!」という書き込みで埋まるはずなんだけど、その手の書き込みを上回っている。
 中には「渋谷のばか」とはっきり書き込みしている人もいる。まあ確かに「たまに誰が人事権持ってるのか思い知らしてやんないと社長やってる楽しみがないだろう」と公言しているんだから、バカ呼ばわりされても致し方ないか。
▼上記の発言を含めた「渋松対談Z」を載せた「ロッキング・オン」(←ややこしいですが社名ではなく雑誌名の方です)を初めて買った。BMGのアーティストを収録したサンプルCDが付いていたので。

4月6日(木)
▼4月初めの一週間は桜が咲いて華やかになるが、同じくしてそれまでめっ たに降らなかった曇り空から雨粒が落ちてきて、枝から花びらを揺り動かし てしまう。週末に残ってなかったりする。
▼病院の前を通りすがった。「今、日本でいちばん有名な病人」の容態を察 知しようと、建物の周辺を全テレビ局の中継車が取り巻いている。病院の入 り口には「他の患者さんの迷惑になるような行為は控えてください」の注意 書き。その脇を横目に銀座へ。

4月7日(金)
▼言うまでもなく、ブランド服というものは誰にでも着用可能ではなく、着こなしや風格など、着る人を選んでしまう。
 これに似て、ノートPCが最近こぞってコジャレてしまっているけど、あれだって使う人を選んでしまうのではないか。なにせ「かっこいい、かわいいからこのPCを選んだ」という意見を当たり前のように聞くようになってしまったのだから。(なんてことを書いてはみたが、こういう自分が二、三年後にバイオノートを買っていたら大笑いだな)
▼うちの会社の近所に女子短大があって、お昼どきになると近辺のコンビニエンスストアが茶色の髪した娘さんたちの群れで混みまくる。この時期は新学期なので履修届のためにか学生全員が校舎にたむろしているので、よけい混む。
 その中でも新入生が何人か見分けがつく。
 なぜかというと、例の厚底ブーツ、あれを最近になって履き出したらしく、歩くときのバランスに慣れていないので、階段や斜面でもない場所でそろそろ、ひょこひょこ歩きの女子が何人かいる。そしてときどきよろける。見ているこっちが冷や冷やする。竹馬の練習かい。(竹馬の実物見たことないけど)
 これもまた「厚底ブーツに履かれている」状態なのか。
 化粧も慣れている人といない人では、いくらか見分けがつくのだが、ひょっとするとガングロにも慣れってあるんだろうか。「このガングロはまだイケてない」とか言って。それにしても、みんなでよけいなことを覚えて。
▼新入生の厚底ブーツよちよち歩き、あれって何かに似ているなあと思って思い出せなかったのだが、銀座に来て思い出した。あの店の新人さんたちの歩き方だ。
▼神保町の中古CD屋でaiko「桜の木の下」2625円で購入。原価とそれほどちがいがあるわけでもないが、こういう時は「見つけた」という、嬉しくなる感覚が大事。
 こんなところに「恋愛ジャンキー」の歌詞が。

4月8日(金)
「サタケさんの日本語教室」(佐竹秀雄/角川ソフィア文庫)/「ハラダ発ライ麦畑経由ニューヨーク行」(原田宗典/朝日出版社)/「」インターネット・マーケティング概論」(レイモンド・フロスト&ジュディ・ストラス/麻田孝治訳/ピアソン・エディケーション)/「社会学の知33」(大澤真幸編/新書館)/「耳そぎ饅頭」(町田康/マガジンハウス)
▼午後から自転車で付近の大学の図書館へ。新学期なのでサークルの勧誘をやっている。「俺も5年くらい前までこういう世界にいたんだよな……」と思いながら横目で眺めつつ、図書館に行ったら時間変更で午後1時に閉まってた。なんでよー。経費節減か? 学生は土曜じゃ遊びに行っちゃって来ないから? 呑み屋じゃあるまいし。
▼再びサークル勧誘の脇を通り過ぎる。女の子たちを眺めながら。
 しっかし、つくづく見てると「俺の出た学校の女の子って、すっっっげえ、地味」 つんくにでもプロデュースして欲しいくらい。
 昨日見た女子短大のギャルたちに比べて、茶髪・ガングロ・ヤマンバ・厚底なんて皆無。たまたま土曜の午後だったから学内にそういう子がいなかったというせいでもあるんだろうが。それにしても、だ。
 ああやっぱり、俺が在学中のときも「女の子が地味」って言われてたんだもんなあ。「可もなく不可もないボディ」なんて揶揄されていたもんなあ。このへんの伝統は変わってないのね。そういう大学を選んだ俺であり、またそういう雰囲気にすっぽりとはまって四年間を過ごしたことを思い知らされたりして。
▼↑という内容で午後3時ごろ更新したのが上の文章。
 夕方から銀座へ。改めて考えると、銀座といういかにもおしゃれすぎる土地柄の女性を見たり、かのお店の従業員を見たりしているので、自分の目にも問題があるような気がしました。ちょっと反省。

4月9日(日)
▼午前にぼやーっと起きて、テレビ東京の「ハロー・モーニング。」で娘。たちがピンクレディーの「UFO」の振り付け練習をしているのをぼぉーっと観て、はたと気づく。「こうしてまた日曜を漫然と過ごしてしまうのではないか」と。
 トマトパスタをゆでて、メール更新して、頼まれごとをやって、雑文を書いて午後3時、図書館行ってここ一週間の日経新聞をザッピング。(ザッピングだから内容がたいして頭の中に入ってない)そこから午後5時、五反田へ。知り合いのお好み焼き屋へ。日曜サービスをいいことに中ジョッキを4杯おかわり。その上にそばめしとタコ玉食べて「腹一杯になりませんか」と店の人も呆れ顔。そのまま8時前に店を後にして、9時に戻って「ASAYAN」のモーニング娘。追加メンバーオーディションの続報を。
――あわただしく動きすぎ。まったく休んだ気がしない。平日の会社よりせわしないような。これなら酔いつぶれて一日中寝ている方が充実していたりして。
▼土曜と日曜とで、夜の電車に乗ると気づくことがひとつある。
 土曜日の若者(終電ぐらいにいるのはたいてい若者なんです)は「明日なんかどうなったっていいーっ」つうぐらい野放図で開放的な顔を並べているのに、日曜日の若者はかなりの確率で不機嫌なんですな。
 土曜日の若者が集団が多いのに比べて、日曜日の若者はたいていひとり。その大幅な孤独感のギャップに耐えられない御仁も多いのだろうが。
 20代前半で企業人になっている人がそう多いわけでもないのに、「ちびまる子ちゃんやサザエさんやこち亀やASAYAN観る時間帯を感じると空しい」と主張する若者のなんと多いことよ。
 こちとら、下手すりゃ曜日の感覚すらなくなってくるほど仕事が忙しくなったりするってのに。(そのために銀座のかのお店に行って、従業員の誰が出勤しているかを調べて曜日の確認をしたことがあるくらい)日曜日の午後の寂寞感は世代を越えて共通なのですな。あっ、このタイトルでスガシカオの曲にあったよ。

4月10日(月)
▼今日は知り合いの女性の誕生日です。今では僕の女性の知り合いの中で、数少ない同い年のひとです。彼女の愛くるしさ気だてのよさは比類なきものです、ってこういう書き方ではお世辞っぽく響いてしまうな。でも彼女を知る人間ならまず納得してもらえるのではないかと思っている。
 こないだは誕生日の話から年齢そのものの話につながり、「自分の年齢を正直に言うとびっくりされる。言わない方がよかったのかと思ってしまったり」するそうだ。彼女自身はあまり年齢からくる不利益を感じずにすんでいるのだろうが、世間一般の女性の、そして男性が女性を見る上で微妙な年齢にさしかかったと言えるな、我々(あえてこう言う)は。
▼情けないこと、と言ったらいいのか、うちの会社の上司や管理者の中にはある年齢になったら結婚した方がいいだの、あの女の子はいつ結婚するのかだの、男同士になると酒の席上であからさまに言う者もいる。それぞれ仕事はできる人たちだからその辺で軽蔑するわけにいかないが、釈然としないものが残る。
 男女雇用機会均等法は一部改正されて、「なにを女性に言ったら、どういう行為を行ったら侮蔑の対象になるか」に基準を置くようにした。ただし旧来の価値観が頭に巣くっているいる人はけっこう多いのではないか。先に挙げた法は、それほど拘束力があるってもんでもないし。
 法で縛る以前に、古びた価値観にとらわれずに生きる人たちが同年代に多く、また自分の近い場所に生きているのが救いか。
 願わくば、もっと下の年代が古びた価値観に染まらないことを。

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