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4月11日(火)
▼「ジュディマリは好きだけどヒスブルは嫌い」と、バンドやってる女の子 が言っていた。その場にフジタさんもいた。フジタさんは「あれはプロデューサー(佐久間正英)が同じだから……」という意見だった。
 確かに仕切り人がまったく同じにして、デモテープにジュディマリを歌ったのでは物まねと言われてしまうのはいたしかたないか。
 ヒステリックブルー「BABY BLUE」を聴いて、ひねくれ者のわたくしめとしては「なんとかしてヒスブルの良さを見出せないもんか。目指すは”あなたのいいトコ探します”だっ」とばかりにと耳を澄ましてみた……が、わからん。そもそもジュディマリだってそんなによく知っているわけでも、曲もたいして知ってるわけでもないのに、比較対象すらできるわけないじゃん、とまあ、ひねくれた結論に達してしまった。色気出して「誰も考えつかないJ−POP批評」なんか考えても駄目ねえ。
 B・PASSの連載をまとめた駆け足半生記「たまみの樹」(本名が「た まみ」なのかと思ったら「竹田真弓/けだゆみ」だからTamaなのだそう)に載っているTamaの写真の変遷を見ると、デビュー当時の短髪のときのがかわいい。無理に髪伸ばして色抜かなくてもよかったのでは。(大きなお世話か)
▼上の内容とまったく関係ありませんが、会社帰りに池袋タワーレコードでBLANKEY JET CITY「SEA SIDE JET CITY」とブリッジの最新号を買う。タワレコやHMVは音楽誌が入るのが早い。

4月12日(水)
▼BLANKEY JET CITY「SEA SIDE JET CITY」
「ダンデライオン」以降、「いかにしてシングルを売らなければならないか」という呪縛から解き放たれたようで、作風がいかにもブランキーだなあと思ったことよ。
 前作「ペピン」にもあったけど、「バナナのとりあい」のような、歌詞が意味不明の未完成状態でそのまま録音するってパターンは、ずっと続くのか。
▼しかし、このタイトルでは、艱難辛苦の就職活動の末、やっと入社できた都立有名女子大出身のラジオのくせにスマイルが売りの22歳地方FM局女性DJが、「それでは次の曲です、シーサイドジェットシティの「ブランキー、ジェット、シティ」、どうぞ」なんてまちがえて紹介せんのだろうか。
 さらにまぎらわしいことに、サビは「すぱぁぁ〜〜〜く、じぇっとしてぃ」だし。(後日注:「JAPAN.」の情報によるとこの曲が5月10日発売アルバム「HERLEM JETS」のどあたまの曲になるそうな)
▼ここ最近、どのサイトの日記読んでも「林檎っ林檎っ林檎っ林檎っ」と「だんご三兄弟」の節回しで歌いたくなるくらい、まるでアルバムを買ってるのがすべてネット者だと思えてしまうくらい「勝訴ストリップ」の話題ばかり。
 林檎が「ベンジー大好き」と公言して、さらには「罪と罰」でギターまで弾かせているのに、なんと世間の注目度の低いことよ。
 きっと、「丸の内サディスティック」の歌詞に登場するベンジーが誰のことかわかっている人は、「無罪モラトリアム」を買った百万人のうちの半数以下だろう。(そして、そのうちのほとんどがブランキーファンだったりして)

4月13日(木)
▼午前は八王子へ。桜はまだ葉桜になっていない。
▼夜は銀座へ。
▼女性のリクルートスーツって、どうしてあんなに目立つのだろう。集団で 固まって動くからなのか、地味な色なのに。
 男だったら就職活動中のスーツをそのまま入社後も着ていることが多いの だけれど、女性のリクルートスーツって入社後に着ていたのを見たことがな い。みんなどうしているのだろう。

4月14日(金)
▼定時で会社を出て、銀座HMVで「ロッキングオンジャパン」の最新号を買おうと思っていたら、近所の書店(以前サッチーの写真集サイン会をやったとこ)に入荷していた。(ちなみに銀座HMVにはなかった)ふうむ、林檎のCD、通常版はあんな色なのか。どっちにしてもどぎつく趣味悪いなあ。狙ってやっているんだろうけど。
 銀座のかのお店で呑みながらずっとジャパンを読んでいる。――やっぱり山崎洋一郎は「週刊SPA!」での評論家ランキングの音楽部門ワースト一位ってのを気にしていたのね。

4月15日(土)
中島らも「今夜、すべてのバーで」(講談社文庫)をひさびさに読んで「ここに出てくる天童寺不二雄と天童寺さやか、って、アダルトチルドレンじゃないの」と気づいた。この小説発表当時には、そんな言い方はなかったんだけど。
 ご存じない方に解説すると、「アダルトチルドレン」という語はアメリカが発祥地。「親がアル中で、その生活の中で子どもらしく振る舞えなくなった子ども」というのが元の意味。
 日本に伝わったときに、「親からあらゆる理由において、傷を受けた子ども」という意味に曲解されてしまった。(「新世紀エヴァンゲリオン」もあったしなあ)
 最近、大学進学において心理学・精神医学を専攻する若者が多いとのこと。
 こういう興味って、ビートたけしの著作名のように「みんな自分がわからない」ってことでしょうなあ。
 ついでに言うと、「親から精神的な傷を受けた」って言いたがる人ってのは「自分の人生に対する言い訳」を探しに学問を受けに来ているように見えるんだけど。
▼ずっと雨でした。近所の定食屋に行ったら3時過ぎで「準備中」の札が。しょうがないからまたその近所のスーパーでパスタの食材を買って帰る。
 夕方から銀座へ。

4月16日(日)
▼「Naturals」って販売中止になってしまったんでしょうか。だとしたら残念。いつも飲んでいたのに。二日酔いの後なんかに。マイラバAkkoの歌も好きだった。
泉谷しげる「全身全霊 〜Life to Soul」ポリドール移籍前の1996年発売の中途半端なベスト。最後の二曲「針の眼」「土曜の夜君と帰る」がブルースフィーリング溢れて、全体を格調高くしている。
▼寒い寒い。日が照らないから洗濯物が乾かないし。
▼モーニング娘。に12歳の人が2人も加入したそうで、これでまたロリの人やペドの人が喜ぶのかなあ。(最近この話題ばっか)

4月17日(月)
▼池袋レコファンでGRAPEVINE「Here」2362円で買う。
▼この後レビューしようと思っていたら寝て夜が明けてしまった……。

4月18日(火)
▼GRAPEVINE「Here」
 やっぱり、ヴォーカリストが作詞を担当した方が、伸びやかに歌えるものなのだろうか。
 というのも、井上陽水がミスチル桜井に宛てた寄稿文の中で、桜井のヴォーカルを、ひずんだ声で、母音の「い」音を響かせる、ジョン・レノンの系譜に当たるアーティストであるとの指摘があった。
 田中和将の声も同様に「い」音の響くヴォーカリストだろうと考える。たとえば「羽根」のサビの部分でも「くかえすほこらしいこころで/またなかをわすれても/まあがるかたみちのはねで/せかをそっとおろす」と、「い」音を心地よく響かせている。フィナーレを飾る(「南行き」はボーナストラックの意味合いがあるから)「here」の歌詞も「い」音が顕著な歌詞であり、行間をうまくなぞるギターサウンドに乗せたバラードである――「きみやかぞくを/そばにいるかれらを/あのなつを そううまちを/あせることにいまさらきづいて/つぬけるからだを/むねおどらせ/うつゆくとお/あなただけ/なわぬよう/て はなすなって/こえがこえたなら/おもがけないひとへ」

4月19日(水)
▼加藤あいや後藤真希がもし男の子に生まれてきたら、きっと美少年だったことだろう。「美少女、美人」と呼ばれる女の子たちの一部は、はっきりと男性性が醸し出す美形の要素を持っている人が多い。(もっとも、最近のジャニーズJr.なんかが特にそうですが、女性性のフェロモンを大量に放出する男子アイドルばかり増えてきたことに対するカウンターかもしれませんが)
 aikoはどうかと言うと――身も蓋もないことを言ってしまえば、男の子に生まれてもやっぱり不細工でしょう。aikoの魅力は「造形美に頼らない、男子と女子のそれぞれのフェロモンのブレンド」って気がします。古い少年漫画に出てくる「お転婆な女の子」とでもいうのか。
 一般的なaikoの印象とされる、少女漫画的な言葉遣いやシチュエーションから勝手にそう判断しているのですが。
 やっぱり「男の子の要素」がなかったら「カブトムシ」ってタイトルはつけないような気がして。

4月20日(木)
▼池袋リブロで、ロッキングオン社から出ているヒロミックスの写真集を立ち読み、というか立ち見。
「JAPAN.」や「H」を読んでいる人にとっては見慣れた写真ばかり。
 「広告批評」掲載の田中麗奈の写真が1ページしかない……。

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