日記 index

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「http://www2s.biglobe.ne.jp/~NITE_DAY/200010nikki_2.htm#2000/10/XX」
と記述してください。

10月11日(水)
▼写真週刊誌は写真が載っているからこそ、写真週刊誌だと信じられている。
 だったら写真だけ載っていればいいようなもんだが、そうでもない。
 ラブホテルの入り口前で、帽子を目深にかぶって歩いている男女の写真が見開きで載っていたとする。この男女は、これからラブホテルに入ろうとしているのか、お楽しみの後でくつろぎながら出てきたところなのかわからない。それ以前に、この二人が有名人の誰と誰なのか解説されないと、この写真の旨味が発揮されない。
 さて、写真の持つ最低限の情報さえあればいいかと問えば、そうでもない。上記のラブホテルから出てきた男女の例なら、それぞれのプロフィールを存じない読者への紹介と、読者に成り代わって下衆の勘ぐりの応酬、などなど並べたてればすぐに余白は埋まる。問題は、単純に有名人が大学の授業に出席しただの、どこぞの料理屋で見かけただの、と、その有名人のネームバリューに頼る以外に書く内容のない場合。こうなると執筆者の呻吟がそのまま滲み出てくるような、どうでもいいような内容が書き連ねてある。また、そんな投げやりな文章の方が、写真よりもおもしろかったりすることが、非常に低い確率ながら、たまにある。
 何かに似ていませんか。
 突発的に個人サイトを立ち上げておきながら、絵が描けないのでとりあえず「日記系サイト」と名乗ってしまい、日記であるからに毎日書かなければならないような義務感にさいなまれ、次第にどうでもいいようなことばかり書いてしまっているような、あなたの姿勢と。(俺もな)
▼いや、某誌の「清原番長日記」なんか、本当にインタビューして聞き取ったとは思えない口調で書いているところが、妄想系の日記そのものだもの。

10月12日(木)
重松清「舞姫通信」(新潮文庫)
 「生きたい」と「死にたい」は等価である。「生き急ぐ」と「死に急ぐ」が同義であるように。そして、歳を経れば経るほどに、その二分割がより等しくなっていく。
 生者の数は死者より多い。命が大切、という基本原理はその前提によって成り立っている。ただし、生者はいずれ死者になる。到達するまでの期間が長いか短いかだけではないか……自殺への甘美なる幻想、特に、失うものが少ない若い世代に投げかける説得力は、どんな形であれ大きい。本書は、登場人物にそのせめぎあいが、年齢を問わずして投げかけられている。
 重松清は長年フリーライターに就いていた。最初の仕事は岡田有希子だった――という基礎知識かあるかないかで、ずいぶんとこの小説の楽しみ方(楽しみ、という言い方は不謹慎だろうが)も変わってくるだろう。(たぶん)

10月13日(金)
▼N502iを持つことになった。買ったのではなく仕事で持たされただけ。
 今後はこの電話やメールが仕事がらみだと思うと気が滅入ってくる。せめてこの多機能の携帯で仕事以外で遊びに使うことにする。
▼夜10時に会社を出て銀座へ。

10月14日(土)
「ハードボイルド/ハードラック」吉本ばなな/「あの頃ぼくらはアホでした」東野圭吾・集英社文庫/「IT用語辞典」ラッセルコミニュケーションズ編著・KKベストセラーズ/Oracle8i実践ガイド 導入から開発・運用まで」メグラタッカー 藤川智博+隅垣孝徳+太田武昭・ピアソンエデュケーション
「早春スケッチブック」山田太一作品集15・大和書房/「外資系で働くということ」林謙二・平凡社新書/「まあだかい」内田百聞(←字体がないのはご容赦を)・福武文庫
▼涼風さんかずみさん合同オフの詳細っす。個人名や内容等でさしつかえあれば、または明らかに事実誤認があればご連絡下さいな。
夕方の池袋タワーレコードでシャーベッツ「38スペシャル」を買ってそのままJR新宿駅の改札へ。うろうろしているうちに涼風さんと目が合った。その後でかずみさんも合流。本日の涼風さんかずみさん合同オフは初対面の人が多いとのこと。かずみさんが目印の白い房のついたうす茶色の扇子扇子を取り出したらみるみるうちに集団の輪は広がって30人近くに。18時で集まった人だけ印度屋へと移動する。
(一次会)
 印度屋では一テーブルにつき10人ほど座れたので3テーブルに移動。
 この間、私の席以外は誰がどのように座ったのかわかりません。
 私のいた席の人の名前は以下の通り。(敬称省略)

    浅井 漸 鈴炉 井上 榎本秋

旅人 ーーーーーーーーーーーーーーーー

   あべりん 篠仲あゆみ 秋野もえみ れいん

 各人の印象。
○榎本秋さん
 傍らの井上さんとただならぬ関係は笑わせてもらいました。
 みんなに「どんな作品を書いているのですか」と訊いてまわりたかったようですが、どんどん雑談に流れていってしまったらしく。
 ちなみに私の作品はこのページのどこかに掲載されているような、あんなもんを書いています。

○井上さん
 八つ橋おいしゅうございました。
 みんなが名刺を交換している時に八つ橋を差出したもんだから、れいんさんに「八つ橋さんって名前ですか」と突っ込まれていました。
 ちなみに、榎本さんとの関係は、じかに御会いするまで多少オーバーに記述されているのだろうと思いきや、事実と知ってびっくり。榎本さんの肩の叩き方にただならぬ雰囲気を感じたのは私だけではない、と思う。

○漸 鈴炉さん
 このテーブルの主役の一人。経歴から学生時代からご職業から、霊体験まで幅広い話に皆で耳を傾けていました。情熱的な瞳が印象深いです。

○浅井さん
 PCで音楽を作成されているとのこと。喜多尚恵のページの音楽まで作っているそうでした。風貌もその趣味とマッチングしたなかなかダンディな方です。

○旅人
 みんながソフトドリンクを注文する中ひとりだけワインを注文した酔っ払い。

○あべりんさん
 ハンドルっぽいけど本名です、とのことで名前ネタで話題を引っ張る。

○篠仲あゆみさん
 この席の主役でもある。(あとの主役は井上さんと漸さん)
「人見知りしない」「アルコール分がなくても盛り上がれる」性質を持つゆえに、サークルの宣伝や名刺交換や、話題で引っ張る。この後の二次会でもアルコールが入った分盛り上がって、桜井和寿や豊臣秀吉が嫌いという自説を披露する。

○秋野もえみさん
 この方のサイトは涼風さんのところで宣伝されるごとに見に行っていた覚えがあるので、自己紹介で「秋野もえみです」と発言されたときはびっくり。イメージとちがっていたものだから。これ以降、帰りまでとかくこの方にしゃべっていた気がする。(迷惑)

○れいんさん
 会うのは三回目かな。テーブル位置ゆえなのか、注文や会計などで動いていただいた。

(二次会)膳や惣家
 移動時に紅さんとはさよなら。ざっくばらんな長い髪と白地のシャツが麗しいお方でした。紅さんが駅へ向かうとの反対方向に膳や惣家へ。
 ここでは2テーブルに別れる。後で参加された方数人、そして涼風さんの会社の上司の方(という言い方でいいですか? ってKさんのことですが。この方とも一年ぶりなので帰り際に挨拶しましたが)も来られた。

 マイクを回して、名前のみの自己紹介で乾杯。
 さっきまで充分に食べてきたので、おそらく飲み放題に付いてくるコース料理には誰も箸をつけなかったでしょう。私もアホだから一次会でワイン飲んだんで、すでに胃が苦しくなっていた。しばらくぼ〜っとしていると隣りの井上さんがリオハさんと交代して、私のすぐ脇の「飲めない人同士」の輪に入っていた。リオハさんにはいろいろを気を遣わせてしまって「盛り上がってませんね。楽しくやりましょうよ。なに榎本さんの背中を見ているんですか(いや別に榎本さん見てたわけじゃなくてぼ〜っとしてただけなんだか……)」「こういう場なんだからいろんな人と話しましょう」と発破をかけられました。リオハさんは姉御系と安らぎ系が混じった楽しい女性でした。
 いずれしても飲めない人がテンションを高めるのはきついらしく、リオハさんとその付近の男性陣はマイペースで飲んでおられるようでした。その目の前にカラオケ機があるので、いっちょ景気づけに、というよりこの空間では誰も聴いちゃいないだろうということでカラオケの練習がてらに歌ってみました。しかもaikoの「桜の時」をダミ声で。
 私が先陣切ったらみんなで歌い始めてしまいました。しかしこれは会話したい人にとっては迷惑だったかもしれないですね。すいません。最後に新瀧さんが「キャンディ・キャンディ」を歌って締め。
 その後は三次会へ行く人を残して、帰る人のみ新宿駅へリターン。
 それぞれが挨拶をして離れていく。私はもえみさんと一緒に山の手線内回りへ。その間私はたちの悪い酔っ払いでいろいろ質問つうのか詰問つうのかいろいろ、ほとんどひとりでしゃべってました。すいませんもえみさん。(謝ってばかりだな)
▼そして今ここに帰ってきてこの文章を書いている。ただいま15日0時40分、まだこの辺りで三次会の人は向こうにいるのでしょうか。

10月15日(日)
▼午前まで仕事。帰ってから眠る。
 目がさめて午後7時半。昨日の余韻も覚めやらぬうちに、インドカレーが食いたい。松屋のカレギュウやココイチのカレーではく……手近に池袋近辺のインドカレー屋で検索をかける。(ネットはこんな突発的な衝動によく応えてくれる)さっと池袋へ直行……6時半から貸切で入れなかった……。
 そのまま付近をうろうろしていたらアジアンキッチンがあったので、ひょっとするとカレーがあるかもしれないと思って入ってみた。(しかしとっさに思いつくのが大和実業系ってのもなんとやら……アジキチの存在は知っていたけど入ってみるのはこれが初めて)やはり「若鶏のカレー煮込み」というメニューがあったのでライスをつけて出してもらう。
 髪の生え際のみ汗が噴出する。「辛いもの好きは禿げる」という俗説が出るのも頷けるなあ。

10月16日(月)
▼「Dir関数」+「VB」で検索をかけてみたら、なぜかこのようなページも引っかかってきた。なぜ証券が、と思いきや、

DIR―――大和総研。大和証券グループのシンクタンク。

VB―――ベンチャービジネス。冒険的企業、研究開発型零細企業。新技術を駆使して、大企業の支配の及ばない市場開拓を目指す企業である。


だそうな。(ちなみにこちらの探している「VB」は「VisualBasic」で「Dir関数」はディレクトリ内のファイルを検索する関数)確かにベンチャービジネスを略せばVBだわな。
▼午後6時のマックへと夜食を買いに出た。最近になって変わったのか元からだったのか、制服フェチでない私には窺い知れないのだが、女性店員の制服が薄い山吹色のシャツに紫の蝶リボン(ネクタイ? こういう小物に関する単語が出てこない)が初々しい。
 紫ってのは着衣の色の基調とすると、なんとなくヤンキーっぽくなってしまうように思えてくるのに、こういったさりげない色に使われていると、なんとなくしっくりくる。もともと古来は高貴な色の象徴だったんだしね。

10月17日(火)
▼つんく「LOVE論」(新潮OH文庫)
 新潮OH文庫は、本来の新潮文庫の文芸路線から明らかに外れるような、軽めの内容である単行本を文庫化する目的らしい。(それにしてもいしかわじゅんは新潮文庫に入れたっていいような気がするが)
 2000年1月発売の本を文庫化、って早過ぎ。
 文庫化によって新たに石川梨華・吉澤ひとみ・加護亜依・辻希美の項を期待した人、残念ながら文庫版あとがきにちょこっとしか載ってませんので、単行本で買ってこの本までわざわざ買う必要はないかもしれない。
 さて、前は書店でぱらぱらとめくって眺めるだけだったこの本、一応全部のテキストに目を通したので、書評もどきでも書くことにする。(過去には「ダディ」も取り上げているし)
▼以前にも書いたが、この本はASAYANのオーディションに応募するような十代の女の子たちを念頭において企画された。実際に本が店頭に並んだら、手にするのは20〜30代の女性だった。なにせ「あなたのいいトコさがします」だからなあ。
 かようにして読む対象が広がっていくという、本にとってかなり幸福な運命を携えている。
 中身を読めば「ブサイクな女」「おかんな女」「二の腕の太い女」「イナカモンの女」――などとミもフタもない章題。その上ちゃっかりとモーニング娘。太陽とシスコムーン(当時)各構成員の紹介まで挟んでいる。
 実はこの本をいちばん喜んだのは彼女たちじゃないかと思う。ふだんは仕事の話ばかりして、つんく本人が彼女たちに「安倍は笑う女で、飯田は怒る女」などと言ってることはないだろう(たぶん)
▼本の中身に書かれていることは決して重たくない。20歳前後の男女が居酒屋で話すような、取るに足らない話、だけど内容が重い話が必ずしも身になるわけでなく、そのような酔っ払って忘れてしまうような話ほどじわじわと効いてくる。背伸びしないで語れる。等身大とはそういうもの。

10月18日(水)
▼「rockin'on JAPAN.」という雑誌を読んでいる人は、最初は誰の記事を目当てに買ったかでかなりばらけることでしょう。ブルーハーツにX、フリッパーズにブランキー、エレカシ、スピッツ、ウルフルズ、ミスチル、サニーデイにUAにドラゴンアッシュに椎名林檎と、それぞれ流行に関係なしに編集者のエゴでもって掲載するアーティストが決まっていた。
 私が買うきっかけになったのはストリートスライダーズ。90年から95年までまったく新作が出なかった時も、ライブレポートでしっかりフォローしてくれた。(余談ながら岡村靖幸もフォローされていた。同じレコード会社にして90年から95年まで活動休止というのも重なっているし、共に95年で復活作が出た)
 今月号のジャパンにはスライダーズ解散インタビュー、というより正確には「スライダーズ脱退を表明して、残りの3人が解散を決定した顛末を告げる土屋公平インタビュー」だった。
「小山田圭吾にトラックをいじくってほしかった」などという発言まで出ている通り、この人は最先端の音に対して貪欲な人だった。(後半のスライダーズは、リミックスシングルを発売していたが、その主導者は蘭丸であったと今わかった)
 狙って撮っているのかたまたまなのか、写真の蘭丸は憔悴しきった表情をしている。この顔がすぐに生き生きして、SGを持って誰かとセッションしてくれることを願う。

10月19日(木)
▼ダニー・デビート165センチ、ダスティ・ホフマン166センチ、アル・パチーノ168センチ、トム・クルーズ170センチ、ジュード・ロウ180センチ、レオナルド・ディカプリオ183センチ、ブラッド・ピット183センチ、アーノルド・シュワルツェネッガー188センチ、クリント・イーストウッド193センチ、ティム・ロビンス196センチ。
▼今号のダ・カーポに掲載されていたハリウッド男性俳優の身長(公称)。俺はアル・パチーノと同じですか。小柄の代名詞のようなトム・クルーズは、つまりあちらさんの中で小柄なだけ。
 刑事プリオが183て・・・。どうもこの人物の印象が「タイタニック」より「ギルバード・グレイプ」であるせいか、小粒な感じがしてた。(器量が小粒って意味じゃない)
▼写真や映像の中だけでしかその人を意識していないと、うっかりとその実物の大きさを忘れている。「松嶋菜々子とつきあいたい」を「身長173センチの女とつきあいたい」と言い換えたらずいぶん意味が変わってくるでしょ。

10月20日(金)
▼午後9時半に会社を出て銀座へ。「金曜の夜なんだからもっとぱぁーっとした顔したら?」それ以前に疲れている。今週は疲れたなあ……。

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