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8月21日(水)
さくらももこ×モーニング娘。『ハコイリ娘。』(新潮社)
 世の中の人々をおおざっぱに「好き・嫌い」で区分すると

1.さくらももこもモーニング娘。も好きな人
2.さくらももこは好きだけどモーニング娘。は嫌いな人
3.さくらももこは嫌いだけどモーニング娘。は好きな人
4.さくらももこもモーニング娘。も嫌い人

 この中で1.と4。は問題ないだろう。4.はまずこの本に縁がない、購入するとしたらよっぽどの事情でもない限り手に取らない人。1.もまずまずの確立で購入を考える。
 問題は2と3。どちらか片一方に気に入らない部分があるということで、その商品 に向き合うことをためらわせている。「嫌い」の部分を「どうでもいい」に変えてみたらどうか。となると4.の人だって、その商品に価値を見いだすように揺さぶりかければ、購入に至る可能性は十分にある。このようにコラボレーションとは、あらゆる可能性で購買層が広がっていく。
 こんなことを作り手でもない人間があれこれ考えても詮無いことではあるが。
▼さて、この本の中身といえば、両者とも「普通」ということをいつでもどこでも売りにしたくはあるが、彼らの年収だの何だのを想定すれば、ちっとも「普通じゃない」ことが目立っている。そんな共通点のある両者の幸福な出会い。お互いの商品価値を狭めないし、一方がもう一方に対して干渉もしない。音楽分野で志村けんや高木ブーとコラボレーションしたが、出版分野で正統的な(異端の分野では、おそらく本人たちの承諾を得ていない伝記本や盗撮写真集など)コラボレーションを全うした。純粋無垢が賞賛の対象になるか軽蔑の対象になるか、この点においてもさくらももことモーニング娘。は共通している。
▼会社を出て銀座へ。(79)

8月22日(木)
▼寝過ごしました。やっぱり連続で呑んで会社行くのはきつくなってるんだろうか。老化の30代。
釜本雪生くぼうちのぶゆき『テキストサイト大全』(ソフトマジック)
 まず、上でも大きなお世話なことを考えてしまったが、この本は誰をターゲットとしているのだろう。この本に出てくるサイト管理者の何人かも公言しているが「普段本を読まない人」というのがテキストサイト閲覧者には多い。かといって本を大量に読むような読書系サイトの人が、この本をわざわざ買って読むとはちょっと思えない。(読書系サイトの人はテキスト系サイトをあまり読まない傾向にあるから)
 でもまあ、この本を買ったジュンク堂池袋店では、棚に積まれていたであろう在庫が少なくなっていたので、とりあえず売れているようです。
▼実際に中身を読むと、半分近くはネットおよびオフライン上でじかに見聞きした内容もあり、初めて知る内容もあるので、この内容にしてこの価格、という点では個人的に満足できた。
 テキストサイト系、と本人がそう呼ばれるのを気にしようとしまいと、「ネット界の中の一般でテキストサイトと認知されている人」たちの生の声がおもしろかったせいでもある。非常に悪いたとえで申し訳ないが、普段バラエティ番組でお笑いをやっている芸人が、トーク番組で熱く議論を語っているような感じがした。連日30度を超す暑さの中で読むとちょっとこちらも疲労感をともなう。よって秋になる頃にまた読み返したい。
 あと、この本で取り上げられたサイト管理者の何人かが「うちはテキストサイトじゃないと思う」と発言していたが、「俺を渋谷系と呼ぶな」とか「俺たちはビジュアル系じゃない」と公言したミュージシャンたちを思い出した。なんとなく。

8月23日(金)
▼今月の『音楽と人』で嶽本野ばらは矢口真里をネタにしていたが「矢口真里は第二の川島なお美になる」ってのはあんまりじゃ……。この手の批評はモーテキストサイトではあちこちで見かけるが、やっぱりプロは違うと思った。だけどフォントの大きさを弄ってなんとなくテキストサイトっぽい図版。
▼午後8時に会社を出て銀座へ。(80)

8月24日(土)
▼aikoはなぜ初回盤と通常盤にこだわるのだろう。
▼今号のロッキングオンジャパンを買ったら、読者ページで「タワーレコードでは500円につき1ポイント付くので定価を10円上げて下さい」という内容で投稿していた人がいて爆笑した。みんな同じことを考えている。ちなみに私はタワレコにて単三電池と一緒に買ったけど。

8月25日(日)
▼どうも、年寄りなもので、池袋でオフだというのに、しかも午後8時だというのに、それも大半の人が三次会に行ってるというのに失礼してきました。これ書いている間もまだやってそうな気がするな。(現在午後10時30分ぐらい)
 「エスロピ2周年&天上の飛鳥3周年記念企画 モーニング娘。全曲カラオケオフ」参加してきました。事実誤認等があればメールや掲示板でとうぞ。訂正します。
▼午前11時25分、JR池袋駅西口のエスカレーターを出た先に、あっさりと鎮座するピロスエさんを発見。しかも膝の上で『5』の表紙をかざしたままの姿を皆で取り囲んで。何というか崇め奉るご神体とでもいった風情。
 しかも心優しきピロスエさんは「さっき本屋で買ってきた」と発言、本人もまだ中をよく見てないというのにもかかわらず、我々に見せてくださいました。
 二人ばかり遅れるという連絡が入り、そのまま池袋パセラへ。以下覚えてること箇条書き。
・道中にテライさんと喋る。テライさんはこのサイトのことは記憶にあったようです。ありがたいことです。
・301号室。広い。
・自己紹介。サイトのイメージと本人がぴったり、ということは少なくて、自分の中での勝手なイメージを作り上げていたりして、そことのギャップがあったりする。今回でそう思ったのは、後から来たニセコ行きさん@ロマンス親衛隊。どうでもいいですが、きくさん@moon(閉鎖)はソウルフラワーユニオンの中川敬に似ていると思った。みなとさん@天上の飛鳥はスピッツのベースかハスキングビーのヴォーカルに似ていると思った。
・圧巻だったのが飯野形而さんご夫婦とそのお友達一名。なんと名古屋からこのオフのために来られたらしい。しかも「カラオケの風景を撮影しますけどよろしいですか。カメラに映りたくない人は言ってください」と丁寧に前置きしながら、カラオケの最中ずっとカメラを持っていた。唯一自分が歌うときぐらいはさすがにカメラを手放したが、歌ってる姿は奥さんが撮っていた。しかも二人とも、撮影しながらしっかりと振り付けをこなしていた。
・みんな遠慮して最初の一時間ほどはシングルの曲を歌わず、アルバムの一枚目、二枚目の曲を歌っていた。この辺りの曲は「しみじみ」系が多くて「盛り上がらない……」と嘆かれていた。
・でもその盛り上がらない曲ばかり歌っていたのは私です。記憶が正しければ『せんこう花火』『ふるさと』『夢の中』『なんにも言わずにI LOVE YOU』『くちづけのその後』を歌ったと思います。
・後半になってくると徐々にシングル曲が増えて盛り上がってくる。ほとんど大半の人が手の振りをする。合いの手も入れる。ちなみにカラオケの画面を見ていると、演じている役者さんはどの曲でも、歌っている時の振り付けをしている。中には嫌々やっているのがよくわかる人も……。
・『〜おはよう〜』『ランチタイム〜レバニラ炒め〜』『〜おやすみ〜』もちゃんとカラオケに入っていた。歌じゃなくて語りなのに。しかも森本レオや娘。の物真似も入れなくてはならいないし。あの歌は一種の罰ゲームではないかと思った。
・ある曲の終わりで、カラオケの画面ではヒロインの女性の元に一通の葉書を郵便屋さんが届けるシーンがあるが、その葉書が大映しになったところで「おかえり さやか」と書いてあって、一同爆笑の渦に。
・曲のサーチの合間に娘。関連の曲のPVが出るところでも盛り上がっている。 ・無事に予定通り午後五時過ぎ終了。一人1500円。結論、こんなに他人が歌っているのをみんなが熱心に聴くカラオケってのもそうないだろう。
▼東口に移動。これだけ大勢なのに池ふくろうで後から来る五人を待つ。揃ったところでパルコの屋上でビアガーデン。2000円で二時間。食事はこってりしたものが多かった。あと焼き肉とトウモロコシがカウンターへ殺到し、すぐ品切れになっていた。酒が入ったところでモートーク。私はほとんど聞いているだけでした。つうか二時間ってやっぱり早すぎるような。
▼またもやカラオケに移動すると言うので、すでにバテていた私は一同と別れることに。皆様お疲れさまでした。

8月26日(月)
▼昨日は「おニャン子のカウンターとしてのモー娘。」などいう会話が飛び交っていたのに、今日になってこんなニュースが。
▼ところで、「アイドル冬の時代」なんていう単語は、アイドル専門誌が勝手に作った「メディアの押しつけ」による造語だと思っていたんですけど、実際の会話の中で使っている人が多かったのでちょっとびっくり。自分と同じものを見てきた人が結構多かったということで、いろいろ考えさせられました。
▼暑さが戻ってきた。

8月27日(火)
▼吉田修一『パークライフ』買う。短いのに読み切れなかったりして。最近読むのが遅いから。
▼夕方から銀座へ。(81)

8月28日(水)
▼夕方から取材で勝どきへ。

8月29日(木)
▼会社を出て中野へ。前会社の上司が所属している劇団の公演を観に行く。
 終わったら当然のごとく倒産の話へ。
 かいつまんで言えば、倒産というひとつのイベントの中でも、それぞれの人間の本性はまったく変わらないということ。要領がよくて、焦げ付いたプロジェクトからすぐ逃げるような奴は、倒産を早く察知して逃げるし、こんな時にでも一攫千金を狙って薔薇色の夢ばかり語る奴は、倒産が決まっても「次がある」なんてほざいているし、他会社の常務にへつらって自社の技術者をないがしろにした奴は、会社の資産(機材や技術者)を持ち出して他会社に売りつけようとしているし。奴らはずっとこの先も同じ人生を送るのだろう。そんな奴らにずっと付いていこうとしなかったという選択が、今ではこの上なく幸せに思えてくる。

8月30日(金)
▼おニャン子クラブに『会員番号の歌』というのがある。「会員番号○番、(名前)」と名乗って自分のソロパート、というより自己紹介を歌う。ほとんど自己紹介になってない子が何人かいるが。サビの部分は「覚えてください顔と名前/ああ 花のおニャン子クラブ」という。52人全員(とB組)の顔と名前全員を覚えている人、というのがクラスにいたりするが、その人は別に尊敬もされたりしなかった。
 なんか今週始めのニュースを聞いてからおニャン子ネタがフラッシュバックしてきて困ります。
▼昨日会社の元上司と話して「経理課長の……ほら、あれだよ。顔は出てるんだけど。……もう一ヶ月前に辞めていると、名前出てこねえ」って言われて、それを辞めて五ヶ月の人間に言われてももっとわからないんだけど。このように、仕事づきあいの人というのがとかく、顔が出てきても名前が出てこない。
 その逆で、電話口で「○○社の××です」などと言われても、名刺のみが手元にある状態でとっさに顔が出てこなかったりする。特に最近は。それも社長と秘書と社長室長、なんつう組み合わせだと、その内の後の二人をどっちがどっちか思い出せず、念のために名刺に「黒い服を着てた(=秘書)」「白い服の人(=社長室長)」なんて書いておいて、分けてあったりして。
「おニャン子クラブメンバー全員の名前を言える人」はその特殊な技能を生かして、営業職についていたりするのでしょうか。
▼今日は自分の住む市内のハローワークへ。もちろん職探しではなく、教育訓練給付金受給資格があるかどうかの申請。雇用保険被保険者証があるかどうか問われ、「会社で預かられてます」と返答すると、後日コピーでいいから送付するように言われる。
 ええい、お役所はこれだから、つうか雇用保険被保険者証って名前なんとかしてよ。早口言葉やってるんじゃないんだからさあ。
 とりあえず「厚生労働大臣が指定した教育訓練の受講を開始した日において雇用保険の一般被保険者である方のうち、支給要件期間が5年以上」という事項があり、前会社で6年以上経っているので難なく支給対象者として認められてましたよ。暑い最中バスを乗り継いでハローワークまで来た甲斐があった。

8月31日(土)
▼夜に銀座へ。(82)
▼ムーンライダーズの曲ってのは、曲調や使われている楽器、独特の歌詞などの相乗効果で、「夏の終わり」を思い起こす曲が多い、と自分では思ってるんですけど。『九月の海はクラゲの海』なんてタイトルがモロにそうだし、『くれない埠頭』なんて「夏は終わった」って何回も繰り返されるし。『夏の日のオーガズム』なんてのも「オーガズム」が終わるってことを示唆されているようで。
 んで、今月のウィンドウタイトルも、1992年発売のシングル『ダイナマイトとクールガイ』からです。幻想的な内容の歌詞。女性を「ダイナマイト」って言ってる比喩も彼ららしい。

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