▼「絵本を抱えて部屋のすみへ」江國香織(新潮文庫)
 この人の文章は、文節内にとにかく情報を詰めるだけ詰めこもうとするような、音楽で言うところのラップ唱法から、かけ離れている。
 うまく聞き取りにくいため息や囁きの中に、多くの何かを内包しているような。
▼この本は、体裁だけ眺めると「絵本が好きっ」と叫んでいるようでいて、実は江國香織という人物論を読みとることができる。たとえば、前段落のようなこと。(2000/12/21)
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