▼谷川俊太郎「世間知ラズ」(思潮社)
 この表題の「世間知ラズ」という詩の一部に「自分のベッドのそばに、世間とつながっている電話がある。話したい相手がいないし、話すこともできない。なぜなら父親も母親も自分に世間話の仕方を教えてくれなかったからだ」という内容の一節がある。この詩を今読んで、つい3、4年前は呑気だったのだな、という気がする。今なら世間は、携帯電話を持ち歩くことによって常に付いてまわる存在になってしまったのだから。(1998/06/06)
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