南アルプスのプリンスコース赤石岳、荒川岳、千枚岳を訪ねて

 本年の盆休みは、南の赤石、荒川のプリンスコースを椹島から訪ねることにした。1日目山伏登山後椹島に赤石避難小屋、千枚小屋に泊まり富士山の写真を撮りたいため前日は椹島泊まりにし、 時間があるため山伏に寄りヤナギランを見て最終バスで椹島に入った。山伏登山は菊川の伊藤グループも同行した。本年のヤナギランは花期が少し早めかもしれないが、充分楽しませてくれた。近年山伏のヤナギランは有名になり、ハイカーが多く自然が壊されるため、保護の周遊コースが作られ木道も一部出来ておった。多くのハイカーでにぎわっていたが、私たちは次の予定があるため早めに下山し、帰途につき伊藤グループとは富士見峠で分かれた。椹島の宿は数年前まで中電が使っていた宿舎を利用しているため、大変きれいで山小屋の感じではなかった。

 

               

2日目椹島から赤石頂上避難小屋に

標高差2000Mの急登である。6時に小屋を発ち、大倉尾根を登り赤石小屋を目指した。10.45には赤石小屋に着き昼食を取った。ここまで急登で水を多く使い補給のため水場に5分掛けて下り、冷たく美味しい水を補給した。11.20には頂上避難小屋に向かう。ガスが出始め赤石、荒川岳は時々しか姿を見ることができなかった。赤石の北沢の源流部には綺麗な花畑があり、今を盛りとして咲いており感激した。今夜の避難小屋での水をここの沢で2人で6L補給し稜線の分岐点に向かった。水を補給後はさすがにザック重く感じたが頂上避難小屋には14.40には着く事ができた。頂上からは、ガスが切れたり切れなかったりで、スカットとした展望は開けなかった。避難小屋での生活は管理人の考えが登山者より、施設の維持管理に重きを置いているため大変不便でおおじょうした。食事等は外で行い明日の朝、昼の分の米だけは一緒に温めた。日の入りの時間を迎えたが天気はあいにくで写真は撮れなかった。夜は19.00には消灯となり早い夜になったが、寝具は寝袋、板の間のため寝苦しい夜であった。

 

               

 

3日目避難小屋から荒川三山から千枚小屋に

 夕べは雷と大雨だった。4時に起床で灯りがつき登山者が出発の準備をし、各々雨の中発っていった。今日のスケジュールは一時迷ったが予定通り我々も5時半に小屋を後にした。出発時には雨も小降りになり、赤石の頂上ではガスが一時切れ今日のルートの荒川方面の展望が開けた。赤石からの尾根では高山植物も大変豊富で今が盛りと咲いていた。小赤石の下りから、荒川小屋泊の登山者と行き会い、互いに挨拶を交わすようになってきた。大聖寺平から荒川小屋へのくだりには、大変綺麗なタカネマツムシソウが群生して咲いておった。荒川小屋には8時に着き、そのまま荒川前岳に向け出発した。斜面の大花畑でバックに山を入れ写真を撮りたかったが、ガスで花のみの写真になってしまい大変残念だった。稜線には8.30に着き前岳に行って荒川の大崩壊を上から覗き分岐点に戻り、3000Mの稜線上でコーヒーを沸かし休憩し悪沢岳に向かった。相変わらず稜線上は花が豊富で感激のしどおしである。中岳の避難小屋近辺、悪沢岳頂上下では雷鳥も見ることが出来た。連れの飯尾さんは雷鳥を見たくて雷鳥探しをしていたが、思いがかなって満足そうであった。悪沢岳には11.30に着き昼食を取り、12.00には千枚岳に向かった。丸山岳の下りでは再度雷鳥を見かけ、雷鳥を前景にしバックに山並みをいれた写真を撮ることが出来た。花では花びらが白のチシマウキキョウの様な植物を見ることが出来た。なっといっても圧巻は千枚岳登りでのタケネビランジの群生である。こんなに多くのタカネビランジ(しろ)が急の岩場に咲いているとは感激した。ただビランジの写真を撮るのみで、前景をビランジ、バックを山並みの考えが出来なかった。それほどタカネビランジの群生には感激した。千枚岳には13.30に着き30分いてガスの切れるのを待ったが、残念だが富士は見ることが出来ず、赤石、荒川方面のみガスが部分的に切れた。小屋には14.30に着いた。すでに椹島から登って来た多くの登山者が外でくつろいでいた。しかし多くの雨具等が乾かしてあり、下からきた登山者はずいぶん木の滴や雨等でずいぶん濡れた事が想像できた。我々稜線歩きとはずいぶん違うなと思った。小屋の混み様は夏場の最盛期であった。隣の登山者が常識知らずで夜遅、朝早くからパキング、荷物の音騒がしく熟睡はほとんど出来なかった。今日も朝まで、雷、雨であった。

4日目千枚小屋から椹島に

 隣の登山者が3時半に起きたため、一緒に起きてしまった。雨は5.00にはほとんど止み、富士山もガスの切れ間から裾のを見ることが出来た。今日千枚岳方面に行く人達は富士を見ることが出来るかもしれない。何かうらやましい気分になってしまった。5.45に椹島に向かって下山した。9.30には椹島に着き予定通り10.30のバスで帰途についた。途中の畑薙第二ダム下の、白樺荘で無料の赤石温泉に入り昼食を取り、汗を流した。しかし登山者で風呂が一杯のため、本川根の白沢温泉に再度入って、登山の疲れを完全に落とし、美味しい生ビール、鹿さし等を頂いて予定通り17.30には浜松に無事帰ることが出来た。連れの飯尾さんには美味しいビールも飲まず、行き帰りの運転をしてくれたことに心から感謝申し上げます。