槍の天狗池、南岳、槍ヶ岳、笠ヶ岳

山を歩き初めて30年、北アルプスの象徴的な山で有る槍には過去東西南北から登っているが、槍の風景のシンボル的ポイントで有る天狗池からの槍は未だ見たことがない。、笠ヶ岳はメインの縦走コースから外れているため100名山でありながら 山を歩き初めて30年、北アルプスの象未だ未踏の山である。尚この時期笠ヶ岳からは槍の穂先付近からの太陽が登る時期でもある。今回は天狗池からの槍、笠ヶ岳からの日の出の槍、槍の美しさ、荘厳さを求めて8月8日から3泊4日の山行を行ったので、ふり返ってみたいと思います。

第1日浜松朝発ちで上高地の氷壁の宿の徳沢園泊

過去上高地から入山する場合は全て夜行であったが、今回は天狗池に行くため、朝一番で浜松を発ち、徳沢園で泊まった。徳沢園には15.10に着き、風呂に入り夕食まで登山者と酒を嗜み、沖縄から来た御夫妻、北穂からの槍方面の朝のモルゲンロードの写真を取りに来た登山者達と出会い楽しい時間が持てた。徳沢園は映画氷壁の宿でおなじみの山小屋で、設備、食事等大変良く、又泊まりたい宿である。

               

第2日徳沢園から天狗池の逆さ槍を見て槍肩の小屋へ

 次の日徳沢園を4.10に発ち、途中横尾で朝食をとり、天狗池に向かった。槍沢で天狗池分岐点の標識を見失い、40分程登った所で、下の方に槍沢の横断道を見つけたので、20分程下り天狗池に向い10.30に天狗池に着いた。ここは槍沢の混みようとは違い、静かで池越しの槍、池に写る逆さ槍は大変美しく、池には雪渓が残り水もきれいで別天地であった。ここで昼食をとり11.30に南岳に向け出発した。横尾尾根の登りは急で、危険の所も多く、南岳の稜線まで大変きつかった。しかし横尾尾根は右手に槍沢越に壮大な槍、左手に横尾本谷越に厳しい穂高を眺めながらの登りで大変ロケーションの良い登りである。大喰岳からは槍のテント場の混みよう、槍の肩から穂先の登山者の渋滞が大変よく見えさすが夏山だと思った。槍の肩小屋に15.10に着くがやはり大変の混みようであった。飯尾さんはこの混雑の中、槍の穂先に約3時間かけて登ったが、私は昼寝をして夕食までの時間を過ごした。

               

 

第3日槍肩の小屋から穂高連峰、槍を見ながら稜線歩きをして笠ヶ岳山荘へ

10日はガスの中を5.10分に西鎌尾根尾根を双六に向け出発する。途中ガスが切れ、予報とは違い今日も良い天気になりそうだった。双六小屋で水を補給しようとしたが、水の豊富な双六小屋も本年度は雪渓が早く消え水不足であった。双六小屋を9.00に発ち、前に穂高連峰を見ながらの稜線歩きを楽しみながら、笠ヶ岳に向かった。笠ヶ岳の山荘には14.10に着く。笠ヶ岳の小屋は新しく、こぢんまりしていて、山小屋のよさを持った小屋である。夕食の時間まで多くの登山者と山を共通の話題として酒を嗜み、楽しい時間を過すことが出来た。夕方にはブロッケン現象も見ることが出来た。

 

第4日笠ヶ岳から槍の日の出ドラマを見て下山へ

 

11日は小屋の前から槍の穂先付近からの日の出のドラマを見るため、4時過ぎに起きた。日の出の15分前迄、槍、穂高の付近のみに雲がかかっていたが、日の出5分前には槍の穂先も見え、最高の状態になった。雲は赤く焼け槍に掛かり、周囲の山の赤く焼けた雲が掛かり、又北穂、奥穂の上には焼けた笠雲が掛かり最高のドラマを見ることが出来た。槍の荘厳さを日の出のドラマと共に味わうことが出来ました。 日の出になってまぶしくて槍は見ることが出来ず、今回の山行、本年の夏も終わったと感じた。夏の山小屋は毎年泊まっているが、しばらくぶりで朝食を小屋でとりゆっくりし、急勾配の笠新道を下り、10.30には新穂高温泉に着いた。バス停の横の村営の無料温泉は山から下って来た登山者で一杯であったが、早くさっぱりしてビールを飲みたいため急いで入りさっぱりして、早めの昼食をとり帰路に着いた。今回も多くの人と出会い、楽しい時間を持ち、自然の素晴らしさにも出会い楽しい山旅を終える事が出来ました。