現代医療は
何ができるのか?
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


結論。何もできない。

 

なんて言ってしまったら、元も子もない。ですけれども、おそらく皆さんが信じているほどは、現代医療は何でもできるわけではありません。だって、風邪だって、なおりゃしないじゃないですか。(私がヤブだからじゃないぞぉ!!)

 

 何?風邪が治らない?いやいや、風邪をひいたら、風邪薬を抗生剤をのんで数日たつと治るじゃないか?などと、とぼけた事を言っているあなた。もう一度ウソドクを一から読み直してきてください。 HOME さて、ふむ。確かに、風邪薬は対症療法であって、風邪を治しているわけではないのだ。と、分かっている方。でしょう。風邪でさえ治せない現代医療です。何が治せるというのでしょうか?癌?いやいや、癌で亡くなっている方は沢山います。40〜50代の2人に1人は癌で亡くなっているといわれている時代。あれは、ある条件が整うと治る事もある。というだけの事です。不妊症?体外受精や大概騒がれていますが、あれも、体の機能や自然の力をうまく利用しているのであって、決して医者が治している訳ではありません。いや、ちょっとした怪我の治療だって、消毒してばい菌が入るのを防いでいるだけです。そうしているうちに、自然に治ってしまうのですから。

 

 そういえば、某大学の教授が不妊治療について書いていました。「現代医療では、いまだ十分にそのメカニズムは解明されていないが、治療薬が先行して発見され、いまだ、手探りで治療法を模索している段階ともいえる。」と、言うような事を。そうです、今の医療を端的に言い表している言葉だと思います。ヒトゲノムの解析ができたのなんのと大騒ぎしていますが、本当の人間の仕組みなんて、まだ、ほとんどわかっちゃいません。複雑なシステムが絡み合っている人間を解明するなんて、まだまだ時間がかかるのです。ただ、今、わかっている事を組み合わせて、みなが知恵出し合って治療をしているというのが実際のところ。だから、同じ治療をしても、治ったり、治らなかったり。結局は、ブラックボックスを外から突っついているようなものなんです。ただ、本当のところはわかっていないからといって、何もしないわけにいかないのだから、とりあえずは手当てをする。治療とは、その、苦肉の策であると、考えていただければ良いのです。

 

 今、最新技術だと思われている治療の中にも、数年後には、何と陳腐な治療をしていたのだろうと思われるものがあるでしょう。数年前までされていた治療が、実は有害無実であったなんて事は、日常茶飯事なのです。それでも、とにかく、今、考えられる最善のことをやらなければならない。トマス・マンの「魔の山」に書かれている結核治療も、当時としては最高の医療として行われていたわけです。結核菌が発見された今では笑っちゃいますけど。日本にも、サナトリウムなどという過去の遺物が、老人病院などに姿を変えているところがたくさんあります。

 

 移植手術なども、将来は、残酷な医療だと考えられるようになるのではないでしょうか?本来、人間の遺伝子には、全ての情報が入っているのですから、指先の皮膚からとった遺伝子であっても、それを使って様々な臓器を作り出す事ができるはずなのです。現在、皮膚などは本人の細胞から作り出して使われるようになってきました。この技術が進歩すれば、理論的には、心臓や腎臓だって再生できるはずなのです。そうすれば、今、移植手術の為に真剣に議論されている脳死問題なんて、一笑に伏されてしまう可能性だってあるのです。それに、今でこそ、移植手術を受けた患者さんは、一生免疫抑制剤を使わなければなりませんが、自分のDNAから作り出した臓器なら、何の心配も要りません。場合によっては、自分の体の中で再生する事ができるかもしれません。そうなれば、手術だって必要なくなる可能性もあります。

 

 いやいや、そうなるのは、まだ、何十年も先の事でしょう。しかしながら、現在の医療というのが、最善の策ではないと言う事はわかっていただけると思います。少なくとも、現代の医療ができるのは、せいぜい、感染症の治療程度。それだって、耐性菌の出現に脅かされている始末です。ましてや、様々な病気が、薬をちょっとのむだけで治るとか、手術をするだけで治るとか、そんな期待はしないほうがましというものです。ほとんどの治療は、不完全な物で、治療としての効果もあるけれど、副作用や合併症もある。と、考えた方がよいでしょう。つまり、治療を受けると言う事は、治療の効果と副作用を天秤にかけて、効果が高ければ副作用に目をつぶると言う事なのです。ですから、インフォームドコンセントだなどと騒がれるわけです。もし、病気が、何の副作用や合併症の可能性もなく、間違いなく完全に治るというような治療なら、インフォームドコンセントなんて必要ないではないですか。

 

 だから、医者の言っている事は良く聞く事です。そして、納得できるまで質問してみる事です。必ず、治療には副作用や合併症が起こる可能性があります。それを十分に聞いて、自分で天秤にかけてみて、それでも治療を受けるメリットがあると考えるなら、治療を受けるべきでしょう。もし、それでも納得できないのなら、他の方法を探してみる必要があるかもしれません。しかし、今の医療には限界があります。時には、どれを選んでも、いずれかの問題が起こると言う事もあるでしょう。そうであったとしても、自分の体のことなのですから、最終判断は自分で下さなければなりません。他人の判断に頼って決めたとしても、最後に苦しむのは、決めてくれた人ではなくて、自分なのです。少なくとも、後悔が無いようにしなければなりません。訪問販売員に押し切られてしまっても、失うのはお金ですが、医者に押し切られてしまったら、失うのは命になるかもしれません。

 

 いずれにせよ、多くの人が、「現代医学なのだから、どんな医療を受けても、きっと治るだろう。」などと、過度な期待を寄せているが為に、治療を受けたあとに泣きを見る事になるのです。そうならないためにも、きちんと医者と向き合って、真剣に自分の治療について考えなければいけないのです。そして、何がデメリットなのかを、はっきりと知ったうえで治療を受けなければ、後悔しても、もう、元には戻りません…。

 

そうかぁ、みのもんたやマチャアキは都合のいいことばっかりいってんのかぁ。

と、マスコミに不信を抱きながらHOME