テキスト ボックス: ぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼやぼや
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


医者がペシミスト(悲観論者)なわけ

 医者に行くと、いろいろ説明されます。本当は、「こんなの大丈夫!すぐ治してみせる!私に任せなさい!」なんて言って欲しいのに、ぜんぜん言ってくれない。特に最近の医者は、「完全に治らないこともあります」とか、「障害が残ることもあります」とか、「結果は100%ではありません」とか、ずいぶん悲観的なんじゃない?と思うかもしれません。しかし、現在の医療の実態を知れば、とても、「俺に任せろ!」なんて、言えた状態ではない!!!

 

テレビでは、医療最前線!なんて言ってるけれど、あんな治療を受けられるのはほんの一握り。それは、お金の問題ばかりではなくて、その治療が適した病状なのかどうかということも大きな問題なのです。たとえば、華々しく騒がれた移植医療だって、正直言えば適合者が早く脳死になってくれないかと待っている状態でしょう。いっくら移植できれば治療できるたって、脳死した人がいなきゃどうにもならない。その上、うまく組織が適合してくれればいいけれど・・・。さらに、移植される側の病状が悪くなっていれば、成功率は下がるし・・・。事実がわかってくれば、それまで最適な治療だと言われていたことが、実は、何にも役に立っていなかったという事もわかってしまうこともある。

 

最近、EBMだと騒いでいますが、その中に100%という事はほとんどありません。なぜなら、病状というのは、その人の個体差によって、大きく違うからです。今、大騒ぎのSARSでも、死亡率は10%程度です。最近PL法(製造者責任)が制定されて、商品の説明書の多くが注意書きで占められるようになりました。ただでさえ分厚くて読む気がしなかった電気製品の説明書なんて、PL法のせいで3倍くらいに厚くなっちゃった。少しでも可能性のあることは、全部、注意書きとして書いてあります。医者のインフォームドコンセント(説明と同意)も同じ様なもの。薬だって手術だって検査だって、死亡例があれば「死ぬこともあります」と言っておかなければならない。

 

ある病院で、インフォームドコンセントをきちんとしましょう。と言う事で、いつもやっている検査の説明を、細かい合併症まで含めてするようにしたら、怖がって検査を受けないという人が続出したらしい。笑えない話です。検査受けてもらわなきゃ、治療がすすみゃしないんだから。

 

でも、医療裁判で問題になるのは、医者の治療の是非よりも、説明義務を果たしたかということが多いのです。つまり、治療をして死んだり、後遺症を残してしまった場合に、その治療を受けると死んだり後遺症が残ったりする可能性があるということを話してあったかどうか。という問題になるのです。

 

もっとも、医療裁判を持ち出される前に、きちんと研修を積んだ医者なら、思わぬところで人間なんて死んでしまうものだということは、重々承知のはずですが。EBMだなんて騒ぐ前に、医者が世に出るまでは何年もかかるのは、そういうことを体で知るためでしょう。屍をいくつも乗り越えることによって、どんなことがヤベー事なのかを知るのです。しかしながら、アホな医者は「良いことは俺のおかげ、悪いことは人のせい」だと思っていますので、屍を乗り越えても、何も学ばない。どんなに危険な目(自分の身の危険ではなく、自分の医師免許の危険)に遭っても馬耳東風、豆腐に鎹、暖簾に腕押し、かえるの面に小便です。

 

そういう医者は、安請け合い。「ああ、大丈夫大丈夫。大船に乗ったつもりでいなさい。」なんて言って、実際に乗ってみたら泥舟だったりする。この薬は、必ず良くなるからね。って処方されて、それで、効かないなんていうと、「あんたの体が特異体質なんだ!!」とか、「効いてないはずが無い!!」なんていわれちゃったりする。おいおい、そんな良く効く薬なら、こっちが欲しいよ。

 

そういったわけで、よく知った医者は、必ずペシミストになります。ヤベー事もあるということを知っていながら安請け合いをするのは、無知か図々しいかどっちかなんですよ。医学なんて、まだまだ発展途上。そんなはずはないというなら、生理痛に100%効く薬や不妊症が一発で治る薬やカンジダが完璧に治る薬を私にください。高く買いますぜ。

 

今、流行のインスタント治療

なぁんて言うのが、あるわけ無いじゃないですか。ラーメンやコーヒーじゃないんだから。基本的に治療というのは、人間の自己治癒力を前提にして行われています。したがって、自分が治る努力を怠れば、なかなか治らない。当たり前のことです。小学生じゃないんだから、いい加減にして欲しいよな。今の・・・

 

若いもんは!!と書くと思ったでしょうがそうは行かない。今の50代60代は、すでにインスタント世代なんです。今の若い者は、我慢ができない。なんて言ってる暇でない!すでに親の世代が我慢できていない。所謂、わがままなオバタリアン。若い世代を見ると、この親にしてこの子あり。です。

 

初診を受診されれば、まず、症状に応じた検査をします。「1週間で検査結果が出ます。」と、告げると、「え〜!明日から出かける予定なんですけど、今日わからないんですか?」そういう人に限って数週間前から症状があったりするわけですね。何も、出かける前の日に来ること無いじゃん!!確かに、貧血検査や尿検査などは簡単に結果が出ます。でも、なんでもかんでもは無理!!大学病院の救急センターに行ったって、必要最小限の検査しかできませんや。それは、技術的に無理というものです。たとえば、細菌の検査などは、細菌が成長するのを観察して判断する。その期間は、どうしても1週間必要です。がん検診として知られる細胞の検査も、少し待たなければ結果は出ません。あれは、すべて、一つ一つ顕微鏡で見て判断しています。少なくとも、3〜4日はかかるのが普通です。しかも、ウチみたいな弱小病院は検査室を持っているわけでもなく、集配は日に二回ですから。検査に二日かかるとすれば、少なくとも前後二日は考えて四日以上はいただかないと。

 

結果が出ると、治療をします。またまた、「ええ〜、治療に1週間もかかるんですかぁ?」とか、「そんなに何日も薬のまなきゃいけないんですかぁ?」とか。だぁかぁらぁ、治療したいから来てんでしょう?治りたくないなら、好きにしてくれ!!!最悪の場合は、電話で結果を聞いてくる。「電話ではわかりにくいので、来院を」といっても、忙しいのなんのといって頑として聞かない。で、結果を話すと「え?細菌って何ですか?え、ばい菌?それって大変なんですか?治療が必要なんですか?忙しくて行けないんですけど、どうしたらいいんですか?」だぁかぁらぁ、一度来院してくれないと、薬も渡せないし、説明もできないんだってば!!なんとかしてくれぇ!

 

何とか薬を渡して、治療を開始しても、すぐ来なくなっちゃう。治療後に、治ったかどうかの確認をしてくださいって、いってるんですけどねぇ。数ヶ月たって来院「また、同じ症状なんですけど治ってないんでしょうか?」と、不満顔。「薬はのみましたか。」すると、すぐに症状がなくなったのでやめた。忙しいのであまりのめなかった(「あまり」というのは、こういう場合「ほとんど」の事が多い)。一日一回しか食事をしないので、一日一回しか薬をのまなかった。(たしかに食後って書いてあるけど、食事しないからってのまないとは・・・トホホ)。友達が薬はのまないほうがよいというのでのまなかった(医者の言う事より友達の言う事のほうが信用できるってわけね。なら、病院に来ても意味無いんじゃない?)。何を思ったか「この薬は副作用は無いんですか!?どういう成分なんですか?」なんて反撃に転ずる人もいたりする。いやいや、処方するときにある程度説明してるはずなんですけど。でも、説明中に携帯鳴ってたりしたからなぁ。聞いちゃないんだろうなぁ。なんなら、添付文章(薬の説明書)あげましょうか?

 

これを言うのが、20代前半までなら、納得もしましょう。また、検査や治療はインスタントじゃすまないことを説明してあげる事もします。でもねぇ、いい年したオバ様たちがこれですからねぇ。しかも、多くは成人したお子さんもいる方でして。悪いですけど、これまでの人生どのように過ごしてこられたのか・・・。わたしゃ疑いますねぇ。石原都知事が「ババァが諸悪の根源だ」というような失言をしたのもわかる気がします。昔の大人は、もっと大人だったような気がするのですが。それって、ノスタルジックな幻想なんでしょうか?

 

まじめな話

 よく、私のことを 何でも言う事を聞いてくれるやさしい医者 などと勘違いしてメールを下さる方いますが、それは間違えです。書いてある事を、よぉく読んでください。このホームページに書いてあるのは。医者に頼って、やさしくしてもらいましょう。という事ではありません。自ら、病気に積極的に取り組み、医者を利用しましょう。医者から逃げずに、わからない事は質問し、医者を自ら評価できるよう、しっかりとした考えを持って対峙しましょう。そういう態度で臨まないから、いい加減な医者に好きなように検査をされ、薬を出されてしまうのですよ。いい加減な医者は、こんな風にして人をだまそうとするのですよ。と、言う事を書いているのです。

 

「今かかっている医者が、忙しそうで、質問もしにくいので・・・」などと、質問をする方がいますが、私は、こういう質問はお受けしたくありません。医者に質問したが答えてもらえなかった。というならまだしも、質問しにくいだなどという理由で、インターネットの怪しい医者に、お手軽に質問してしまおうという安易な態度がイカンと言っているのです。それこそ、インスタントだ!!

 

今かかっている医者に質問してみる!!!これが、このホームページを読んで、なるほど!と納得した人が、まず、とらなくてはならない態度のはずです。今かかっている医者をよく観察して、あなた自身の尺度で医者を評価すると言うのが必要な事のはずです。何も、はじめから疑ってかかる必要も、ケンカ腰になる必要もありません。普通の大人として、普通に話をして、普通に評価をすればよいのです。そして、この医者なら大丈夫と思ったら、その医者の意見を、専門家の意見としてよく聞くことです。勝手な素人判断で、検査を拒否したり薬を拒否したりしても、結局、損をするのはご自分です。逆に、医者の診断や投薬を拒否しなくてはいけないような、信頼のおけない医者なら、無理をしてかからないほうがましです。今は、医者余りの時代です。電車で一駅先に行けば、また、同じような病院があるではありませんか。

 

何度も、指にたこができるほど書いているように、医者は「先生」でも「お医者様」でもありません。向こう三件両隣にいるただの人です。何も、こびたり喧嘩腰になったりする必要は無いのです。キチンと大人として、専門家の意見を聞くと言う態度で向かえば、何も怖い事はありません。ただし、大人としてキチンと向かわなければ、医者のいいように利用される事になりかねません。なんせ、相手は、多くの人を蹴落として難関をくぐり抜けてきたつわものですぜ。自分の考えもなく人に頼り切って、わかりもしないのにわかったような顔してる人なんて、チョチョイとひとからげなんだから・・・。

 

え・え・え?ひとからげってなになにナニ?小麦粉つけて揚げられちゃうの?ドー言うこと?などと悩みつつHOME