落ちこぼれ医者のぼやき

 

ぼやきその壱

ひょんなことから婦人科医になり、なんだかんだで早十年。テレビのドラマじゃかっこのいい医者ばかりだけれど、ホントのお医者はゼニとウソとの絡み合い。医は仁術か算術か。死術誤術もおてのもの。ろくでもないやつばかりです。医者の世界と官僚の世界は慣れてしまえばこっちのもの。ゴルフに料亭、ノーパンしゃぶしゃぶ、果てはベンツか海外旅行か。それにつけても*め*や教授、出張費の二重取りはちとせこいんでないかい?

 

ぼやきその弐

教授。そのジェントルで、教養が充ちあふれ、そして威厳あるひびきに圧倒される人は多い。しかし、ほんとの事を知ってしまえばなーんのこたぁねぇ、たんなるごうつくばりのすけべじじぃ。教授になるには実力いらぬ。金と根回し人並みならぬ権力欲。これだけあれば道はひらける。実際、大学病院で教授に手術を頼むなんて、自殺行為に等しいのだ。教授が手術をするとなれば、看護婦は慌てふためき主治医は真っツァオ医局長は苦笑い。手術室から教授が去れば、しめたお腹をまたあけて、ふたたび手術のやり直し。なにも知らないクランケは、教授のおかげとお礼を包む。これが、教授に手術を頼んだときの真実。(本当に実力のある教授の皆さんごめんなさい。)

 

ぼやきその参

まぁ、婦人科なんて因果な商売ですよ。まったく。友達に言わせれば、人の見られないもの拝めるからいいじゃねぇかなどという人もいますけれど。こっちだって仕事なんだから、そんな事考えている暇じゃないですよ。痛みの原因はなんだ?腫瘍はないか?誤診はしてないか?そんな事で頭がいっぱいです。子宮や卵巣を診るのだって、心臓や、肝臓を診るのと同じです。ま、最終的に言えるのは、どんなきれいな人でも、どんなきれいでない人でもついているもの人間である限り同じ構造をしているということです。

まさに、Beauty is but only skin deepということでしょう。

 

ぼやきその四

ええ、皆さんのご想像のとおり、外来にはいろんな方がいらっしゃいます。妊娠した事を伝えると、突然真っ青になり、一体何月何日に妊娠したんでしょうと詰め寄る上品なご婦人。そんなこといわれてもねぇ。生卵が入って抜けなくなってしまった学生さん。割らないように抜くのはなかなか難しい。おりものが多いというオカマさんから電話があった時は困ってしまいました。おりものが多いから性病の検査をしてくれと制服のまま飛び込んでくる高校生。おいおい、心配する前にちゃんと予防しろよと、腹をたてたり、性病をうつされたご婦人が「会社でシャワ-に入ったとき同僚の下着からうつった。」というご主人の言い訳を素直に信じているのを不憫におもったり、いろいろなことがあります。

で、結局いつも思うことは、みんなヤルことヤッテルじゃん!!

おうちに帰る。