私は、キャンピングカーが好きで、よくアメリカから資料を取り寄せたり、ホームページを見たりするのですが、何だか、どうもおかしいと思うのです。何がおかしいかって、値段ですよ、値段。大体、輸入品の値段というのは不当に高いですよねぇ。私は、大抵、アウトレットかセールかそれとも直輸入でしか服は買わないのですが、同じブランドの同じ洋服の値段が、日本のアウトレットで買ったのと同じくらいか、少し安いくらいで売っているのです。大体は、まとめて買うと、送料だって一点あたりにしたら安くなりますから、日本で買う商品の半分くらいの値段で買えることがあります。しかし、日本のブランドのものはというと、大抵は、輸入品の値段を基準に値段をつけていたりしますので、アメリカで買うアメリカの国産品と比べて、三倍くらいの値段がついています。しかも、品質は悪い。(縫製はいいのかもしれないけれど、後で修正しようの無い、洋服の生地とかダウンの品質とかが悪い!)なんで、日本人はこうやって、無闇に高いものを買わされなければならないのでしょう?
文句はいっくらでもあります。例えば、CDもそうです。アマゾンコムを見てみると分かると思いますが、CDなんて、向こうじゃぁ1000円から、1500円くらいのもの。送料かけたって、日本で売っているような2500円なんて値段にはならないのです。あ、日本語で書いた説明が必要ですか?それとも、訳詞?それが、どうしても必要なら、どうぞ、余計に1000円出して買ってください。ビデオだって、かなり有名な映画でも、1500円くらいで買えます。ただ、これは字幕がないと苦しいかなぁ。とはいえ、音楽系統のビデオなら、オッケイですよね。アンプラグドのビデオを15ドルくらいで買いましたが日本で買うと、7000〜8000円位するようです。いやいや、それは輸入だからしょうがないと言うなら、百歩譲ってまぁ、仕方が無いとしましょう。なら、なんで、日本のオリジナルの映画までが、輸入品と同じ8000〜10000円するわけ?植木等の無責任シリーズなかなか買えないじゃないかぁ!誰だ、儲けてる奴は!!責任者でてこ〜い!
でもね、ビデオやCDなんてまだ、数千円の違いだからいいですよ。でも、車になるとねぇ。数百万違いますからねぇ。輸入業者の方々、そろそろぼったくりは止めましょうや。まぁ、売っている人に言わせると、部品などの確保や在庫を抱えた場合のコスト、現地の仕様とは違うから、車検に合わせる為とか、いろんな言い訳があるようですがねぇ。でも、他の国では、もっと安く売っている所を見ると、誰かが儲けているとしか考えられないんだがナぁ。どんなに仕様を変えたとしても、少なくとも、二倍はしないでしょう。おっかしいよなぁ。どう考えても…。
で、まぁ、色々と比べる切り口はありますが、ちょっとキャンピングカーで調べてみました。キャンピングカーを知らないかただと、どんな車かはちょっと想像つかないかもしれませんが、現地価格と比べてみてください。いっくら、仕様が違ったって、せいぜい百万〜二百万位ですぜ。余計にかかるのは。
車名 日本価格 現地価格($=\106 DM=\52 として計算)
アイサタ・ツーリングセダン 230 \1680万 $83,990=約\890万
アイサタ C240 \1180万 $75,590=約\801万
ボナンザ26
1/2 RL \1180万 $57,500=約\610万
ハイマー S650 \1300万 DM143,900=約748万
ハイマー B564 \980万 DM90,750=
約472万
シヌーク \960万 $82,768=約877万
ウイネベーゴ・リアルタ \760万 $53,433=約566万
ハイマー・スイング \494万 DM5,599=約291万
プレジャーウエイ lexor
TD \718万 $50,366=約534万
エルクハートV \890万 $49,995=約530万
ロードトレック 190
versatile \548万 $50,050=約531万
ねぇ、いっくら日本仕様にしましたからといっても、二倍近い値段とられちゃぁねぇ。こりゃたまらん。ほんとうは、キャンピングカーって、高級乗用車程度の値段の物だってあるわけです。現地の人は、そういうの買って、楽しんで乗っているわけですよね。まぁ、輸入物は百歩譲って良しとしましょう。(本当はしたくないけど。)でも、大してクオリティーも使い勝手も車の性能も良くない国産車が、なんで、バカ高い輸入車とおんなじような値段つけてるわけ?私は、それが一番許せないし、実は日本の経済を悪くしているのは、そういう物の値段のつけ方なんじゃないの?と、思いますがねぇ。
そうそう、あるとき、靴を輸入したいと思って、税関に電話をかけたんですよ。革靴は50%近い税金がかかるのですが、登山靴だと確か三十何パーセントなんで、税金が安い。で、この会社のこういう靴を輸入したいんだが、税金はどうなるのか?とたずねたわけです。そのおお馬鹿税関員、なんと答えたと思いますか?「検査する税関員によって、見方が変わりますので、輸入してみないと分かりません。」と、こきやがった。日本の税金の決め方なんてそんなもんらしいですよ。私の知り合いのオーストラリア人もぼやいてました。「同じもの輸入しても、税関員によって、税金のかけ方が違う!いったいどういうことなんだ!」ってね。でも、私の腹の虫はそれではおさまらない。大体、革靴に高額の税金をかけること自体間違えているではないですか?「なんで、革靴にはこんなに高い税金をかけるんだ?明らかに、保護貿易だぞ!」と言ったら、日本の革靴業者を守るためだと。おいおい、潰れたのは、確か、スニーカーとか運動靴を作ってたメーカーじゃねぇのかい?何てもいいけど、きっと、この下らん関税が無くなったら、フェラガモやバリーの靴が、恐らくは、いまの三割引きくらいで売られることになるんですぜ。革靴の関税反対運動でもするかなぁ。(ちなみに、私は、ドロミテという革靴を、修理しながら十年くらいは履くのであまり気にはしてないんですが…。カミさんの靴がねぇ。)
もう、インターネット時代ですから、外国の情報もボーダーレスで入ってくる時代です。ちょっと調べれば、同じ物が、現地ではどのくらいするものなのかは、すぐわかります。よく調べてみると、大体、日本の物というのは、輸入品を基準に値段が決まっているのではないかと思われるふしがあります。むかし、自国で、まだ十分なものが供給できなかったころの名残なのでしょうか?結局、その値段のつけ方が、生活費を上げ、人件費を上げ、金の価値を下げているように感じるのです。だから、世界に名だたる先進国、GDPが世界でトップクラスの国なのに、生活は貧相になってしまうのではないでしょうか?価格破壊だなんて、偉そうな事言ってますけど、まだまだ、国際的に見たら、高いものって沢山ありますぜ。外国行って買い物してみれば分かるじゃないですか。日本で安いのは、生活に全く必要の無いブランド品とか、電気製品とかであって、必要なものになればなるほど高くなるように思いますけど。特に、住むところはねぇ。安くなったとはいえ、まだまだ、割安感はありません。今の三分の一くらいが適正価格ではないでしょうか?みんなが一気に下がれば問題ないんでしょうが、余分な土地持ってる人たちが許さないんでしょうねぇ。自分で住んでいる土地だけ持っているなら、かえって税金が下がっていいと思うのですけど。
こんなものの値段のつけ方じゃぁ、日本の将来見えたもんです。ただ生きるだけで精一杯。楽しむ事もできず死んでいくのみです。残した少しの財産も、全部税金で持っていかれて、後に残ったのは借金とほんの少しの遺骨だけ。ああ、寂しい人生だなぁ…。